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自由とイノベーションの風の吹くシリコンバレーの経験を経て、全くの畑違いからデータサイエ…

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自由とイノベーションの風の吹くシリコンバレーの経験を経て、全くの畑違いからデータサイエンティストを目指し、トロント大学にPhD (Statistics)留学しています!

記事一覧

海外子育ての現実

海外子育てをしたことがない方、もしくは初心者の方は何かと夢みがちある。特にここカナダは渡航要件が緩いこともあって、子供の留学を主目的として滞在されている親子が多…

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2か月前
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失敗。。。からの研究の進展

前回投稿してから書こうと書こうと思いながら忙しくて随分時間が経ってしまった。以前の投稿では、トロント大学でのPhD2年目をスタートするにあたり、1年目のコースワーク…

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2か月前
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トロント大学でのPhD2年目のスタート

前の投稿から随分時間があいてしまった。1年目はコースワーク中心だったが、なんだかんだで忙しすぎて何かを書き残すまとまった時間を作ることができなかった。ちょうど2…

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8か月前
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PhD留学: カナダ大学院のメリット

今日はトロント大学に来て、あらためて、カナダ大学院を最終的に選択して良かったと感じていることを紹介しようと思う。一般論とトロント限定の話題の両者が混在しているこ…

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1年前
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トロント大学に進学、そしてPart 2

トロント大学統計学科でのPhD生活がスタートしてはや2ヶ月。Part 1では渡航に至るまでの困難を中心に書いたが、現在進行形の実際のPhD生活の様子を記してみたいと思う。 …

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1年前
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トロント大学に進学、そして Part 1

最後に記事を書いてからあっという間に半年以上も経ってしまいました。大本命の一つだったUCSDからは結局オファーをもらえなかったのは残念でしたが、トロント大学はダメも…

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1年前
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コロナ禍での海外PhD受験

トロント大学、ユタ大学からかなり早い段階で合格オファーをいただいていたためあと2、3校は合格するかなと思っていたのですが、、、その後は吉報は届かず、、、まだ12プ…

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2年前
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トロント大学からの合格オファー!

前回記事でユタ大学(Univ of Utah)の数学科から合格のオファーがあったことを書いた。その後も続々と合否の連絡があるものの、ユタに続く合格オファーがなかなか届かず、…

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2年前
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First Acceptance 合格オファー第一号

昨日の今日で色々動きがあり、POI (Professor of Interest)から熱烈なラブコールがあったUniv of Utah, Mathから合格のオファーをいただいた。正式なオファーレターは少し…

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2年前
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PhD Admission Interviewシーズンのスタート

志望度トップのトロント大学統計学科から27日にInterview Invitationが届き、翌28日に教員2名とZoom面談しました。PhD Admission Interviewシーズンの幕開けです! Gradc…

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2年前
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出願

11月〜年明けにかけて28校もの大学院に出願を終えた。"良くできる"日本人はせいぜい5-6校しか出願しないらしいが、アメリカ人はこれぐらい出願してても普通なので特別多い…

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2年前
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GRE Subject Mathの出題のからくり

GRE Subject Mathは不思議なテストであるが、2回受験し、また英語圏の掲示板の書き込み等から解ったことがいくつかある。 それは同じ問題がストックされて何度も使用され…

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2年前
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日本人の内向き志向?

先日GRE Subject Testを日本の唯一の会場である沖縄で受験した際、全国から集まった猛者、もとい同志はたったの6人(うち2名は外国の方だったような)であった。 コロナ…

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2年前
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GRE Subject Math③:対策リソース

最後に具体的な対策リソースを紹介したい。10月の試験を受ける人の参考になるかもしれない。余談だが、今年はコロナ禍の影響もあったのか、日本で唯一の会場である沖縄に集…

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2年前
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GRE Subject Math②:敵を知る

①に続いてGRE Subject Math対策について書いていきたい。まずはこの得体の知れない試験を知ることから始める必要があるので、基本的な情報から解説していきたい。 GRE Su…

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2年前
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GRE Subject Math①:再受験結果

