中山英之

中山英之 1/1000000000【LIXIL出版】

中山英之 著
A5判/ 160頁/1,800円+税

中山英之は2006年のデビューから現在まで、「世界」とは何かを問うてきました。彼は作品を通して建物の建つ「土地」やあたりまえの「生活」に対する人々の認識を超えて、これまでの世界をつくりかえる新たな空間を提示しています。

本書では、図面上にあらゆる世界を描くことができる「スケール(縮尺)」の考え方を軸に、小さな石から住宅、都市、地球とさまざまな

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語り得ることを語ろうとすること─『新建築』2018年11月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!
(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです)

評者:中山英之

渋谷について

渋谷でここ数年急速に動員を増しているハロウィンの様子について,インターネット上にポストされたある写真家/編

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人間の叡智に連なる何かを未来へ投げかける思考─『新建築』2018年10月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!
(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです)

評者:中山英之

最近,1969年発行の,日本全国の手漉き和紙を綴じた重厚な紙見本帳を見る機会がありました.
装丁は日本のグラフィックデザ

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非人間的な質─『新建築』2018年9月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!
(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです)

評者:中山英之

駅前広場─ベクトル的空間

巻頭のNEWSの中に熊本駅前広場新デザイン発表の記事を見つけました.
西沢立衛さんによる当初案

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建築と建築家の関係(漸進,多人格性,都市的な同時存在性...)─『新建築』2018年8月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!
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評者:中山英之

漸進的に思考し続ける建築─ミナガワビレッジ

まず惹かれたのはミナガワビレッジの記事でした.
巻末データシートで再生建築に

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プロジェクトを通して社会・世界を考える重要性─『新建築』2018年7月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです)

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評者:中山英之(建築家)

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曲線たちを引く道具─『新建築』2018年6月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!

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評者:中山英之(建築家)

コンパスと鉄道定規.どちらも私たちのデスク回りから姿を消しつつある製図道具です.

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「CITIZEN I」が問われる時代─『新建築』2018年5月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!

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評者:中山英之(建築家)

目次
●壁と卵
●「割れる卵の側」がつくり出した文化
●誰が誰のためにつくるのか

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180610_2 万引き家族、世界、視野搾取

※きのう、誤って消してしまったと書いた日記を、もう一度書きました。

劇場を出たあと、風景の色が違ってみえたり目にとまるものが少しズレたりすることがある。そんな感覚が好きで、映画館にいく理由のひとつはそこにあったりする。
でも、今日ほど世界が変わってしまったように思えたのは、はじめてだった。

昼下がり、是枝監督の『万引き家族』を観た。劇場を出ると、そこにはまるで生まれ変わったかのような世界が

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180610 万引き家族、2004、春の庭

是枝監督の『万引き家族』と、中山英之さんの『2004』と、柴崎友香さんの『春の庭』について書いた日記を、公開直後に誤って消してしまった。

これらは、わたしたちそれぞれにとっての現実世界の外側に、もうひとつの現実を立ち上げる作品である。そしてそこには3人に共通する「視野搾取」的なつくりかた(方法)が関わっているのではないか、という内容でした。

書き直す気力はないので今日はこれでおしまい。

(追

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