ストリートギャングからドイツを代表するシェフへ。極めてベルリン的なアジアンフュージョンレストラン〈ティム・ラウエ〉を訪問

ベルリンの人は変わっていると思われている。例外なくティムの行動も変わっている。まさにベルリン的だ。

今年の2月、ベルリンを訪れた。ベルリンを代表するレストランTim Raue(ティム・ラウエ)に行くためだ。2018年の「世界ベストレストラン50」にて第37位にランクインしている。

オーナーシェフであるティム氏は、ベルリンのクロイツベルク出身。当時は治安が悪く、誰も行きたがらない場所だったという

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久しぶりに食系の本のご紹介

意外と本の紹介しかしないnoteになってきました。いろいろ書かなきゃいけないことはあるんですが…ね…笑。

宮城大学の石川伸一教授が新しい本を出版されるようです。先生は分子調理学会や夜食日記、ツイッターなどで食の最先端技術などガストロノミーを研究し、牽引されている方です。

この度、先生の専門分野をまとめたかのような本がアマゾンで予約開始です。

まずは目を引くのが本の帯紙の「100年後の人は、何

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ファームトゥテーブルのパイオニア。80%の野菜を自分たちで育てるレストラン〈デ・カス〉

オランダの首都アムステルダム。緑あふれるフランケンデール公園の一角に、僕がずっと訪れたかったレストランDE KAS(デ・カス)がある。今年の2月、ついにこのレストランを訪れることができた。

「デ・カス」とは、オランダ語で「温室」を意味するという。その名の通り、このレストランは、ガラス製の温室の中にあるレストランだ。

レストランのコンセプトを一言で表すと「ファームトゥテーブル」。生産者の顔が見え

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料理と芸術作品の意味

前稿では、「料理は芸術の対象足りうるか」を検討し、その結論は、料理は芸術の対象であるということになった。

しかし、更に検討を進めなければならないのは、「料理は芸術と言えるのか」という論点である。この論点を検討する際の視座は、

1.料理は芸術作品であるか

2.料理を生み出すプロセスは芸術であるか

3.料理人は芸術家であるか

という3つの論点をクリアするかどうか、ということだ。そこで、本稿で

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料理は芸術の対象足りうるか

平成から令和へ代ろうとしている2019年。主題としている研究テーマは、デジタルマーケティングでも経営戦略でも、キャッシュレスの進展でもない。2019年の主題研究テーマは、料理芸術である。しかし、「料理芸術」という言葉は、聞きなれない言葉でもあり、そもそも芸術の対象として料理が該当するのかどうかも明らかではない。そこで、本稿では、料理は芸術の対象に足りうるかを検討したい。

芸術とは何か

そもそも

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世界で最もサステナブルなレストラン、スペインの〈アスルメンディ〉を訪問してみた

レストラン界のアカデミー賞とも言われる世界ベストレストラン50には、特別賞の一つとして「サステナブルレストランアワード」という、その年に最もサステナブルだと認定されたレストランに与えられる賞があります。

その「サステナブルレストランアワード」を2014年と2018年の二度に渡って受賞したレストラン。それが、スペインのバスク地方にあるレストランAzurmendi(アスルメンディ)です。

アスルメ

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「ガストロノミー」の歴史的背景と料理の類型

これまで多くの論考の中で「ガストロノミー」という言葉を、美食文化と定義したり、美食に秩序を与える役割といった文脈で語ってきた。しかし、言葉には、その言葉が生まれた経緯、歴史がある。そこで、本稿では、「ガストロノミー」という言葉が生まれてきた歴史的背景と、その背景で発展してきた料理の類型を、フランス料理を中心にしながら考えていきたい。

「ガストロノミー」の歴史的背景

現代では美食文化と捉えられる

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二郎のスープは、フルボディなのか

ワインの味を表現する際に、フルボディ、ミディアムボディ、ライトボディという表現方法がある。僕も普段気軽にソムリエに対し、「フルボディでバランスの取れた調和を感じられるワインを」とオーダーしたりする。では、このボディとは何なのか。改めて考察したい。

ボディの3つの構成要素

今回、こちらの記事を参考にさせて頂いた。

ワインのボディの構成要素は、大きく3つに分けられる。

1.残糖分

2.グリセ

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Le Mois de Avril 2019

4月もレギュラー組含めいろいろ行きましたねー。
この季節のお楽しみは、何をおいても「豆」ですね!今はうすいえんどう豆、もうちょいするとそら豆、最高ですね。(マイノリティですね💦)
そしてGWバカンスは、サンセバスチャン、パリと正月に行ったばっかりな全くおんなじコース💦一人でのんびり旅。
サンセバスチャンの涙豆 狙い!
そうそう、日本に居ても涙豆を自力で食べられるんです!記事中で詳細を書いてます

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美食の定義とガストロノミーの役割

美味しい料理を日々頂く行為を「美食」と言ったり、またそういう人々を「美食家」と言ったりするが、そもそも「美食」とは何なのか?また、巷で言われるガストロノミーは、「美食」に対し、どのような役割を果たすのか?本稿では、この2点を検討したい。

「美食」の定義

フランスの哲学者であり社会学者のPierre Bourdieuは、食を「必要性との距離」という表現で表している。我々が生き抜くために食べる行為

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