更新が途絶えていた間、忙しかった最大の理由はGRE Subject Mathの対策にかなりのリソースを割いていたことにある。その甲斐あって、940点(96%)=ほぼ最高得点を達成する…

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2年前
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海外子育ての現実

海外子育ての現実

海外子育てをしたことがない方、もしくは初心者の方は何かと夢みがちある。特にここカナダは渡航要件が緩いこともあって、子供の留学を主目的として滞在されている親子が多くいらっしゃる。その多くは残念ながら現実を事前に知ろうとせず、夢を抱いたまま来てしまっている方が多いように思える。自身が帰国子女であり、子育てもしている立場から私見を述べようと思う。なお、子供の成長には個人差があることから当然例外はあるもの

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失敗。。。からの研究の進展

失敗。。。からの研究の進展

前回投稿してから書こうと書こうと思いながら忙しくて随分時間が経ってしまった。以前の投稿では、トロント大学でのPhD2年目をスタートするにあたり、1年目のコースワークや夏の間にいただいた講師職の話、そして研究につなげいてくためのResearch Comprehensive Examの進捗状況についてまとめを書いた。今回はそのResearch Comprehensive Examについてその後の顛末(

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トロント大学でのPhD2年目のスタート

前の投稿から随分時間があいてしまった。1年目はコースワーク中心だったが、なんだかんだで忙しすぎて何かを書き残すまとまった時間を作ることができなかった。ちょうど2年目が始まるタイミングで区切りが良いので、一年目を振り返りつつ、今後の展望を書いていきたいと思う。

①コースワーク編

以前の記事の繰り返しになるが、統計学科のPhDでは確率論(理論)、応用統計(応用)、数理統計学(理論)の3科目が必修と

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PhD留学: カナダ大学院のメリット

PhD留学: カナダ大学院のメリット

今日はトロント大学に来て、あらためて、カナダ大学院を最終的に選択して良かったと感じていることを紹介しようと思う。一般論とトロント限定の話題の両者が混在していることはご容赦願いたい。

①PhD同級生に見る多様性の高さ

トロント大学に進学して最も良かったと感じているのは、コホート(同級生)における多様性の高さだ。まず人種的には、自分の同級生は外国人中心で、カナダ人もアジア系のみ(かつカナダ生まれで

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トロント大学に進学、そしてPart 2

トロント大学に進学、そしてPart 2

トロント大学統計学科でのPhD生活がスタートしてはや2ヶ月。Part 1では渡航に至るまでの困難を中心に書いたが、現在進行形の実際のPhD生活の様子を記してみたいと思う。

日本と異なり、北米の大学院のPhDは5年が基本であり、日本における修士と博士後期が一体となってプログラムになっていることが多い。したがって、1年目はコースワーク(必修授業の履修)が中心であり、1年目の終わりにComprehen

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トロント大学に進学、そして Part 1

トロント大学に進学、そして Part 1

最後に記事を書いてからあっという間に半年以上も経ってしまいました。大本命の一つだったUCSDからは結局オファーをもらえなかったのは残念でしたが、トロント大学はダメもとで出願していたので、今でもトロント大学に進学できていることが不思議で仕方ありません。ただ、トロント大学に決めてからは怒涛の日々で、あまりに忙殺されていたため、記事を更新する間もなくあっという間に今に至ってしまいました!

独り身であれ

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コロナ禍での海外PhD受験

トロント大学、ユタ大学からかなり早い段階で合格オファーをいただいていたためあと2、3校は合格するかなと思っていたのですが、、、その後は吉報は届かず、、、まだ12プログラムからの結果待ち(!)ですが、トロントに十中八九決まりそうです。

もうこの時期は大学院側は入学者数の最終的な数合わせに入るので、他校に流れる数が想定より多かった場合のみWaitlistからの繰上げがあるという感じになっているはずで

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トロント大学からの合格オファー!

