Gyo Kimura

◆UEFA Bライセンス ◆Pontypridd United FC (ウェールズ1部…

Gyo Kimura

◆UEFA Bライセンス ◆Pontypridd United FC (ウェールズ1部):トップチームコーチ兼ヘッドアナリスト ◆Newport Counry(英4部)アナリスト ◆前所属: カーディフシティ(英2部)アカデミーコーチ、ウェールズU-14代表アナリスト

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「サッカーを学びたい」その一心でイギリスに指導者留学。 イギリスでサッカーの指導者/分析官として活動を始めてから4シーズン目に突入し、カーディフシティーFCやウェールズ世代別代表などでの活動経験から実践的な知識やスキルを身につけてきました。 「もっとサッカーを知りたい」、「もっと知識を身につけたい」、「もっと指導力を高めたい」そんなサッカーへの探究心に溢れた方に向けて、イギリスでの活動を通じて得た知見や考え方を多角的な視点から共有します。

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プロクラブのアカデミーの実態について

カーディフシティFC(イングランド2部)のアカデミーで指導を始めてから早くも半年が経過し、シーズンの半分が終了した。カーディフシティはチャンピオンシップに所属していて、監督をコロコロ変えながら現在残留争いを繰り広げている。トップチームの所属リーグでクラブ予算の規模も大きく変わるらしいので、何としてでも今シーズンは残留してもらいたい。 そんなトップチームとは打って変わってカーディフシティアカデミーはイギリス国内で非常に定評のあるアカデミーだ。と言うのも、カーディフは他のクラブ

    • ライン間の守り方

      サッカーは相手よりも多く得点を取ったチームが試合に勝利する。そのため、サッカーの多くの分析や研究がボール保持や攻撃を取り扱ったものが多い。しかしながら、失点をしなければ試合に負けることはないというのもサッカーの重要な性質である。 そこで今回は守備原則のうちの1つであるライン間の守り方についてまとめていく。 基本的に守備の陣形は3列から4列で構成されることが多く、大抵は最終ラインとその1つ前のラインの間のスペースを『ライン間』と呼ばれる。したがって、多くの場合ディフェンスラ

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      • マーク原則の綻び

        守備において『マーク』は欠かせない要素の一つである。相手にゴールを決めさせない、パスを出させない、ターンさせないためにはマークが重要になってくる。攻撃側は相手のマークを上手くかわしながら攻める必要があり、マークを外したり、マーカーとのデュエルに勝つ必要がある。 今回は浦和vs福岡の試合から良い攻撃をするためのマーク原則の攻略法についてまとめていく。 緻密な設計の3-4-3プレスまず試合の流れの中で浦和の4-3-3のビルドアップに対して、福岡の3-4-3のプレスという構図が

        • 現代サッカーゆえに気をつけたいこと

          2007年にiPhoneが発売されて以来、毎年のように進化を続けながら現在はiPhone15までアップデートされた。現代サッカーも様々な戦略や戦術が開発され、ピッチ上で表現されるパフォーマンスは数年前に比べると体系化され緻密な構造となっている。 サッカーの性質を見てみるとパフォーマンスは5つの要素から構成されている。 その要素の中でも戦術は議題に取り上げられることが多く、物凄い勢いで研究や解析が進められている。私自身も戦術を学ぶことが好きで、ピッチ上で表現される戦術的な動

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          指導者講習会:『対戦相手分析』と『ウェールズの国内での取り組み』について

          「カムリ」に参加すると最後まで読めます

          先日、指導者講習会にてゲスト講師を務めさせていただきました。『対戦相手分析』『ウェールズ国内の育成』について二週に渡って行われた講習会でお話しさせていただきました。 その講習会で使用した資料をメンバーシップに加入されている皆さんへ公開したいと思います。この記事内に資料を添付したので、興味のある方はダウンロードしてください。

          指導者講習会:『対戦相手分析』と『ウェールズの国内での取り組み』について

          監督交代、降格圏に沈むチームの再建、勝利を手繰り寄せるチームマネジメント【#24】

          「カムリ」に参加すると最後まで読めます

          1月からウェールズ1部のクラブでトップチームのコーチとしても既存の仕事と兼業で働いている。トップチームは昨年末に成績不振を理由に監督とコーチ陣を解任した。それに伴い、私がトップチームのコーチとして働くことになった。

