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お気に入りのノート記事をまとめてたマガジンです。by 京都の花屋 かわなみ
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#読書

『牧野植物園』渡辺松男(書肆侃侃房)

『牧野植物園』渡辺松男(書肆侃侃房)

 第十歌集。2016年の作、400首を収める。しかも400首のうち73首は既発表で、残り327首は未発表とのこと。2022年6月発行だから、あと6年分の作品がまだあるということか。恐るべき多作さだ。この歌集は現実と幻想、正気と狂気のあわいを描き出し、他の追随を許さない独自の世界を作り出している。短歌で幻想の世界を描くならここまで来れるのだ、ということを感じさせてくれる。装幀毛利一枝。精密な植物画が

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付箋を使って、本の「無限増殖」を防ぐコツ

付箋を使って、本の「無限増殖」を防ぐコツ

本棚のスペースは有限です。本読みとしては「これまでに出会ったすべての本を残したい!」と願うところですが、残念ながらそれは難しいでしょう。

有名な思想家みたいに本であふれた部屋は確かにカッコイイですが、地震大国ニッポンでそれをやると字義通り「本に埋もれて死ぬ」危険性があります。私一人ならそれでもいいんですけど、家族にもそれを強いるのはちょっと良くないですね。

というわけで、今回は自分なりの「残す

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【読書ログ】社員をサーフィンに行かせよう パタゴニア経営のすべて

【読書ログ】社員をサーフィンに行かせよう パタゴニア経営のすべて

パタゴニア直営店での本との出会い

環境関連の仕事になったこともあって、普段使いのリュックを買い替えようと、先日丸の内のパタゴニア直営店にお邪魔しました。

お目当てのリュックは30Lの定番の黒を購入。
店員さんの説明もわかりやすくて、パタゴニアの商品は、多くのデザインがあるというよりも機能性を重視したものばかりだということがよく理解できました。
その後、店内をふらふらとチェックしていると、創業者

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イベントからまず始めたいならコレ!『ファンをはぐくみ事業を成長させる 「コミュニティ」づくりの教科書 』を読んで

イベントからまず始めたいならコレ!『ファンをはぐくみ事業を成長させる 「コミュニティ」づくりの教科書 』を読んで

地図を肴に酒を呑めるイベント「地図ナイト」でウィキペディアの地図版「オープンストリートマップ(OSM)」の存在を知り、誰もが伊能忠敬になれる時代の到来を感じ、また地図の空白を埋めていく人を「マッパー」と呼ぶセンスに脱帽した。

まるでタモリ倶楽部の公開収録のようにイベントを楽しめる東京カルチャーカルチャーは応援しているのだけど、

本書はそのカルカル(通称)で年間200本以上のイベントを回していた

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