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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:生成AIは地方公務員の大切な相棒になるかもしれない

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:生成AIは地方公務員の大切な相棒になるかもしれない

はじめに 生成AIは「人間の仕事を奪う」という懸念があるからか、意図的に遠ざけられる可能性があります。地方公務員の場合も同様であることは、前の投稿でも述べました。今回は、もう少し踏み込んでこの問題について述べてみようと思います。

 それは、地方公務員の仕事は人間の関与が求められる分野でも重要になる、ということです。 つまり、生成AIは地方公務員がこれから行うべき仕事の質を高めるための強力なツール

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:AIが代わりに仕事をしてくれれば、地方公務員は減らされる?

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:AIが代わりに仕事をしてくれれば、地方公務員は減らされる?

生成AIの普及は、地方公務員の仕事を奪うのではなく、変えるチャンスだ

はじめに

 AIの発展は、私たちの生活や仕事に大きな影響を与えつつあります。特に、生成AIと呼ばれる、文章や画像、音声などを自動で生成する技術は、目覚ましい進歩を遂げています。この技術は、地方公務員の仕事にも活用され始めており、仕事の効率化や品質向上に貢献しているようです。これからも、生成AIの活用なくして地方公務員の仕事は

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:外国人観光客が地域にもたらす「もう1つの効用」とは

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:外国人観光客が地域にもたらす「もう1つの効用」とは

 ゴールデンウィークも後半に入りました。各地で多くの外国人観光客が日本を訪れているようです。外国人観光客の増加は、日本の地域にとって大きなチャンスです。経済的効果はもちろんですが、それだけではありません。外国人観光客は、地域の魅力を再発見するきっかけにもなるものです。なぜなら、彼らが訪れた先で見せてくれる反応をヒントに、地域の商品や体験を磨き上げるすることで、より多くの観光客を引き寄せることができ

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:いよいよ2024年度、新人公務員の活躍を期待しています!

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:いよいよ2024年度、新人公務員の活躍を期待しています!

 今日から2024年度がスタートしました。楽しかった大学生活を終えて、地方公務員として社会人キャリアを始める方には、大きな緊張感があることでしょう。私も(30年以上前のことですが)自分のキャリアがスタートした当日の出来事を、未だにハッキリと覚えています。辞令を受け取った後、配属先の課の先輩が迎えに来てくださり、課まで向かったこと、部長や課長、職員の方々に挨拶して回ったこと、デスクを与えられて引き出

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:「ブラタモリ」から学ぶ、地域資源の掘り起こし方

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:「ブラタモリ」から学ぶ、地域資源の掘り起こし方

 昨日、全国的に人気の高い番組「ブラタモリ」で、私の地元である福井県敦賀市が取り上げられました。来年の春に北陸新幹線が開業することで注目されていることもあり、放送をご覧になった方も多いのではないでしょうか。敦賀市の魅力が全国に伝わったことが個人的に嬉しく思ったのですが、ここでは、こうした経験を地方公務員としてどう活かしていくか、少し考えてみたいと思います。

 まず、放送で紹介されたのは、「北陸新

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと(番外編):佐々木俊尚さん、敦賀へのコメントありがとうございます!

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと(番外編):佐々木俊尚さん、敦賀へのコメントありがとうございます!

 今回は、今朝のvoicyでジャーナリストの佐々木俊尚さんが福井県の敦賀について語っておられたので、感想などを述べたいと思います。敦賀は私が24年間暮らし、市役所職員と公立大学教員を経験した場所です(現在は東京に住んでいます)。来春にはいよいよ北陸新幹線が金沢から延伸し、敦賀はその終着駅となります。そこで、首都圏や北信越から多くの来訪客が福井や敦賀を訪れると期待されていて、県内でもホテルやタワーマ

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:大学院に行こう(後編)

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:大学院に行こう(後編)

 3回にわたって、地方公務員が大学院で学ぶことのメリットを紹介する最後は、仕事に対する姿勢が大きく変わることです。地方公務員が大学院で学ぶ際、いわゆる社会人学生ということになります。そこには、地方公務員だけでなく民間企業の社員の方々も学びに来ます。また、学部を卒業して大学院に進んだ学生もいて、さまざまな立場、さまざまな年代の方々が集まることになります。これが地方公務員にとっては、大きな刺激になり、