          監督交代、降格圏に沈むチームの再建、勝利を手繰り寄せるチームマネジメント【#24】

          IDPと紐付ける『プレイヤーレビュー』

          「カムリ」に参加すると最後まで読めます

          日本では選手の成長度や現在のプロファイル、そしてアクションプランなどを選手と一緒に振り返る『プレイヤーレビュー』はどれだけ行われているだろうか。イングランドやウェールズリーグではクラブにもよるが、シーズンに2回程プレイヤーレビューが行われるのが一般的だ。 以前、奈良クラブアカデミーが個人分析レポートを使って各選手の振り返りを行っているのを見かけたが、奈良クラブアカデミーのように選手1人ひとりと定期的に振り返りを行っているクラブは日本ではあまり多くはないのかもしれない。 私

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          IDPと紐付ける『プレイヤーレビュー』

          ハメ技『ゾーン9』

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          サッカーという競技において得点が試合の勝敗を分ける。相手よりも多く得点を取ったチームが勝利となるため、ゴールは究極のタスクである。 ゴールを奪うために必要となるのが『崩し』である。崩しとは主にアタッキングサード(ピッチのラスト1/3)で行われる得点を取るためのプロセスで、基本的にゴールから逆算してそのプロセスを構築するとゴールを奪う確率が高くなる。 しかし、アタッキングサードは自チームが意図的に作り出すことができる現象がミドルサードやディフェンシブサードに比べると少ない。

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          サッカー現場での『ペダゴジー(指導学)』の実用化

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          指導学や教育学として知られる『ペダゴジー』。学習者を中心にとした学習方法を用いることによって、学習者が「最も効果的な学び」から知識やスキルを得て効率的に成長することができるというのがペダゴジーの根本的な目的である。ペダゴジーの考え方やコンセプトについては前回の記事で詳しくまとめているので参考にしてみてほしい。 そして今回はペダゴジーを実際にサッカーの現場でどのように実用化することができるかまとめていく。 3種類のセオリーペダゴジーでは指導者/教育者が学習者に対してアプロー

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          サッカー現場での『ペダゴジー(指導学)』の実用化

          レアル・マドリードの『柔軟性』の正体とアンチェロッティのチームマネジメント

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          欧州5代リーグ(イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ、フランス)の全てのリーグで優勝を手にした監督はカルロ・アンチェロッティのただ1人。アンチェロッティ監督は現在スペインの名門レアルマドリードで指揮官を務めており、2021/22シーズンではCLを制覇してヨーロッパチャンピオンに輝いた。今回はそんなレアルマドリードで指揮するカルロ・アンチェロッティ監督のマネジメント方法について注目していく。 私が通っているサウスウェールズ大学院のフットボールコーチングコースでは様々な講師

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          1週間のゲーム準備【#25】

          今年からトップチームのヘッドコーチ兼リードアナリストとしても働き始めて、学びや発見の多い充実した時間を過ごしている。 トップチームで指導・分析をしていて感じるのは週末の試合に向けた準備である。特にトップチームは育成年代に比べてコンディション調整が必要で、トレーニングの負荷や次の試合に向けた意図のある練習が重要になってくる。

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          指導者講習会:『対戦相手分析』と『ウェールズの国内での取り組み』について

          先日、指導者講習会にてゲスト講師を務めさせていただきました。『対戦相手分析』『ウェールズ国内の育成』について二週に渡って行われた講習会でお話しさせていただきました。 その講習会で使用した資料をメンバーシップに加入されている皆さんへ公開したいと思います。この記事内に資料を添付したので、興味のある方はダウンロードしてください。

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          感覚派が戦術家に負けた話

          私は幼い頃から将棋が強かった。父親の影響で保育園の頃から将棋を指すことを覚えた。『くもんのスタディ将棋』は革命的で、駒の動きが書いてあるから幼い私もすぐにルールを覚えることができた。 幼い頃から将棋を指すことを覚えたので、父親や姉と将棋することもあったし、友達ともよく将棋を指した。小学校低学年の時は学童に放課後は通っていたのだが、そこでよく友達と将棋したことを覚えている。 小学校高学年になると学童には行かなくなったものの、昼休みなどに友達と将棋をする日もあった。もっぱら私

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          ポジティブトランジションの作り方

          現代サッカーにおいてゲームの4局面(ボール保持、ボール非保持、ポジティブトランジション、ネガティブトランジション)をオーガナイズしたゲームプランが求められている。 これまではマンチェスターシティのようなボール保持とネガティブトランジションで相手を上回ったり、ウェストハムのようなコンパクトな守備(ボール非保持)からのカウンターアタック(ポジティブトランジション)でゲームを制することが可能であった。しかし、サッカーは進化し続けている中で、今では4局面全てを総合的に網羅する必要が

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          監督交代、降格圏に沈むチームの再建、勝利を手繰り寄せるチームマネジメント【#24】

