覆面柴犬 πr2(暫定態)

過疎な犬の秘匿の住処。

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過疎な犬の秘匿の住処。

記事一覧

夜に漂う

雨雲 と 晴れ間 点在する矛盾 柔らかく差し込む光 に 降る雨 は 綺麗過ぎて わたしは 目の奥 に 痛みを感じる 矢張り 朝は嫌いだ 明る過ぎて 見えなくなるものがある…

ずっと ずっと そばにいたいと思った きっと あなたが わたしを この闇の底から すくい上げてくれるって そんな 希望的観測 どうしようもない わたしは 自分の何が…

失墜

淡々と 唯 湧いてくる闇だけを 連ねてきた 今日まで まるで 読み手を意識しない 駄目な物書き 完全に閉鎖した倒錯の中 に 安穏と閉じこもったまま 指だけを動かし 立…

喪失

言葉たちの 途切れたあと わたしに歩み寄る影 虚無 とは かくも やんわりと暖かいものなのか 満たされているのか そう言えるのか 唇は 渇きを忘れて 指は ひんやりと…

残酷な今

夜は 誰にも等しく 朝も 残酷な程 律され訪れる どんな陽が目に刺すか どんな闇が背中を包むか 愚かしくも 全て己の瞳孔に映し 嘆くばかりで この冷たさを忘れてしま…

papillon de nuit

わたしは 蛾 毒蛾 なんだ 撒き散らした aphrodisiac で 誘われる 煌る処へと  でも 揚羽の羽 を欲しがって 真似たとて 虚飾の鍍金は いずれ 剥がれ落ちてしまう …

同情はいらない。

何の足しにもならない。

そんなことは求めていない。

氷点

耳朶に残る 甘い疼きの正体 を わたしは 知っている まるで 鍵盤を弾く ように 想いを奏でる 今までの どんな行為より 貪るように 霧散してゆく思考  の中 贖罪を渇望…

paysage

甘い 甘い ヴァニラの香 に包まれて  垣根から差し出された 手を握り返そうとした 目に焼き付いた 景色の総て 幾度の夜を越えようとも 決して 薄れることはない記憶…

différent

すき っていうのは 求めること じゃない 其れは 欲望 其れは 醜悪至極 

Pain

なにも考えてない顔 して なにも傷ついてない ふり 本当は誰よりも 痛いのに 自分の痛み が 一番わかるのに 曝せる場所 は 見つからなかった 自分が破裂するまで 呑み…

紅い花

色を見誤っていたんだね 自分の咎を棚上げするつもりなんてないけど あの言葉は 絶望という病になって 私を蝕んだ 花瓶に注いだ滴が 水ではなかったから そのあとの気…

涙雨

癒えかけていた 昏い切り傷が 静かに開いてゆく 今宵 雨が 窓を叩く 優しい夜 寒いのは 多分 気のせい 独りだからじゃない ならば 何故 胸が こんなにも痛むのだろ…

病巣

いつも心に 病巣がある 差し伸べる手など必要ない 離された後 辛いだけだから 同情なんかいらない 惨めになるだけだから 僅かばかりの幸せ の後 何が来るかわかってい…

Printsessa

真っ赤な唇 は 流るる血 真っ黒な服 は 心の闇 威嚇 と 贖罪 を 繰り返し ひと一人居ぬ園  にて 虚夢に戯れる

あたたかなもの なんて 知らなかった あなたに 出逢うまでは わたしの指先から 頭の中まで 凍えるばかりで 痺れたまま 唯 後ろ暗いことだけを 繰り返してしまうことへ…