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:大学院に行こう(中編)

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:大学院に行こう(中編)

 前回から「大学院に行こう」と題して、大学院で得られる3つの大切なものを1つずつ紹介しています。今回はその2つめとして、貴重な友人が築けることを説明します。

 私は福井県立大学大学院で、修士課程と博士課程に在籍しました。特に修士課程は、設立直後ということもあり、実に多様な方々が集結しました。まず、自治体職員です。公立大学のスタートということで、県内自治体から職員が大学院生として派遣されることにな

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:大学院に行こう(前編)

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:大学院に行こう(前編)

 今回から3回に分けて、地方公務員が大学院で学ぶ意義について述べたいと思います。私は地方公務員の時代に、大学院で学ぶ機会を得ました。きっかけは上司の業務命令だったので自分の意思ではありませんが、もともと勉強は好きだったので、迷いはありませんでした。そして、大学院での経験が人生の転機となり、今は教員として大学院に在籍して、地方公務員の方々に指導する立場になりました。教わる側でも、教える側でも、大学院

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:ふるさと納税報道の過熱について、選挙投票率の低下と絡めて考えてみる

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:ふるさと納税報道の過熱について、選挙投票率の低下と絡めて考えてみる

 「10月1日からふるさと納税が改悪される」「ふるさと納税も値上げへ」といった報道が熱を帯びています。どういうことかというと、これまで返礼品や手続きに要する費用には上限があったのですが、そこに含まれていなかった費用も加わるようになったため、これまで含まれていた費用を圧縮しなければならなくなったのです。詳しいことは報道を見ていただきたいのですが、返礼品の費用も圧縮せざるをえなくなり、ふるさと納税の返

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:アナザーストーリーズ「吉野ヶ里遺跡」から

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:アナザーストーリーズ「吉野ヶ里遺跡」から

 先日放送されたNHKの番組「アナザーストーリーズ運命の分岐点」で、佐賀県吉野ヶ里遺跡が取り上げられていました。歴史には必ずしも詳しくないのですが、遺跡の存在は知っています。ただ、この遺跡が工業団地の建設に向けた調査で発見され、その後の市民運動から保存への機運が高まり、知事の決断を動かして一部保存が実現した、というストーリーは番組で初めて知りました。住民の粘り強い運動が実って保存されたことは、今か

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:NHKクールジャパン「スーパーマーケット」当たり前のものが実はクール

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:NHKクールジャパン「スーパーマーケット」当たり前のものが実はクール

 NHKで放送されている番組「cool Japan」には、私たちがふだん見過ごしている日本の良いところに改めて気づかせて暮れる番組です。さまざまな国籍の外国人に、日本の良いところ、良くないところを気軽に話してもらう、という内容です。毎回見ているわけではないのですが、先週放送された「スーパーマーケット」に関する内容がとても興味深いものだったので、今回紹介したいと思います。

 スーパーマーケットにつ

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:改善への姿勢とプロセスを見せることが信頼を生む

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:改善への姿勢とプロセスを見せることが信頼を生む

 PDCAサイクル、という言葉が政策運営のポイントと言われます。事業を計画し(Plan)、それを実行したら(Do)、成果の検証によって課題を明らかにして(Check)、改善する(Action)。そして、改善した内容が次の計画に反映される(Plan)という形で、繰り返されていく。これがPDCAサイクルの簡単な説明です。

 この考え方は、私が職員であった1990年代後半から2000年代初頭にかけて、

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激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:「地方公務員こそ行政サービスの恩恵を受けてほしい」

激動を生き抜く!これから地方公務員が考えるべきこと:「地方公務員こそ行政サービスの恩恵を受けてほしい」

 国も地方自治体も、さまざまな行政サービスを提供しています。すべての人に欠かせない水の供給や救急・消防・警察・保健・教育といった基礎的なサービスはもちろんのこと、イベントの開催や観光振興など、生活に潤いやプラスアルファの効用をもたらしてくれるものまで、多岐にわたっています。ゴールデンウィークは多くの人出で賑わっているようですが、自治体主催のイベントも多かったのではないでしょうか。

 このような行

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