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なぜ日本のIT起業家は「無思想人」になってしまうのか? その思想的背景── 木澤佐登志「イーロン・マスク、ピーター・ティール、ジョーダン・ピーターソン」を読む
思想誌『現代思想』2023年2月号の特集は「〈投資〉の時代」だった。一見『東洋経済』かな? と思ってしまうような俗っぽいテーマだが、巻頭インタビューはマルクス経済学者・松尾匡による資本主義批判なので、内容としてはいつも通りである。 そこに収録されている文筆家・木澤佐登志の記事「イーロン・マスク、ピーター・ティール、ジョーダン・ピーターソンーー「社会正義」に対する逆張りの系譜」が面白かったので、もう3月なので今更になるが(私の解釈を交えて)紹介する。ただ、内容を要約しただ
FFは環境テロで、ドラクエのテーマは歴史修正? 最前線のゲーム批評に心が躍らない理由──藤田直哉『ゲームが教える世界の論点』を読む
2023年1月17日に発売された評論家・藤田直哉さんのビデオゲーム評論集『ゲームが教える世界の論点』(集英社新書)が、各界からかなりの好評を得ている。この記事では、その内容を筆者の解釈を交えて紹介する。 ■日本を代表する評論家の、類を見ないゲーム評論 藤田さんは、日本映画大学准教授で、『東日本大震災後文学論』『シン・ゴジラ論』『攻殻機動隊論』などで知られる文芸評論家。これまで、アニメ・ゲーム・マンガ・映画・文学・現代アート……と多岐に渡る分野を論じてきた。 1983年