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プロレス超人列伝

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#WWE

プロレス超人列伝第25回「マイケル・コール」

プロレス超人列伝第25回「マイケル・コール」

この連載では多くのプロレスラーのその背景について説明してきた。

だがプロレスに関わるのは何もプロレスラーだけではない、アナウンサーや解説、レスラーを志す者の途中で夢破れたグリーンボーイ、設営スタッフ、売店のお姉さんお兄さん、親会社の社員、放送するテレビのスタッフ…まあ実に多い。

彼らの人生が寄り合い集まったモノ、それがプロレスなのだ。

というわけで今回は一歩違い、プロレスの実況アナの人生につ

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プロレス超人列伝第21回「ジョン・ブラッドショー・レイフィールド」

プロレス超人列伝第21回「ジョン・ブラッドショー・レイフィールド」

巷でプロレスのヒールについて聞けば、次に聞こえるのは「実はいい人。」というような風潮がある。

今回はそんな「ヒール=実はいい人」を真逆でいった、とある一人の男の悪童伝説についてご紹介していきたい。

ジョン・チャールズ・レイフィールドはテキサスの土地で生まれ、身長198㎝以上の体格を生かしてアメフトの世界で活躍していた。

だが彼の心の中にはほんのりとプロレスの世界へのあこがれがあった。

特に

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プロレス超人列伝第20回「ロディ・パイパー」

プロレス超人列伝第20回「ロディ・パイパー」

今でこそハリウッド俳優の登竜門となっているプロレスであるが、その礎を築き上げそしていまだに伝説に残っているのは彼ぐらいのものだろう。

今回紹介するロディ・パイパーは伝説のSF映画「ゼイリブ」の主人公でも知られている。

大企業家や管理職といったホワイトカラーの人間たちはエイリアンであると言い切った本作は良くも悪くも複数の人間に愛好され、カルト映画として認知されている。

そんな彼であるが、本当の

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プロレス超人列伝第19回「キング・ハク」

プロレス超人列伝第19回「キング・ハク」

プロレス界には多くの猛者・曲者が多く世界中で彼らから尊敬を浴びるなどごくほんの一握りの人間にしかできない。

そんな中、世界中で「最強レスラー」といえばあの人ということで尊敬を浴びているレスラーがいる。

その男は今回紹介する、キング・ハクである。

ハクは1959年にトンガで生まれ、1974年に来日して相撲取りとして活躍していた。

しかし、親方死後の後継者問題により廃業をしてしまうという悲劇に

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プロレス超人列伝第18回「ジェイク・ロバーツ」

プロレス超人列伝第18回「ジェイク・ロバーツ」

プロレスは厳しくツライものであるが、それを耐え抜いて生きてきたレスラーには温かい場所になることがある。

今回紹介するジェイク・ロバーツはそのプロレス道に浸りきった数少ない男の一人であるといえるだろう。

1955年、父グレゴリーの元で生まれたジェイクであったがその生い立ちは複雑であった。

母親は14歳で自分を産み、父はなんと元々母親の母つまり祖母の恋人であったなど…実父のと関係もぎくしゃくした

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プロレス超人列伝第17回「レックス・ルガー」

プロレス超人列伝第17回「レックス・ルガー」

プロレスの世界は暖かい面もあるが、基本的には冷たく厳しい。

今回はそんなプロレスの世界にもまれていった一人の悲しい英雄の半生を紹介したい。

1958年、ニューヨークで生まれたレックスはハンサムな養子と優れた体格で人気者になっていった。

ただのジョックではなくインテリであったレックスは大学に進み、そこでフットボール学生として才覚を見出していく。

文字通り文武両道のエリートだったのだ。

レッ

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プロレス超人列伝第16回「ケイン」

プロレス超人列伝第16回「ケイン」

「器用貧乏」、得てしてこの言葉は悪い意味でつかわれる。

しかし、逆を言えば万能ともいえるのだ。

一芸に特化した貧乏よりも器用貧乏のがマシ、今回紹介する選手は善玉悪玉コミカルホラーなんでもできるまさに万能選手である。

今回の主人公の名前はグレン・ジェイコブス。

ジェイコブズは元々寡黙で人付き合いが苦手な温厚な性格をした少年だった、だが彼には210㎝以上の体格という抜群の武器を持っていた。

