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治安の良さだけの安心にすがらない
たしかに私も財布が入ったかばんを躊躇なく椅子に置き、席を立つことがままある。ときに、ノートPCをテーブルに置いたまま、トイレに行くことも。まさか席に戻ったときに、忽然と消えているなんて悪夢が霞むこともなく、だ。これは海外からの訪日客から見ると驚愕することらしい。
もっとも日本の友人のなかに「(荷物を)見ててあげるから先に行って来ていいよ」という慎重派もいるので、誰でもが当り前にやっている芸当で
【詩《うた》う】ハンドメイド
もの そのもの
と
つくったひとの
ものがたり
きかねば わからぬ
くふう や ぎじゅつ
かくしたいけど
しってもほしい
きぎょうひみつは
ございません
あかしたところで
つくれません
さいせいかのうの
なさ が よさ
ひとつひとつ てにとって
しみじみ ながめる
もののかお
さいふは すぐには
ゆるまぬけれど
ぴたりんこ
と
あえば ほ
【詩《うた》う】悩む
悩む
時間があれば悩む
いまは朝から晩まで悩んでいる
時間があるからだ
悩むのは しんどい
出口がないのだもの
ではもとから入り込まねばよい
雑事に忙殺されれば
悩む時間はない
一件落着
というわけにはいかぬ
悩みの種はそちらこちらに落ちている
拾わずとも
通り過ぎても
芽は出るよ
ならばいっそ
せっせと水やりして
大事に大事に育てましょうぞ
大きく、大きく、大きくなーれ
寄
早起きは三文の徳だった話
表題を「犬も歩けば棒に当たる」(もともとの意味ではない方のそれ)としても良い最近のできごと。
それまでも目覚まし時計をかけて起床するという習慣はなかったけれど、いまの住まいに越してきて数年、向かいに遮る建物がない東向きの寝室に寝起きしてからは、季節の日の出に合わせて目覚めるようになった。起きた瞬間に、いま何時だなと分単位で心のなかで思うと、果たして3分のずれなくあたっている。秘かな自慢。
【映像シナリオ・梗概】三条大橋の夕陽
京都市内の大学生、速水史門(22歳)は、小さい頃から作家になる夢を持っていた。高校生時代に書いたものが教師に褒められ、得意になっていたが、現実主義者な父に抗えず、法学部に進路を変える。詩や小説がお金になるとは思っていなかった速水にとって、漫画を描く津田山誠(21歳)との出会いは、夢を現実に変えてくれるかもしれない機会を持たらせる。
そんな秋のある日のこと。京都地方裁判所の法廷に、ゼミの授業で
【詩《うた》う】数字じゃないのよ人生は
身長162センチ
体重53キロ
評定平均3.8
SNSの友だち75人
親友 2人
失恋経験3度
月収手取り24万円
住居の間取り1LDK
玄関に置いている靴の数5足
購読している新聞0
転居回数7回
所持金38,460円
アカペラで唄える曲 3つ
誕生日は2月29日
視力0.8
起業して14年
従業員9名
同居人1人
渡航回数30回以上
平均睡眠時間 5.5時間
年齢69歳
子ども2人孫
母の声・その1「門限」
またしても新シリーズができてしまった。
その1では収まり切れぬだろうし、表現者として生きた父と異なり、母のことは私が発しなければ誰にも届かない。まあ、普通は、何かに秀でた人が語る母親だから注目されるのであってーどんな育て方をしたらそんな立派な人に成長するのだろうとか、この母にしてこの人ありとか、そういった類ー、世に自慢できる実績などない無名の私が何をかいわんやではあるのだけれど。
彼女に
「聞く耳を磨く」ことに耳を傾ける
noteに駄文を書き連ねてはや3か月。書く内容がとっちらかっているので、種類分けというか、見やすくまとめたい気持ちがありながら、怠惰を理由に、また、あとで文章を精査して消去するかもしれないという理由で、棚上げにしている。そこに、もうひとつ理由があって、もしかしたらそれがためというのが一番なのかもしれないのだが、分類したらしたで、今度はそれに合わせた文章を書いてしまうようになるのではないかと危惧す
もっとみる【詩《うた》う】オンザウェイがマイウェイ
いつも道の途上
そしていつもそれが本番
ここじゃない何処か
これじゃない何か
あなたじゃない誰か
を求めて来たわけじゃない
いつだって
いまいる場所で
目の前のことを
隣の人と
やってきた
なのになぜか
気づけば
てん てん てんまり
てん てまり
てん てん てまりの
てがそれて
あいもかわらず
点が線に それが面に
なっている気もせず迷走中
それでも底をよくよく見れば
わたし
【詩《うた》う】サジェスチョン
こうせい ああせい
しゃらくせい
やってみなけりゃ はじまらん
やってみたけど あかんやん
基本のきーはだいじでやんす
なくてもよいのは 天才だけざんす
どっちにしたって その道行くのはこのわたし
こうするべきーではなしに
こないするのはどないやろ
ってなぐあいに言うてくれへん?
ほなやったら
リッスン リッスン するわいな
ほいでもって
レッスン レッスン はじまるかもね
どっちにし
バイトあれこれ・その2「水商売」
バイトあれこれ・番外編で、60代女性のライターの言葉、「仕事は主に、頭を使うか、気を遣うか、体を使うか」の三つに凝縮されるという記事に触れた。一番大変なのは気を遣うだけの仕事。と彼女は言う。
私の数あるバイト経験で「気を遣う」仕事、その筆頭にあたるのが水商売と呼ばれるものだった。一番大変というより、私にとっては「一番合わない」ものだった。なにせ口から生まれたと傍から思われるのが常なこの私が、
【映像シナリオ・1シークエンス】光と闇
明朝新聞社記者の野上純(27)は、整理部に3年所属した後、念願の編集局に移り、京都総局にて記者となり、2年目を迎えようとしている。
東京生まれのアメリカ育ち。不公平なことは我慢ならず、正義感の強い性格は古風な記者像そのものといえる。だが、難関新聞社の就職試験を突破したものの、中に入ると、自分と同じような熱き血潮をたぎらせる記者には巡り合えず、発表ジャーナリズムに甘んじる現実に悶々とした日を送ってい