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夢の海外生活かと思いきや、ビザ支給の裏で待ち受けていたセクハラの闇

はじめに

初めてNoteを使います、まずはご覧いただいた皆さまあがとうございます:)
通常はYouTubeを通してドイツ生活や海外就職についてシェアしていますが、今回の内容は非常にセンシティブなものとなりますので、こちらでお話させていただきます。

悲しい現実 -ビザの重要性とその影響-

私は約1年間、ビザを支給されていることを理由に当時のバイト先の店長からセクハラを受けていました。

この記事では、ビザの取得が原因で不当な利用や立場の弱体化に直面した私の経験を通じて、ビザに関連する問題や個人の体験に焦点を当て、同じ海外生活という夢を追い求める人々に向けてサポートと前向きなメッセージをお届けしたいと考えています。

お時間があれば、ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。

充実した職場生活

日本食レストランでのアルバイトは、店長含め全員20代の仲の良いスタッフたちと共に楽しい毎日でした。週4勤務でチップまで手に入り、月に手取り23万円ほど。居心地の良い職場で、充実した時間を過ごしていました。

私は早生まれで末っ子。そのため、年上の方とのコミュニケーションが得意で、男友達も多い方でした。その中で、当時の店長とはすぐに仲良くなり、兄のように慕っていました。店長も妹のように接してくれ、毎回の食事では「妹みたいに思っている子にお金出させるわけないじゃん!」と、私が差し出すお金を毎回受け取ってくれませんでした。

セクハラの始まり

1年経ったある日、勤務中に店長がいきなり私のお尻を叩いてきました。びっくりして「きゃあ!」と叫ぶと、店長はすっとぼけた表情で冗談を言ってきました。私は怒りの前にそのジョークに笑いがこみ上げてしまい、おそらく店長はそれを受け入れられた合図だと勘違いしたようです。
それからというもの、エスカレートが止まらなくなり、お尻を叩く、触る、掴む行為が日常化しました。真剣に「やめて」と伝えても、「ご飯奢ってるよな?」「ビザ出してやってるよな?」と冗談混じりに返されました。
店長はビザやご飯を奢っていることを理由にセクハラを正当化していたのでした。

洗脳と相談の難しさ

今振り返ると、私含め従業員たちは「店長」によるビザ支給ではなく、「会社」からのサポートに恵まれていました。この恩恵に感謝すべきなのは明らかでしたが、店長は自身の手柄として取り上げ、その影響を私たちに強調していました。当時の私は就活中で、ワーホリビザも残っておらず、語学学校に通いながら安定した収入を確保するビザの選択肢が限られていました。店長は「俺は店長だから従業員をクビにする権利ももちろんあるんだ」と度々言い、それに怯えながらも、彼の機嫌を損ねずに働くことが求められていました。

店長の機嫌を損ねずに働くこと、つまり私はセクハラに耐えねばならない状況に置かれました。見事に洗脳され、「セクハラを拒否すればビザが取り上げられる」という虚偽の恐怖にとらわれ、目を瞑るほかなかったのです。

当時、私が勤務していた店舗では店長が唯一の正社員でした。この状況から考えれば、会社に相談することは難しい判断でした。何を言っても店長は辞めさせられないだろうし、むしろ私が辞めざるを得なくなっていたでしょう。

結末と後日談

不幸か否か、ロックダウンの影響でシフトに入る機会も減り、1年後、私は新しい就職先を見つけ、店長との連絡は絶たれました。

風の噂によれば、後に彼が鬱になり、従業員や友人に対して暴言を吐くようになり、最終的には連絡先を全て消してドイツを去ったと聞きました。

洗脳を解いてくれた親友

2年後、ドイツでできた韓国人の親友にこの出来事を話す機会がありました。
「いやー、実はビザを理由にセクハラされててさ。辞めれて清々したよ!」と笑って話す私の視線の先には、親友が涙を流している姿がありました。
「辛かったね。」
彼女の言葉と共に、ようやく店長の言動と私の思考が異常だったことに気づきました。
ビザを口実にしてセクハラを正当化しようとした店長の卑劣な行為と、ビザ取得のために自分を犠牲にした私の行動がいかに愚かであるか、ついに理解することができました。

ビザは海外での生活において極めて重要な役割を果たします。ただし、そのビザを口実にして不当な利用や立場の弱体化に直面する人々も存在することを再認識していただきたいです。
ビザは単なる許可書だけでなく、生活の質を左右する鍵ともなるのです。

最後に

これから海外に行きたいと考えている方、また現在ビザによる搾取に悩んでいる方へ。
ビザを理由に辛い思いをする必要はありません。
海外に行く勇気があれば、そこから更にビザに縛られず、自分の選択を見つける勇気も必ず備わっています。
私は当時支給されたビザに固執し、他の最良の選択肢を見つけることができませんでした。しかし今では、様々な選択肢が考えられます。例えば、語学学校ビザに切り替えてMinijobをしながらスキルを向上させる、大学準備ビザに切り替えて勉強に専念する、他のレストランで働きながら就活するなど、今ならば柔軟で多様な道を沢山考えられます。

残念ながらビザは努力だけでは手に入らないもので、様々な種類や条件が存在します。
ただし、その選択権は私たちにあります。
どんな状況であっても、自分の未来を選ぶ権利は手放さず、自分にとって最良の選択を見つけていくことを忘れないでください。

皆さんの海外生活が時折困難なものでありつつも冒険に満ちたものでありますように。
同様の被害者が出ないよう、祈っています。


とりい


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