見出し画像

絵本『おとうさんのちず』を読んでは独り言

忙しい

その忙しさを
作り出しているのは
自分だったりする

仕事の優先順位がつけられなかったり

仕事にこだわりを持つがあまり
時間配分がうまくいかなかったり

そんなことをしていると
本当にやらなければならないことが
後回しになってしまう

それは

何も期限が迫っている提出物とかではない

職場の人間関係の淀みを感じながら
そこに気を配ることも
出来なかったりする

その内に

もっと早くに気付いて
何とかしていれば…

と思いつつ

気付いていたのに
放置していた自分の駄目さ加減に
ほとほと呆れてしまうのだ

もしかしたら…

気付いたことから
妄想を広げていき
その妄想を
色鮮やかにしようと
人と話したり
仕事内容を見直したり

そんなことをしていれば…

もしかしたら…

そんな中

今日もまた

読んだんだか読んでいないんだか
積んだんだか積んでいないんだか
といった本達の中から一冊紹介し
心の琴線に触れた一節を取り上げ
ゆるりと書き記していきたい

今回はこちらの本を読んでは独り言

釜石市立図書館で借りた絵本である

一昨日公開した
『しあわせなときの地図』に続いて
今回も地図の絵本である

同じ『地図』という言葉が
題名に入っているけれど

全く違うお話である

それは地図をどう扱うか
と言った話だけでなく
絵の違いが
異なる雰囲気を生み出している

絵本

それは

話の内容と
絵のタッチの
組み合わせが
無限の可能性を生み出している

そんな気がするのだ

さてさて

いつものように
引用する必要があるんだかないんだか
引用の意味を考えては
自己ツッコミを入れながら
noteの引用機能を用いて
引用させていただきたい

戦争で故郷を追われたぼくたちが
命からがらたどりついたのは、
夏は暑く、冬は寒い東の国。
食料はとぼしく、
土をかためた床の上で眠る毎日に、
ある時、おとうさんは・・・・・・。

ユリ・シュルヴィッツ さくまゆみこ. おとうさんのちず. あすなろ書房, 2009, 表紙カバー裏

絵本のカバー

その裏というのか

表紙をめくって
カバーの内側には
その本の概要というか
要約というか
物語の紹介文というか

様々だが
絵本の導入となる文言が
綴られていることが多い

今回は

まず表紙カバー裏の文章を
引用させてもらった

この絵本の背景を紹介させて上で

続いて
別の部分を引用させていただきたい

あるひの こと、
おとうさんは、パンを かいに いちばへ でかけていった。
おとうさんは、ゆうがたに なっても かえらなかった。
ぼくと おかあさんは しんぱいした。おなかも ぺこぺこに なっていた。
ひが くれるころ、おとうさんが ようやく かえってきた。
ながい まきがみを かかえた おとうさんは、ほこらしげに いった。
「ちずを かったぞ」
「パンは?」おかあさんが きいた。
「ちずを かったんだよ」おとうさんは こたえた。
ぼくと おかあさんが だまっていると、おとうさんは いいわけを するように いった。
「あの かねじゃあ、ほんの ちいさな パンしか かえない。
おなかを だますことさえ できそうになかったよ」
「ゆうごはんは ぬきね。ちずは たべられないもの」おかあさんの こえは つらそうだった。
ぼくは おこった。
ひどい おとうさんだ! ゆるせない!
そう おもいながら、ぼくは ひもじい おなかを かかえて ねどこに はいった。
(中略)
つぎのひ、おとうさんは かべに ちずを はった。
ちずが かべいちめんに ひろがると、
くらい へやに、いろが あふれた。
ぼくは うっとりした。
そして、なんじかんでも あきずに ながめたり、
こまかい ところに みいったり、
うんよく かみが てに はいれば、かきうつしたりもした。

ユリ・シュルヴィッツ さくまゆみこ. おとうさんのちず. あすなろ書房, 2009, 9p

この後は
ぼくが地図の世界から
妄想を広げていく様子が
描かれていく

妄想の旅

それは
ぼくの心を
豊かにしてくれたものだったのだろう

妄想の旅

誰だって
今すぐにでも
行くことができる

お金だってかからない

でも

日々の仕事に
忙殺されていると
妄想の旅に出られないこともある

そう考えると

情報に溢れた昨今
妄想の旅に出るよりも
脳を刺激し
その結果
情報の海に溺れてしまったりもする

あるいは

妄想は現実の世界に侵食し
現実の世界が楽園のように
彩られていると見方もできる

そうした生活を送っていれば
妄想の旅に出ることもなく
楽しい毎日を過ごせるのかもしれない

しかし

他に何もすることがない状況や
他に何もない状況だからこそ
妄想の価値は大きなものに
なっていくのかも知れない

そんなことを考えさせられた

この記事が参加している募集

#読書感想文

187,194件

こんなポンコツな私ですが、もしよろしければサポートいただけると至極感激でございます😊 今後、さまざまなコンテンツを発信していきたいと思っておりますので、何卒よろしくお願いいたします🥺