【アパレル人の本心⑩】アパレル販売員の人生

今日はちょっと哲学的な話。

「洋服が大好き。人と話すことが大好き。」そういう動機からアパレルの販売員となった人は多いと思いますが、その人生はどんなものでしょうか?

今回のコロナ禍の影響で、販売員は休業や失業の目に合うことになりました。私の知り合いにも派遣契約が終了となったり、リストラされたりした販売員がいます。残念ながら今後売上が伸び悩み、企業の収益が落ち込むと店舗の閉鎖だけでなく倒産するケースも増え仕事を失う人が増加することなるでしょう。

つい先日もTSIホールディングスの収益減の話題がニュースになっていました。
https://www.wwdjapan.com/articles/1092948
ナノ・ユニバースやマーガレット・ハウエルだけでなくパーリーゲイツやニューバランスゴルフなどのスポーツブランドまで保有する優良企業ですが、3-5月においては、104億の赤字になっています。

東京では、再度感染者が増えつつある中、大きなうねりとして第2波が到来し、再び自粛となった場合は恐ろしい状況となるでしょう。過去のスペイン風邪の流行も第1波より第2波のほうが悪化したという歴史があるので、本当に余談を許さない状況だと思います。

他業界と違って、高い利益率や多様なビジネスモデルを持たない多くのアパレル企業は生き残ることができないかもしれません。

さて、アパレル販売員のみなさんは洋服以外の楽しみはなんでしょう?なにか没頭するもの、夢中になるものはあるでしょうか?そして、プライベートで家族や友人達と楽しい時間を過ごし、信頼関係を築くことができているでしょうか?

なぜこのような問いかけをしたかというと、アパレル販売員は洋服以外の趣味を持つ人、仕事場以外のコミュニティに属している人が少ない印象が強いからです。年収も他業界に比べて低く、休日も平日が中心。また、独身者が多く1人で生活しているケースが多いのが実態だからです。生活が経済的にも精神的にも人間関係的にも充実している人は少ないのではないでしょうか。

偉人ソクラテスは「人生の目的はただ生きることではなく、善く生きることである」と言っています。社会の中で、人間関係の中で利他的な精神を持ちながら、自分自身にとっても他人に対しても漠然と生活するのではなく、良くしていこうという気持ちと行動が必要だと個人的には解釈しています。果たしてアパレル販売員のみなさんの生活はどうでしょうか?

今後を考えた時、想像力がないと幸せに生活することが難しくなりそうです。やはり、家族や友人との絆は生きる上ではとても重要です。失業した時、病気になった時、寂しくなった時、支えてくれる人がいなくてはなりません。自分の生活に何が起きるのかいくつかのシナリオを準備しておく必要があるでしょう。

いつもお話していますが、肉体的にも精神的にもなるべく健康であり続けることが大切です。食生活と人との交流がその源です。家でじっとしていても始まりません。今一度自分の体や心が幸せになっていく行動を起こしていきましょう。タバコやインスタント食品、コンビニ弁当は必要なのか自問自答してみましょう。

ファッションと同じで人生も「面倒くさい」が大敵です。自分自身のスタイルを見つけることは、生活において、人生において、今特に求められていることだと思う今日この頃です。

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