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歴史と日本人―明日へのとびら―(http://blog.livedoor.jp/k60422/)と言うブログを運営しております。戦前日本の思想に興味があります。

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現代日本に国粋主義の思想を取り戻せ

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    • 【新風】いまこそ皇道経済に基づき協同社会を守れ!

      令和3年9月、維新政党・新風機関紙に寄稿。原文は歴史的仮名遣いだが、読者の便宜を考え現代仮名遣いに修正した。 資本主義の末路は社会の混乱だ 現代資本主義は末期症状を発している。マネーゲームにより肥大化し実体経済と遊離した金融市場は、リーマン・ショックでその限界を露呈した。ヒト・モノ・カネを流動化させればより市場が活性化すると謳っていたグローバリズムは、労働の不安定と移民による国民精神の空白化を招いたに過ぎなかった。「民間にできることは民間に」の掛け声の元、国営のものを民営

      • 株主資本主義を改めよ

        現今の資本主義は「株主資本主義」ともいうべきで、すべてにおいて株主ファーストの姿勢が貫かれてきた。これによって、企業収益が上がっても、配当にばかりまわって賃金にまわらない状態となっているのが、いまの日本の現状である。株主は短期目線で利益を出し配当を高めることばかりを求め、長期的目線、社会への目線がない場合が多い。特にハゲタカファンドはその傾向が強い。 わたしは日本経済の回復のためには積極財政が必要だと考えているが、仮に積極財政を行ったとしても、そのうまみが株主に流れていくよ

        • グローバル資本主義の安倍政権で日本が守れるか?~明治維新からの歴史を紐解きながら現代を考える~

          移民・観光・新自由主義にうつつを抜かす安倍政権 「悪夢の民主党政権」と安倍総理は盛んに強調しているが、後の世では「地獄の安倍政権」と揶揄されるかもしれない。安倍政権の政策は日本を解体する危険性に満ちたものだ。TPPに代表される国境の無力化政策。アベノミクスの「成長戦略」は結局外国人労働者の積極採用と観光振興に過ぎない。挙句の果てが、新型コロナウイルスの脅威が冷めないうちから踊り狂う「GO TO」キャンペーンである。国民には補償もなしに自粛しろと言っておきながら「GO TO」の

        現代日本に国粋主義の思想を取り戻せ

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        • 【新風】いまこそ皇道経済に基づき協同社会を守れ!

        • 株主資本主義を改めよ

        • グローバル資本主義の安倍政権で日本が守れるか?~明治維新からの歴史を紐解きながら現代を考える~

          書評 拳骨拓史『「親日派」朝鮮人 消された歴史』

          拳骨拓史先生の『「親日派」朝鮮人 消された歴史』について月刊日本2019年8月号で書評した。本稿は二ページ分だったのが紙面の都合で一ページ分に圧縮した経緯があるため(よくある事だ)、本来の二ページ分想定の原稿で下記の通りご紹介する。 ーーーーーーーーーーーーーー いまの日本人はスケールが小さくなった。「韓国は反日だから嫌いだ」とか、ヘイトスピーチを垂れ流すばかりで、日韓の本当の歴史問題に向き合っていない。戦前のアジア主義者である内田良平の長女年恵は次のように言ったという。

          書評 拳骨拓史『「親日派」朝鮮人 消された歴史』

          【日本人よありがとう】本書からいま日本人は何を学ぶべきか

          先般復刊したラジャー・ダト・ノンチック『日本人よありがとう』の解説を私が書かせていただきました。その解説部分を以下に掲載いたします。 ーーーーーーーーーーーーーーー ●日本人に自信を取り戻させてくれた本  かつて 日本人は  清らかで美しかった  かつて 日本人は  親切でこころ豊かだった アジアの国の誰にでも 自分の国のように 一生懸命つくしてくれた とても印象的なノンチック氏の詩から始まる本書は、多くの日本人の感動を呼び、自虐史観に陥った日本人の自信を取り戻す起死回

          【日本人よありがとう】本書からいま日本人は何を学ぶべきか

          農協新聞『筆一本で権力と闘いつづけた男 陸羯南』(K&Kプレス)

          以下は農協新聞に寄稿した自作自評となります。 https://www.jacom.or.jp/column/2021/01/210127-49031.php ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  時は明治時代。一人の言論人がいた。その名は陸羯南。安政四年に青森の弘前に生まれ、明治四十年に没した人物である。正岡子規を育てたことでも知られている。  羯南は上京し、明治二十二年に『日本』を創刊した。羯南は「維新の負け組」東北出身者として、日陰者の人生を歩んだ。し

          農協新聞『筆一本で権力と闘いつづけた男 陸羯南』(K&Kプレス)

          澁川春海の尊皇思想

          澁川春海という人物 澁川春海(しぶかわ・はるみ または しゅんかい)は、江戸時代の天文学者として著名な人物である。また、近年では冲方丁『天地明察』の主人公としても有名であろう。日本で最初に地球儀を作った人物としても知られている。囲碁棋士としての側面も知られており、多岐にわたる活躍をした人物である。澁川春海の天文学者としての実績はこれまでも数多く研究されてきたし、『天地明察』のヒットにより、改めて研究が進んだと言える。だが、澁川春海は山崎闇斎から垂加神道を学んだ人間であり、尊皇

