夜更けのおつまみ

焼きおにぎりと神様と

やりきれないため息を無理やり喉の奥へと流し込んで、目の前の仕事をこなさなければならなかった。「どうして私ばっかり。」体も痛いが、心も痛い。

「神様なんていないんだ。」そう思いたくなる夜がいくつもあった。



私は居酒屋で働いている。

滅多にないが、暇でどうしようもない日に早上がりできることがある。そんなときは、ロッカールームで着替えてから店に戻り、一人の客としてお酒を飲んでいく。

私は甘

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ありがとう~~~!!!
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相棒のノセちゃんとのユニット、お酒を飲むたびに。で、#夜更けのおつまみ コンテスト参加しました。
https://note.mu/saketabi/n/nb06ebc6afbcf

ラッキーな1日になるでしょう◎

『大地の恵み、優しさの恵み』

「終わった終わった!」
声に出して言う。
起伏の多い道を駆け上って降りてカーブで軽快にハンドルを切る。
すっかり日が暮れた通勤路を家に向かって走った。

片付かなかった仕事も、嫌味な上司も、おしゃべりで失礼なおじさんも、なんでも人のせいにする同僚も、今日のことはすべて終わった。
明日のことは明日になってから考える。

帰宅すると、玄関先には一本の大根が置いてあった。
畑の泥がついたままで、青々とし

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甘いのしょっぱいの。湿ったの乾いたの。 #夜更けのおつまみ

金曜午後10時半。ひとり、ダイニングでぼんやりと目のまえの皿を眺める。娘の部屋からは物音ひとつ聞こえない。おそらくスマホを触っているのだろう。

夕食後、娘と些細なことでケンカをした。お茶を淹れ柿を剥き、食後の一服を始めた矢先の出来事だった。
「お母さん、この間と言ってることが違う」
娘の行動を冗談で突いたつもりが、逆に私の矛盾点を突かれたのだ。私としては笑い話の提供だったけれど、娘にはそうは聞こ

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嬉し!マルセイバターサンドどうぞ。
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夜更けのたま手羽

夕食はすっかりすんだし、子供はもうそろそろ寝る時間。それなのになぜこんなタイミングで?というような時間に蒸しパンだのドーナツだのを突然につくり出す。母はそういうひとだった。しかも、蒸しパンには私の嫌いなレーズンをたっぷりと入れて。
あるとき私はそんな母に文句を言った。
「私、レーズン嫌いだからさつまいもを入れて」
と。そしたら母から返ってきた言葉に私は軽く衝撃を受けた。
「別にあんたのために作って

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心の緑黄色野菜

この店よりも人との距離が近い飲食店を僕は他に知らない。

 日本でも指折りの歓楽街を少し離れ、大通りから続く路地の終着点にぽつんと浮かぶ赤い提灯。店内には釣り針のようなカウンターに沿って背もたれのない丸椅子が十席ほど置いてある。席と席の間隔が空いているところもあれば、ぴったりと寄り添っていたり、さっきまで座っていた人間模様がそのままに保存されているかのようだ。

 ここは兎に角、狭い。左右はもちろ

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牛すじとちくわぶに、祝杯を

小さな発熱体と一緒に羽毛布団に潜り込むのが、至福の季節がやってきた。
主たちが寝静まったこんな夜のリビングは、しんしんと冷え込む。

チチチチチ、とコンロに火を着ける音が響く。
仕事帰りに買ってきた肉厚の牛すじ肉を、たっぷりの水と一緒にお鍋の中に放り込む。
煮溢してから、やわらかくなるまでコトコトコトコトじっくり煮よう。夫にとっては衝撃やったらしいこのネタが、わたしはおでんの具材の中でいちばん好き

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家族4人全員O型。この先いろいろ楽しみ。
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ただ焼いたものシリーズ #夜更けのおつまみ

私はそんなにお酒を飲まない。だからおつまみを食べることも、もちろん作ることもそれほどない。

けれど両親はお酒がとても好きだった。子どもの頃はよく、親が飲んでいるかたわらで珍味をつまんでいた。少し味が濃くて、噛めば噛むほど奥の方から味がわいてくるそれは子どもの私にとってとても魅力的なものだった。

おいしそうに珍味をつまむ私を見て、周りの大人たちは「きっとこの子は酒飲みになる」と予言していた。予言

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からだ大事にしてくださいね^^
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#夜更けのおつまみ 顆粒の「ガラスープの素」

同意はしてもらえないだろうけれど、個人的に顆粒の「ガラスープの素」は「おつまみ」になる。

いかにもビールに合いそうなスナック菓子のパッケージ裏に書いてある原材料表示を見てみてほしい。そこには結構な確率で「チキンエキス」や「ポークエキス」といった文字があるはずだ。

これらの添加物(調味料)はその名のとおり、動物系の素材から抽出した成分を凝縮したもので、探すと○○エキス的な添加物はスナック菓子以外

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ありがとうございます!!
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おつまみ争奪戦をしていた、あの頃

「父さん、また僕のチョコたべちゃったの?」

冷蔵庫から引っ張り出した僕のピーナッツチョコレートは、買った時の重みをすっかりなくし、カサカサとしたただの袋になっていた。

いや。

よく見ると、わずかにだが残っている。

「いや、残してあるだろ」

後ろから聞こえてきた父の声に、何か言ってやろうと口を開きかけ、途中で諦めた。

菓子は共有場所に置かれた時点で、家族との競争だ。家族といえど、食べ物に

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今日が良い一日でありますように!
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