          1月からウェールズ1部のクラブでトップチームのコーチとしても既存の仕事と兼業で働いている。トップチームは昨年末に成績不振を理由に監督とコーチ陣を解任した。それに伴い、私がトップチームのコーチとして働くことになった。

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          極上の学び【#23】

          もちろん現場に出ている限り多少の学びは常にあるのだが、私の知らない世界や知らない知識に巡り合うことが少なくなっていたここ数ヶ月だった。まだまだ自分自身が未熟だと理解しておきながらもどこか私の置かれている立場や環境に満足してしまい、いわゆる"ぬるま湯"の環境で過ごしていた。 しかし、ここ最近の同期の活躍やSNSで流れてくる同志のステップアップを目の当たりにして、「このままではダメだ」という危機感に襲われた。良い言い方をすれば『切磋琢磨』、悪い言い方をすれば『嫉妬』や『妬み』み

          極上の学び【#23】

          IDPと紐付ける『プレイヤーレビュー』

          日本では選手の成長度や現在のプロファイル、そしてアクションプランなどを選手と一緒に振り返る『プレイヤーレビュー』はどれだけ行われているだろうか。イングランドやウェールズリーグではクラブにもよるが、シーズンに2回程プレイヤーレビューが行われるのが一般的だ。 以前、奈良クラブアカデミーが個人分析レポートを使って各選手の振り返りを行っているのを見かけたが、奈良クラブアカデミーのように選手1人ひとりと定期的に振り返りを行っているクラブは日本ではあまり多くはないのかもしれない。 私

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          振り返りのすゝめ『トランジションゲーム』【#22】

          日常は瞬く間に過ぎ去って行くものでなかなか自分のコーチングや練習の振り返りを行っている暇がない。もしかしたら毎回毎回振り返りを行っている指導者の方もいるかもしれないが、担当チームを2つ持ち、分析の仕事やサッカー外での仕事を抱えている私は振り返るタイミングがなかなかない。 年末年始はクラブの活動も中断するため絶好の振り返りの時期だ。自分の指導や練習を振り返ることで「何ができていて何ができていないか」を理解することができる。時に振り返る作業は痛みを伴い、特に酷い出来の試合や練習

          振り返りのすゝめ『トランジションゲーム』【#22】

          守備戦術の落とし込み【コーチングログ#18】UEFA Bライセンス③

          UEFA Bライセンスを取得するためには3つの実技試験をクリアする必要があります。 以前の記事では1回目の実技試験の内容と、2回目の実技試験前に行われた模擬試験の内容をまとめました。 そして、今回はUEFA Bライセンス取得するための最後の実技試験の前に行われた模擬試験の様子を振り返っていきます。 実技試験の内容本番の実技試験と練習である模擬試験の内容は全く同じです。模擬試験では『メンター』と呼ばれるアドバイスやフィードバックをくれる方が採点を行い、本番に向けて良かった

          守備戦術の落とし込み【コーチングログ#18】UEFA Bライセンス③

          ハメ技『ゾーン9』

          サッカーという競技において得点が試合の勝敗を分ける。相手よりも多く得点を取ったチームが勝利となるため、ゴールは究極のタスクである。 ゴールを奪うために必要となるのが『崩し』である。崩しとは主にアタッキングサード(ピッチのラスト1/3)で行われる得点を取るためのプロセスで、基本的にゴールから逆算してそのプロセスを構築するとゴールを奪う確率が高くなる。 しかし、アタッキングサードは自チームが意図的に作り出すことができる現象がミドルサードやディフェンシブサードに比べると少ない。

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          チームの最適解【#21】

          リーグ戦の半分が終了してリーグはクリスマスブレークに入った。私が指導しているチームは16試合を消化して9勝1分6敗で3位。 このリーグ戦は同じチームと3回試合を行うのだが、1巡目を終えた時点では7勝1分2敗で2位だった。そこからクリスマスブレークまでの6試合では3連敗もあり、思うように勝点を積み上げることができなかった。 特に11月から12月にかけては非常に苦しい期間となった。正GKがカーディフシティのアカデミーに移籍、10番だった選手が退団など、チームとしても1巡目のよ

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          Jリーグとの違い、世界との差

          0-3 アジア王者として戦った浦和レッズはヨーロッパ王者のマンチェスターシティの前に、力の差を見せつけられる結果となった。 日本代表の飛躍が注目される中で、Jリーグのクラブが欧州のトップレベルを相手にどれだけやれるのか試される試合だったが、『世界との差』を痛感させられる内容だった。 どこに『世界との差』があったのかまとめていく。 シティの可変システムvs浦和のコンパクトな守備シティのボール保持では4-1-2-3のシステムから、RCBのストーンズが前に出てロドリの隣に並ぶ

          Jリーグとの違い、世界との差