前回記事でユタ大学(Univ of Utah)の数学科から合格のオファーがあったことを書いた。その後も続々と合否の連絡があるものの、ユタに続く合格オファーがなかなか届かず、またインタビューに呼ばれたトロント大学からも1週間音沙汰なしでやきもきし始めていたところ、、、朝起きたらトロント大学(Univ of Toronto)の統計学科から合格オファーが届いていた!トロント大はカナダは勿論、世界的にもト

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First Acceptance 合格オファー第一号

昨日の今日で色々動きがあり、POI (Professor of Interest)から熱烈なラブコールがあったUniv of Utah, Mathから合格のオファーをいただいた。正式なオファーレターは少し先になるようだが、POIから"Our department has decided to make you an offer to our Ph.D. program, and congratul

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PhD Admission Interviewシーズンのスタート

志望度トップのトロント大学統計学科から27日にInterview Invitationが届き、翌28日に教員2名とZoom面談しました。PhD Admission Interviewシーズンの幕開けです!

Gradcafeを見ていると今年はどの学校も例年より動きが遅めな感じだったのですが、今週ぐらいから少しずつ動き始めていたので、自分はまだかとモヤモヤしているところでした。1月上旬に出願直後に連

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出願

11月〜年明けにかけて28校もの大学院に出願を終えた。"良くできる"日本人はせいぜい5-6校しか出願しないらしいが、アメリカ人はこれぐらい出願してても普通なので特別多いわけではない。この手の話はアメリカの掲示板を見に行くと雰囲気が掴める。

上記で"良くできる"と書いたのは、国内の財団等から既に外部奨学金を獲得している者を念頭に置いたものである。外部の奨学金獲得済みの者は大学院側からすれば最も美味

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GRE Subject Mathの出題のからくり

GRE Subject Mathは不思議なテストであるが、2回受験し、また英語圏の掲示板の書き込み等から解ったことがいくつかある。

それは同じ問題がストックされて何度も使用されていることだ。これは同一のフォーム(一回の試験パッケージ)が何度も使われているということを指すと同時に、個々の問題も複数のフォームに何度も使われているのである。したがって、何度も受験すれば必然的に同じ問題に出くわす可能性が

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日本人の内向き志向?

先日GRE Subject Testを日本の唯一の会場である沖縄で受験した際、全国から集まった猛者、もとい同志はたったの6人(うち2名は外国の方だったような)であった。

コロナ禍のせいだと考えるのが普通かもしれない。ただ、自分はコロナ禍の影響は多少ある(元々アジアの学生がわざわざ日本に来て受験していた)にせよ、根本的にはそうではないと考えている。

根拠となるのはだいぶ前に書いた以下の記事だ。

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GRE Subject Math③:対策リソース

GRE Subject Math③:対策リソース

最後に具体的な対策リソースを紹介したい。10月の試験を受ける人の参考になるかもしれない。余談だが、今年はコロナ禍の影響もあったのか、日本で唯一の会場である沖縄に集った同志は自分も入れても全科目合わせて6人だった(数学5, 物理1で化学は0)。来年はもっと増えるだろうか。

対策リソースは①GRE Subject Math対策唯一の参考書、②過去問、③個人作成の模擬試験、④米国のGRE対策講座が公開

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GRE Subject Math②:敵を知る

GRE Subject Math②:敵を知る

①に続いてGRE Subject Math対策について書いていきたい。まずはこの得体の知れない試験を知ることから始める必要があるので、基本的な情報から解説していきたい。

GRE Subject Mathは170分で66問を解く試験である。1問に当てられる時間は2-3分と極めて短いことが特徴である。最初の20問程度は極めて簡単で、大体1分程度で解くことができるが、徐々に難度が上がっていき、最後の方

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GRE Subject Math①:再受験結果

GRE Subject Math①:再受験結果

更新が途絶えていた間、忙しかった最大の理由はGRE Subject Mathの対策にかなりのリソースを割いていたことにある。その甲斐あって、940点(96%)=ほぼ最高得点を達成することが出来たので改めてGRE Subject Mathの位置付けや対策について振り返りたい。

数学・統計学ではGRE Subject Mathの結果がとても重要だ。統計だと下位大学ではそうでもなかったりするようだが、

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