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プロレス超人列伝第15回「CMパンク」

プロレス超人列伝第15回「CMパンク」

プロレスの世界には時に『革命』を起こすものがいる。

日本で言えば長州力、藤波辰爾、前田日明なんかも革命家であろう。

そんな革命家タイプのプロレスラーの中でも印象的な男が一人だけいる。

今回はそんな流星のごとくやってきた革命家の話をしていきたい。

男の名前はCMパンク。

本名はフィリップ・ジャック・ブルックス。

幼いころからシカゴで生まれ育ち、プロレスをみていったパンクはランディ・サベー

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プロレス超人列伝第14回「ウィリアム・リーガル」

プロレス超人列伝第14回「ウィリアム・リーガル」

英国紳士と聞いて人は誰を思い出すだろう?

ジェームズボンド?キングスマン?

この言葉を聞いて、僕が真っ先に思い出すのはウィリアム・リーガルだ。

1968年イギリス、イングランドで生まれたリーガルは15歳からイギリスのカーニバルでプロレスを行うガチガチのシュートファイターであった。

そのレスリングスタイルはエルボーと関節技主体のランカシャースタイルであった、現在ではこの後継者は少なく彼が最後

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プロレス超人列伝第12回「ミスター・パーフェクト」

プロレス超人列伝第12回「ミスター・パーフェクト」

完璧、パーフェクト…この言葉は素晴らしい言葉だが安易に使うと大口をたたいているようにみえてしまう。

ここに男性を意味する「ミスター」をつけると「ミスターパーフェクト」になる。

普通の人間が使えば失笑気味の言葉であるが、この嘘みたいなリングネームを本当につけたレスラーがいた。

そのレスラーこそ今回の主人公であるカート・ヘニングことミスター・パーフェクトである。

カートはプロレスラーであった父

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プロレス超人列伝第11回「ブレット・ハート」

プロレス超人列伝第11回「ブレット・ハート」

皆さんが想像するプロレスラーといえば、なんだろうか?

巨体と怪力、激しいマイクパフォーマンス、そして傲慢な態度…良くも悪くもそういうものだろう。

確かにそういうレスラーはどこの団体でも重宝され、第一線で活躍することがある。

しかし、今回紹介するブレット・ハートはそんなものとは真逆な性格を持ったレスラーであるが世界の頂点に立っていた男であった。

1957年、カナダ一プロレス一家の「ハートファ

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プロレス超人列伝第10回 「クリスチャン」

プロレス超人列伝第10回 「クリスチャン」

プロレスの世界には確かなキャリアを持ち、人望もあるが決して報われない人間もいる。

今回紹介するクリスチャンはそんな一人である。

1974年、カナダで生まれたクリスチャンは親友であり幼馴染であったエッジに触発され1995年にプロレスデビューをして、1998年にはWWEの入団テストを受ける。

その際に試験官をしたのはあのファンクスの一人であったドリー・ファンク・ジュニアである。

当時はファンク

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プロレス超人列伝第8回「アンドレ・ザ・ジャイアント」

プロレス超人列伝第8回「アンドレ・ザ・ジャイアント」

1970年代ー80年代は世界史的に見てもプロレスが最盛期を迎えていた極めてまれな時代であった。

そんな時代に世界中で活躍した一人の巨人レスラーがいた。

彼の名前はアンドレ・ザ・ジャイアント。

彼には様々なな異名が多くあった。

「大巨人」「世界八番目の不思議」「人間山脈」「都市型破壊怪獣ゴジラ」「一人大恐竜」…これらの名前からみてもわかるようにアンドレは極めて大きかった。

その身長は220

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プロレス超人列伝第七回「マーク・ヘンリー」

プロレス超人列伝第七回「マーク・ヘンリー」

世界最強の男、この二つ名を聞けば誰を思い出すだろう。

アントニオ猪木かカール・ゴッチか、あるいはヒョードルか。

今回はWWEの世界で「世界最強の男」という二つ名で通った一人の巨漢の話をしたいと思う。

彼の名前はマーク・ヘンリー。

ヘンリーは元々重量挙げの選手で、アトランタ五輪で銀メダルを獲得する活躍をみせていた。

その後、1996年にプロレス転向をしたヘンリーはカナダ最強のハート道場でブ

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