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不思議な話

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体験した事や、聞いた事。 不思議な話の記録
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3匹のたぬき。

3匹のたぬき。

とある町に住んでいた時、近所の公園に少し小さめの狸が3匹でよく現れる姿を見かけていました。

たまに、こちらをじっと見ていたり好奇心が旺盛のようで可愛らしい。

姿が見えないように草むらに隠れてじっとしていても、脚が丸見えで憎めないのです。

兄弟なのかな〜?
と気になりましたが、あまり驚かさないように近付き過ぎないように注意していました。

そんな狸たちは10年以上も変わらぬ仲の良さで公園に姿を

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狐が集う。

狐が集う。

妖怪を描いていると不思議な縁と出会います。

とある狐の絵を買って下さった方は、

「実は、うちの先祖は狐という言い伝えがあるんですよ。」

と秘密の言い伝えを教えてくれました。
その他にも、

「先祖が怪我した狐を助けて、その恩返しで貰ったお金で商売を始めたんですよ。」

であったり。

「何代か前の先祖が狐の嫁入りを見てから、子孫は……」

など、狐にまつわるその家の秘密のお話を聞けるのは大変

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私はお墓に行く事を拒んだ。

私はお墓に行く事を拒んだ。

小学生低学年の頃、父が運転する車で夜道を進んでいると。

寺町通りの近くに来ていました。

多くのお寺さんが並ぶ通りにうちのお墓もあるのですが、あろう事か父が

「ちょっとお墓寄って行こうか?」
っと言ってきたのです。

昼間でも独特の雰囲気があるのに、ましてや夜に行くのは怖すぎます。

普段大人しい子供でしたが、ここは何としても行かないように大騒ぎしました。

大騒ぎしているうちに我が家のお墓が

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会釈してはいけない

会釈してはいけない

私は知っている。

院内で…

すれ違う看護師さんが会釈してきても、
会釈し返してはいけない…

ナースキャップをかぶっている場合は。
絶対に。

気付いたことに、気付かれてしまう。
会釈してはいけない。

閉店後、そこに入ってはいけない。

閉店後、そこに入ってはいけない。

夏のある日、展示の為の搬入をしに大きな商業施設へ。

19時の閉店後に、その施設の裏口から入り設営をしていくという
よくある準備を行う予定でした。

外部業者バッチを付け、展示予定の売り場に向かいます。

いつもは賑やかな場所でも、お客さんがいないだけで静かでひんやりとした印象でした。

作品を出し、並べる。

繰り返しながら1時間ほど経つと
売り場の責任者が…

「22時には完全撤収。完全撤収で

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名のある座敷童子

名のある座敷童子

私の母方の祖父の家には、
血縁のみ見えるらしい童がいるそうです。

祖父の家に住み。
大抵は仏間にいるらしく。

お客さんが来たら隠れたり、子供が来たら遊びに出て来たりするそうです。

いるらしいというのは、私には見えないので家のどこにいるのか分からないのです。

祖父の家に行くと、祖母や母が

「今日、貞ちゃんいないね〜?」
「さっき2階でおせんべ見てたよ。」

とその童の目撃情報を共有していま

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4番

4番

大きな商業施設で働くと、
その施設特有の隠語がありトイレに行く事を「サンサン」「突き当たり」などと言い作家業でさまざまな地方や施設に在廊したのでバリエーションの豊富さに面白みを感じました。

とある施設では「4番」と言うのがあり、これは幽霊を見つけた時に使っていました。

誰かに「4番です。」と言われたら、速やかにその場所から移動する。

という隠語でした。

霊感がある人が全てでは無いので、

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閉店後の見えないお客様

閉店後の見えないお客様

美大生時代、短大と家の中間にある飲食店でアルバイトしていました。

17〜22時まで。
お店の閉店が21時の為、最後の1時間は閉店作業です。

大概、閉店は10〜15分ほど毎回遅れますがかなりゆっくり閉店作業をしても時間があまり打刻の15分前には帰れるような状態でした。

閉店業務はアルバイト4人の学生のみで行うので、それなりに片付けた後は残った食べ物をアレンジし退勤時間まではダラダラ過ごすのがお

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都市伝説・傘おばさん

都市伝説・傘おばさん

口裂け女や人面犬をはじめ
さまざまな都市伝説がありますが、

私の住んでいた町には「傘おばさん」がいました。

小学校低学年頃あたりで、
「傘おばさんに気を付けろ。」

という話が耳に入るようになりました。

全身黒い服を着て黒い帽子を被り、髪も爪も長い。

傘を持ち歩き、その傘で子供を突いてくる。

「早く帰らないと傘おばさんに見つかるぞ。」

と。

隣のクラスの◯◯が見た。
◯◯のお兄ちゃん

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夏の日、キャンプ場でコックリさんをした。

夏の日、キャンプ場でコックリさんをした。

子供の頃、コックリさんをやってみた方は多いと思います。

私も子供の頃にやりましたが、今回は大人になってから行った話です。

ある夏の日、
美術短大時代の同級生数名の奥多摩にキャンプに行きました。

絵画科のメンバーで、卒業後はそれぞれの道を歩んでいましたが何かしらの理由を見つけては時折り10名ほどで集っていました。

天気に恵まれ、昼間は川遊び。
少し流されるのを楽しんだり、周りの大学生男子グル

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吉祥寺で感じた違和感。

吉祥寺で感じた違和感。

東京に住んでいると何かしらの理由で吉祥寺に行った事がある方がほとんどでしょう。

私も何かしらの理由で吉祥寺に行ったのですが、ある体験をしたせいで吉祥寺に何をしに行ったのか?
今ではすっかり記憶から抜けてしまいました。

寒くもなく、暑くもない春か、秋あたりだったと思います。

井の頭線の改札を出て、その下にあるJRの改札へ下りエスカレーターに乗り、以前と様子の変わった駅を眺めていました。

その

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壁の前にいるお爺さん。

壁の前にいるお爺さん。

3、4歳の頃夕食の時に
私は両親をとても動揺させる発言をした事がありました。

季節さえ覚えていないなんでもない日。

座卓の前に座り、私は運ばれてくる夕食を眺めていました。

準備が整い家族で「いただきます。」をし、雑談をしていた時。

私は壁に向かい
「お爺ちゃまがいる。」
と言いました。

知らない、お爺さんではなく
祖父を指す言葉です。

両親は、お互いの顔を見合わせてから

「ん〜、パパ

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ふりかえると何もいない。

ふりかえると何もいない。

小学3年生頃、バス通学で30分ほどの場所から引っ越しをし、以前の自宅より通学時間がかかるようになりました。

それだけでも通学が面倒くさいのですが、さらに憂鬱な気持ちにさせるのが自宅近くにある歩道橋でした。

行きのみバスが通る大通りを渡るために使いますが、

毎回階段を登りきった後、少し歩いたところで髪の毛の結び目を強く引っ張られます。

後ろには、誰も、何もいません。

子供が転ばない程度の力

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光に拐われる

光に拐われる

これは私の体験ではなく、家族の身に起こった事です。

ある深夜の山道、車を一人で走らせていたそうです。

周りには、民家も、信号も無く
ひたすら暗い道が続く中で
あまり休まずに仕事をしていたせいで時折睡魔に襲われていた状態でしたが

そのまま運転を続けていたところ…

さらに強い眠気に意識を失いかけた…

その時。

目の前が強い光で真っ白になり

「…(UFOに拐われる!)」

と、咄嗟に急ブレ

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