一言小説 「空は広いよな」 拓也がつぶやく。 「でしょ。私の心の寛大さをありがたく思いなさい」 彼女の私は知っている。 「あぁ。広いよ。無限大だ」 ちょっと妬ける。 「いつか、空を超えて宇宙(そら)へ行きたい」 私の名前が空で、それを超えて宇宙か。拓也の夢は宇宙飛行士なのだから。