マガジンのカバー画像

徒然なるままに聖書をひらいて

10
折にふれて心に浮かんだテーマについて、聖書をひらいて語ります。
運営しているクリエイター

記事一覧

「労働は罰」の欧米人、「休むことは罪」の日本人?!

「労働は罰」の欧米人、「休むことは罪」の日本人?!

 「労働」と「休暇」というお題を聞くと、ふと、思い出す話がある。巷の会社員や経営者向け研修会などでよく聞く話なので、会社で働いた経験のある人なら一度は耳にしたことがあるかもしれない。これを、私はある仕事で、堀場製作所の創業者が語るのを聞いたのだが、そこで初めて聞いた話ではない。広く日本の経営者の間で流布している話なのではないかと思う。それは、なぜ日本人はよく働くのか、という理由づけについての話であ

もっとみる
徒然なるままに聖書をひらいて/聖書と進化論

徒然なるままに聖書をひらいて/聖書と進化論

この間、NHKオンデマンドで「地球大進化~46億年・人類への旅」という番組を視聴しました。2004年4月から11月にかけてNHKスペシャルとして放送されたもので、地球の誕生から人類の誕生までを、最新と思われる学説をつなぎあわせて一本のストーリーにまとめたものとなっています。科学的な分析と、それをもとにした見事なCGによる映像美が展開され、なるほど、このようなはるかな進化の歩みによって「あなたがた

もっとみる
徒然なるままに聖書をひらいて/なぜ神は?

徒然なるままに聖書をひらいて/なぜ神は?

 イエスを信じる信仰に入る前から、多くの人は、聖書の有名なエピソードについて、どこかしらで見聞きして知っています。私もそうでした。そして、不思議に思うことがありました。

 彼らは、日の涼しい風の吹くころ、園の中に主なる神の歩まれる音を聞いた。そこで、人とその妻とは主なる神の顔を避けて、園の木の間に身を隠した。主なる神は人に呼びかけて言われた、「あなたはどこにいるのか」。彼は答えた、「園の中であな

もっとみる
徒然なるままに聖書をひらいて/復活したあと、どうなった(5)

徒然なるままに聖書をひらいて/復活したあと、どうなった(5)

 イエスが天に上られて、そのあとどうしていいか分からないまま、イエスの言葉どおりに、エルサレムに留まることにした弟子たち。彼らが心合わせて祈る中で、ペテロが立ち上がって、次に何をすべきか、語りだしました。

 そういうわけで、主イエスがわたしたちの間にゆききされた期間中、すなわち、ヨハネのバプテスマの時から始まって、わたしたちを離れて天に上げられた日に至るまで、始終わたしたちと行動を共にした人たち

もっとみる
徒然なるままに聖書をひらいて/復活したあと、どうなった(4)

徒然なるままに聖書をひらいて/復活したあと、どうなった(4)

「エルサレムを離れないで、待っていなさい」と命じられ、天に上っていってしまったイエス。不安の中に取り残された弟子たちは、どうしたでしょうか。

 その前に、少し振り返ってみましょう。もう一つ、イエスが言い残したことがありました。イエスが天に上られたあと、どうなるか、ということです。

「聖霊があなたがたにくだる時、あなたがたは力を受けて、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、さらには地の果てまで、私

もっとみる
徒然なるままに聖書をひらいて/復活したあと、どうなった(3)

徒然なるままに聖書をひらいて/復活したあと、どうなった(3)

 キリストが十字架にかかって死なれ、墓に葬られて三日後によみがえったというお話。じゃあ、そのあと一体どうなったの? ということについて、聖書をひもときながら語っています。今日は3回目。よみがえられたイエスは、弟子たちに「エルサレムを離れないで、待っていなさい」と命じられ、ご自身は天へ昇っていかれました。

 では、残された弟子たちはどうしたのか…という話に進む前に、少しさかのぼって、イエスがよみが

もっとみる
徒然なるままに聖書をひらいて/復活したあと、どうなった?(2)

徒然なるままに聖書をひらいて/復活したあと、どうなった?(2)

 去る4月20日(日)は、キリストの復活を祝う「復活祭」でした。復活祭の意味については
「もうすぐ復活祭」と題して、お話しましたので、興味のある方はぜひどうぞ。復活したあとはどうなったの? というテーマのお話し、2回目です。

 イエスは死んで墓に葬られ、三日目に死から復活されました。その後40日間にわたって、弟子たちの前に姿を現され、ともに食事をし、いろんなお話をされました。そのとき、弟子は「主

もっとみる
徒然なるままに聖書をひらいて/復活したあと、どうなった?(1)​

徒然なるままに聖書をひらいて/復活したあと、どうなった?(1)​

 イースターは、イエスの復活を祝うお祭りです、というお話を先にしました。じゃあ、復活したあと、どうなったの? というところを、聖書をひもときつつ、みていきましょう。
 新約聖書の「使徒行伝」は、イエスが復活してからのちの、使徒たちの働きをテーマにした巻です。著者は「ルカによる福音書」と同じく、本業は医者のルカという人。「ルカによる福音書」の冒頭で、「私は起こったことを順序正しく書きますので〜」と言

もっとみる
徒然なるままに聖書をひらいて/もうすぐ復活祭​

徒然なるままに聖書をひらいて/もうすぐ復活祭​

 次の日曜日は、キリスト教最大のイベント、復活祭(イースター)です。東京ディズニーランドでは「ディズニー・イースター」と題してイベントを開催するようですが、クリスマスと比べると、日本ではあまり広まっていないイベントですね。ちなみに、ディズニーランドのホームページを見ると、「ディズニー・イースターは春の訪れをお祝いするお祭りです」と説明されていますが、本来のイースターは、十字架の上で死なれたイエス・

もっとみる
徒然なるままに聖書をひらいて/働くということ

徒然なるままに聖書をひらいて/働くということ

 今、仕事で福祉施設の新卒向け求人案内パンフレットの制作をしています。その中で、スタッフの方々に、「働くって、あなたにとってどういうこと?」という問いかけをしています。そのインタビューを編集しながら、しみじみ思ったのは、「働くということには2つの意味がある、ということを、みんな感じているのだな」ということでした。
 ひとつは、生活の糧を得るために、しなければならないこと、という意味。
 もうひとつ

もっとみる