          澁川春海の尊皇思想

          陸羯南のアジア認識―『国際論』を中心として―

          陸羯南という人物 陸羯南(くが・かつなん 安政四年~明治四十年)は明治期に活躍した新聞記者である。陸は弘前出身で、明治二十一年に『東京電報』という新聞の主筆兼社長に就任。翌年二月十一日に『日本』と改題し、舌鋒鋭い言論活動を繰り広げた。陸は主筆として主に社説を担当し、当時は徳富蘇峰らと並び称される、福沢諭吉の次の世代を担う人物であった。 陸は一級の新聞記者であったが、その政論は政府や政党の動向にとどまらず、歴史や社会、経済などと絡めて政治を見るところに特色があった。その見方は

          陸羯南のアジア認識―『国際論』を中心として―

          陸羯南の国家的社会主義

          陸羯南と社会問題 明治二十年代、鹿鳴館外交に代表される欧化主義を批判した政論家がいた。陸羯南(くが・かつなん)である。陸は弘前出身で、明治二十一年に『東京電報』という新聞の主筆兼社長に就任。翌年二月十一日に『日本』と改題し、舌鋒鋭い言論活動を繰り広げた。陸は主筆として主に社説を担当した。大隈重信の条約改正論は欧米列強に日本を売り渡すものであると非難したことで評判を呼んだ。陸は徳富蘇峰などと共に、明治中期を代表する政論家として知られている。陸は明治時代の国粋主義を代表する論客

          陸羯南の国家的社会主義

          日本の国粋主義

           今日は明治期の日本の国粋主義者である陸羯南(くが・かつなん)について述べる。彼の書いた「近時政論考」は名著と言う評判をもらっている。今回はこの近時政論考を精読、日本の政治のあり方について考えようと思う。初めて聞く人もいるかもしれないが、とても興味深い説が展開されているので、ぜひ知っておいてほしい。多少難解で学術的な話も出るかもしれないが、維新政党・新風のような保守を語る政党において知っておくべき議論である。根本の政治思想がないと、民主党のようになんでもありのおかしな党となっ

          日本の国粋主義

          アフリカと商業主義

          平成18年11月20日の記事(http://blog.livedoor.jp/k60422/archives/50657760.html)。 ーーー  今号(11月22日号)のSAPIO(リンクはウィキペディアによる解説)に、「グローバリゼーションの罠」と題された『ダーウィンの悪夢』という映画の評が載っている。そこではナイルパーチという、日本人には耳慣れない、しかし日本人の食生活に影響を与える魚を鍵にして、グローバリゼーションを考えさせる内容になっている。ナイルパーチは白

          アフリカと商業主義

          「近代」とオリエンタリズム

          平成18年11月17日の記事(http://blog.livedoor.jp/k60422/archives/50649559.html)。 ーーー  オリエンタリズムという議論がある。詳細はリンク先のウィキぺディアを見てほしいが、要はイメージ論のことである。オリエンタリズムの議論は発展して、今では「東洋から見た西洋」、「東洋から見たアフリカ」などさまざまなイメージに関する議論となっている。例えば、アフリカと言えばサバンナを思い浮かべてしまうが、実際にはアフリカには高層ビ

          「近代」とオリエンタリズム

          政治形態と歴史、伝統、文化

           平成18年11月2日の記事。http://blog.livedoor.jp/k60422/archives/50606789.html ―――  今はもう古いニュースになってしまったのかもしれないが、最近タイでクーデターが起こった。そのとき、アメリカ政府は(日本政府もだが)即時民主制に戻るよう、タイを非難したのである。私はこれに非常に反発した。アメリカの、「自国の民主主義が一番優れている」とでも言いたげな態度が腹立たしかったのである。  前回、「国家の連続性」で「国

          政治形態と歴史、伝統、文化

          日本という特殊性―皇室論―

          平成18年10月22日の記事。http://blog.livedoor.jp/k60422/archives/50569783.html ―――  どこの国でも、最初は土俗信仰を信じていたわけである。それは多神教である。元来、世界では(特にキリスト教圏において)、アニミズム→多神教→一神教 と「進化」すると考えられてきた。これはヨーロッパを最上とする近代欧米の驕りの中で作られた学説だ。  近年ではこれに代え、本源一神教的アプローチがなされるのだという。これは「どんな宗

          日本という特殊性―皇室論―

          支那と「中国」

          平成18年10月16日の記事。http://blog.livedoor.jp/k60422/archives/50550721.html ーーー  当ブログでは一貫して「中国」のことを支那と表記している。これに眉をひそめる方もいるかもしれない。しかし厳密に言えば、「中国」というより支那というほうが正しいのだから、こう呼ぶのが当然だ。支那の由来となぜ「中国」と呼ばせたがるかを知れば、支那が日本にどういう態度であり続けているかを知ることができる。    支那とはチャイ

          支那と「中国」