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#小説
小鬼と駆ける者 −その6
「どうするんです。おれたちゃどうなるんです」マスケスが取り乱す。
「警戒は怠るな。やつら今は目くらましを使って気配を消しているが、まだすぐそこにいる」ソレルは緩んだ弓弦を張り直す。
「でも、ここにいて、夜になっちまったら」ゴゴルも冷静さを失っている。
まずいことはまずいぞ。ソレルは考える。皆すっかり怖じけずいている。小鬼どもめ。そういう意味ではあの雄叫びは充分に効果があったといえる。
「
「どうするんです。おれたちゃどうなるんです」マスケスが取り乱す。
「警戒は怠るな。やつら今は目くらましを使って気配を消しているが、まだすぐそこにいる」ソレルは緩んだ弓弦を張り直す。
「でも、ここにいて、夜になっちまったら」ゴゴルも冷静さを失っている。
まずいことはまずいぞ。ソレルは考える。皆すっかり怖じけずいている。小鬼どもめ。そういう意味ではあの雄叫びは充分に効果があったといえる。
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