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ジャック・ケルアック『路上』
https://amzn.to/3T3Ffnu 福田実の旧訳で。青山南の新訳で読むとまた印象は変わるのかもしれないけれど、読後の感想としては、彼らにとって旅とは、路とは何だったのだろ…
オスカー・ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』
https://amzn.to/3T6YigV 新潮の福田恆存訳。出版社の梗概に“耽美と異端の一大交響曲”とあるけれど、少し僕の考える耽美とは趣が違うような。佐伯彰一が解説で指摘する…
加藤周一『日本文学史序説』
文学史というよりは精神史・思想史的な本。文芸批評的なものを期待すると少しずれてしまうだろう。もっと大きな観点で、日本文化の歴史を描き出している。加藤周一の代表作という評価も当然の名著。
今回読み返してみて特に面白かったところを何点か書き留めておく。
日本文化に固有の出発点があるとして、しかし残された言葉(文学)は最古のものである万葉集や記紀にはすでに外国(主に中国大陸)の影響が深く影響している
ジャック・ケルアック『路上』
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福田実の旧訳で。青山南の新訳で読むとまた印象は変わるのかもしれないけれど、読後の感想としては、彼らにとって旅とは、路とは何だったのだろう?という疑問。
物語の冒頭で、主人公はこう語る。
そうして彼らの旅が始まる。いかにもワクワクするオープニングだ。浜田省吾が
と歌い、辻仁成が
と歌った、そんな道を旅する物語の始まりだ。
『路上』は、希望に
オスカー・ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』
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新潮の福田恆存訳。出版社の梗概に“耽美と異端の一大交響曲”とあるけれど、少し僕の考える耽美とは趣が違うような。佐伯彰一が解説で指摘する以下の見方のほうがしっくりくる。
ドリアンが彷徨う背徳の世界が匂い立つように描かれてはいない一方で、自分で自分の罪を裁く倫理的なシーンがクライマックスになっているのだから。
面白いかつまらないか、といえば面白い小
『世界名詩集15 ベルトラン・ランボー・ロートレアモン』
象徴詩はよくわからない。わからないのに、時々手を出して見る。やっぱりわからない。だけどまた読む。
そんなこと繰り返してばかりいる。ということはつまり、嫌いではない、ということなんだろうと思う。
抽象画を「よくわからない」という人に、「わかる、わからない、ではなくて、好きか嫌いか、ですよ」と反論?するのだけれど、それと同じように、象徴詩も、わかる、わからない、ではなく、好きか嫌いか、で受け止めれ