夜に漂う

夜に漂う

雨雲

晴れ間

点在する矛盾

柔らかく差し込む光

降る雨

綺麗過ぎて

わたしは
目の奥

痛みを感じる

矢張り
朝は嫌いだ

明る過ぎて
見えなくなるものがあるし

何もかもが動き出すから
自分だけ
取り残されてしまう

移ろう時間

見捨てられるみたいに

夜に帰りたい



静かな闇


総てが眠ったとき
こっそりと
わたしは蠢く

漆黒の世界
に紛れ

眠りすら

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光

ずっと
ずっと
そばにいたいと思った

きっと
あなたが

わたしを
この闇の底から
すくい上げてくれるって

そんな
希望的観測

どうしようもない

わたしは
自分の何が嫌いか
わからない

形なんかない
憎悪で

だけど
確かで
そこにあって
握り締めた拳を打ちつける壁がなくて

何が
光で
何が
闇か

わからない まま 大人になった

抱いた黒いなにか を
見つけられなくて定義で

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失墜

失墜

淡々と

湧いてくる闇だけを
連ねてきた
今日まで

まるで
読み手を意識しない
駄目な物書き

完全に閉鎖した倒錯の中

安穏と閉じこもったまま

指だけを動かし
立ち上がることもせず
利己で周りを固め

猜疑し
嫌悪し

凍てついてなどいないのに
凍えているふりをする

正に
パラノイア

ちまちまと吐き出した闇
ヴェールを被せたような毒

拙い 言葉たち

総て
汚い

指が痛み

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喪失

喪失

言葉たちの
途切れたあと
わたしに歩み寄る影

虚無
とは
かくも
やんわりと暖かいものなのか

満たされているのか
そう言えるのか

唇は
渇きを忘れて
指は
ひんやりと冷たい

わからない

空いた穴が
塞がることはあるんだろうか

あるとしたら
それはきっと
忘れてしまうこと

それは
とても為し難く

自分の一部を
喪うこと

残酷な今

残酷な今

夜は
誰にも等しく

朝も
残酷な程
律され訪れる

どんな陽が目に刺すか

どんな闇が背中を包むか

愚かしくも
全て己の瞳孔に映し
嘆くばかりで
この冷たさを忘れてしまう

過去の出来事

鍵をかけた

これからは
頑なに唇を閉ざし
冷ややかな水面のように
燃え上がる松明のように
過ごしてゆけたならいい

全てを信じ
受け入れ
包んで

傷ついたなら
涙し
幸せならば
高らかに笑い

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papillon de nuit

papillon de nuit

わたしは


毒蛾
なんだ

撒き散らした
aphrodisiac

誘われる
煌る処へと 

でも
揚羽の羽
を欲しがって
真似たとて

虚飾の鍍金は
いずれ
剥がれ落ちてしまう

そんな

醜い蛾

同情はいらない。

何の足しにもならない。

そんなことは求めていない。

氷点

氷点

耳朶に残る
甘い疼きの正体

わたしは
知っている

まるで
鍵盤を弾く ように
想いを奏でる

今までの
どんな行為より
貪るように

霧散してゆく思考 
の中
贖罪を渇望するわたし


其れが
唯の
自傷行為
だと悟る

身体の芯
まで
白濁してゆく自分


赦して欲しかったのだと

paysage

paysage

甘い
甘い

ヴァニラの香
に包まれて 

垣根から差し出された
手を握り返そうとした

目に焼き付いた
景色の総て

幾度の夜を越えようとも
決して
薄れることはない記憶

焼き付けられれた
フィルムのように

あなたの目を通した

あの景色が見える

différent

différent

すき

っていうのは

求めること
じゃない

其れは
欲望

其れは
醜悪至極 

Pain

Pain

なにも考えてない顔
して
なにも傷ついてない
ふり

本当は誰よりも
痛いのに

自分の痛み

一番わかるのに

曝せる場所

見つからなかった

自分が破裂するまで
呑み込み続ける

紅い花

紅い花

色を見誤っていたんだね

自分の咎を棚上げするつもりなんてないけど

あの言葉は
絶望という病になって
私を蝕んだ

花瓶に注いだ滴が
水ではなかったから

そのあとの気持ちも
意地としか思えなかった

忘れられないことは
誰にも言えず

硝子の花瓶に挿した
紅い花

涙雨

涙雨

癒えかけていた
昏い切り傷が
静かに開いてゆく
今宵

雨が
窓を叩く
優しい夜

寒いのは
多分
気のせい
独りだからじゃない

ならば
何故

胸が
こんなにも痛むのだろう

眠れず
閉じた瞼から
とめどなく

が流れ出してきて


枯れることは
忘れたまま
飲み干すことも出来ず

優しい嘘
が欲しくて

悲しい言葉
を知らないふりして


で出来た


足を取られてしまい

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病巣

病巣

いつも心に
病巣がある

差し伸べる手など必要ない

離された後
辛いだけだから

同情なんかいらない

惨めになるだけだから

僅かばかりの幸せ
の後
何が来るかわかっている

余計に
さみしくなってしまうんだ

お仕舞いが
辛くなってしまうんだ

それでも
ヒトを断ち切れないから

胸の高鳴り

冷静な卑屈
を併せ持つ

きっと
これからも
治らない

Printsessa

Printsessa

真っ赤な唇

流るる血

真っ黒な服

心の闇

威嚇

贖罪

繰り返し

ひと一人居ぬ園 
にて
虚夢に戯れる

悦

あたたかなもの
なんて
知らなかった

あなたに
出逢うまでは

わたしの指先から
頭の中まで
凍えるばかりで
痺れたまま


後ろ暗いことだけを
繰り返してしまうことへの
ささやかな罪悪感

あなたは
伏せた瞼に
口づけをくれて
凍てつく心に
灯りを灯してくれた

あなたと紡いだ
罪禍 

他の誰にも
分けることなど出来ない

蜜に塗れて
毒を散りばめ
輝くあなたの肢体

わたしだけ

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