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【まとめ】140字小説

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ジャンル不問、不定期更新です。X(旧Twitter)で140字以内となるように作っております。 企画への参加を機に、ふとすると考えるようになりました。気づけば何作か投稿していたた… もっと読む
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記事一覧

変化と思い出の春 (16日*色の日のいろいろ-140字小説と作品紹介-)

変化と思い出の春 (16日*色の日のいろいろ-140字小説と作品紹介-)

この春から、子どもの生活が大きく変わりました。
それに合わせて動くこととなり、私自身が新しいことを始めずとも、変わることを余儀なくされております。

様子を見ながらとはいえ、私も変わりたい!変わるぞ!と意識が高まっているこの頃です。

ちなみに、ベイビーステップですが、踏み出し始められた方面もあります。

一旦やってみる。
そのまま歩き続けてもよし。方向転換してもよし。
試行錯誤を繰り返し、自分に

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何色にする? (140字小説)

何色にする? (140字小説)

「これなに?」
絵本を指差し、息子が聞く。
「ランドセル。学校行くようになったら使うよ。」
「ぼく、あかがいい!」
そういえば、最近赤をよく選ぶ。
「どうして赤が好き?」
「あかるいから。」
太陽が昇って明るいの赤、沈んで暗いの黒。入園目前の彼が、語源の一説を当てた。
数年後も楽しみだ。

今年も見に行く、あの花を(140字小説)

今年も見に行く、あの花を(140字小説)

息子をベビーカーへ乗せ、桜で有名な川沿いを散歩していた。側で咲く花の名を読んでいると、声をかけられた。
「お写真撮らせていただけますか。」
大きなカメラを下げた男性。川と色とりどりの花たちとともに、私たちも収めてもらった。
乙女椿。とっくに嫁いでいた身だが、忘れられない花になった。

忘れられない餞 (140字小説)

忘れられない餞 (140字小説)

出産を機に退職した。勤務時間9時~22時が常では、大切な何かを失うと思ったから。最終勤務日、同僚の惜別、労り、感謝の言葉に浸る間もなく22時を過ぎた。オフィスは、顧客を共に担当した先輩と私だけ。「貴方は僕の戦友です。それはずっと変わりません。」勿体ない、でもすべて報われたと感じた。

スマホのメモが、突如消えました。
バックアップも取っておりませんでした。

ToDoやネタ、気になった言葉も色々書

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4年ぶりの一人お留守番 (シロクマ文芸部、140字小説)

4年ぶりの一人お留守番 (シロクマ文芸部、140字小説)

閏年の2月に思い出す。夫が急に友人をランチに誘い、幼い息子も連れて行った。同席を覚悟したが、することあるよね…と気遣ってくれた。したいことができない!と、内心いつも嘆いていたのに。男3人が大丈夫か気になり、結局お一人様時間は家事で終わった。けれど、どこか嬉しかった雨の日のことを。

※当記事は、こちらの企画への参加記事です。

観劇の日 (140字小説)

観劇の日 (140字小説)

普段と違う装いに、ペン、手帳、オペラグラスも鞄に確認し、家を出た。目的が人でも作品でも、時と場を共にできる贅沢を味わう。幕が上れば目が潤み、下りればカフェか帰路で心を落ち着かさずにはいられない。次の機会を励みに、明日からも頑張ろう。一呼吸おいて鍵を出し、「ただいま」と扉を開けた。

本日2月10日は、観劇の日とも言われているそうです。
下記ご参照ください(ともに最終閲覧日:2024年2月10日)。

誓いを月に (140字小説)

誓いを月に (140字小説)

黄昏時、息子と家路を急ぐ。かつては夏も冬も、暗闇の星達に見守られ、一人涙を流し帰っていた。翌日に備え、大好きな公演の映像を気の済むまで観ていた。泣かなくなって久しいが、家族皆の笑顔を絶やさぬために、進み出せそうなときがきた。目指すは、日々姿を変え、見え隠れしつつも輝き続ける貴方。

ヒントはまるで空模様 (シロクマ文芸部、140字小説)

ヒントはまるで空模様 (シロクマ文芸部、140字小説)

青写真持って来いって言われて、これ撮って出せりゃ…。見上げると、延び続ける一筋の雲。母さんの後ろに乗ってた頃、教わったなぁ。アップリケつきの手袋してたっけ。ん?飛行機、恐竜、記憶…あ!
「早く描け!」と、信号が変わった。浮かんだ案をメモして、ペダルを漕ぎ出す。さっきより随分軽い。

※当記事は、こちらの企画への参加記事です。

決めるのは貴方 (140字小説)

決めるのは貴方 (140字小説)

息子と2人でケーキ屋へ。
「どれがいい?」
「ぼくこれ!」
「パパとママはどうしよ〜。」
「パパはこれ、ママはこれ!」
優柔不断な私とは違う。羨ましく、頼もしい。
昨年は消防署前に4時間、一昨年は動物園。この特別な日の思い出を、いつまで一緒に作れるだろう。聞こえるのは、静かな寝息だけ。

温活 (140字小説)

温活 (140字小説)

非常食にと買っていたカップ麺。賞味期限が危ないと知る。いつもはコーヒーを淹れ、残りは冷まして飲む熱湯に、今朝はもう1つ役割が与えられた。昼や夜に食べるよりも、どこかランクアップした食事になった気さえする。この地では珍しい、雪の散らつく景色を眺めながら、久々にスープも飲み干した。

まねっこ (140字小説)

まねっこ (140字小説)

「ママはダメ!パパ!」
「なんでママはダメなの。」
「大好きだからイジワルしちゃうんだね。」
「うん。だいすきだからイジワルしちゃう。そんなこともある。」
3歳になる息子は、マイブームで華麗に苦境を乗り越えた。
「パパにイジワルされたことないな」と言ったら、2人はどう切り返すだろう。

冷静と、ときめきと (140字小説)

冷静と、ときめきと (140字小説)

観劇帰り、偶然見つけた店へ入った。久々の再会に相応しい品が、見つかる気がした。持ち歩きやすく、各々に色や柄を選べるもの。
散々見た末に決めたが、帰宅後、通販でもありそうと判明。いや、自分でわざわざ買わないが好きなはず。皆なら粋に使う。
時節柄、手紙に菓子も添え、リボンを3本締めた。

カフェや喫茶店がもたらしてくれたひととき (16日*色の日のいろいろ-140字小説-)

カフェや喫茶店がもたらしてくれたひととき (16日*色の日のいろいろ-140字小説-)

つい最近、140字小説の存在を知りました。
それも、X(旧Twitter)ではなくnoteを通じて。

そこで今回は、カフェ・喫茶店×色×心 の140字小説を作ってみました。
もしやこのお店?とお分かりいただけるものも、あるかもしれませんよ^^


青い食器は、ここにぴったり。見た目も量も味も上品なクロックムッシュ。こだわりの濃く深めのコーヒー。この2つでお腹も心も本当に満たされるのは、店主の腕

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表現欲 (シロクマ文芸部、140字小説)

表現欲 (シロクマ文芸部、140字小説)

本を書く、絵を描く。歌う、踊る、演じる…。誰かの作品に心を動かされるのは、形にしたい世界を皆が持っているからでは。「頭の中は誰にも盗まれない。」祖母は学校の勉強に限らず、人間の本質も幼い私に伝えていたのだ。絵本の読み聞かせや夕飯の支度の最中に浮かんだことを、書き留める日々は続く。

※当記事は、こちらの企画への参加記事です。

「表現欲」とやらは存在する?などと何気なく調べましたら、下記webサイ

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