紗愁

96年生まれ。映画館か図書館に住みたい社会人。語学が好き。ペンネームはリトアニア語で太…

紗愁

96年生まれ。映画館か図書館に住みたい社会人。語学が好き。ペンネームはリトアニア語で太陽を意味する単語"saulė"が由来。かがみよかがみ▶https://t.co/xYyHijtzNA?amp=1

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  • 映画とか本とか

    映画や本について書いた記事をまとめています。一部ドラマやアニメもあります。

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最近の記事

流転の地球 -太陽系脱出計画-

太陽系脱出計画……????となってしまうタイトル。『三体』の作者として中国SF好きにはおなじみの劉慈欣の短篇を原作とし、作者本人も監修として参加している中国のSF超大作映画である。 原題は「流浪地球2」。えっ?2作目なの?(2作目でした) 1作目は観ていないけれど、最近原作の短篇を読んだこともあって話の内容についていけないということはなかった。それでもおそらく1作目を知る人にしかわからないポイントがあるのだろうなあとは思うので、何かで探して観れたらと思う。 太陽が膨張し、

    • リトル・エッラ

      マッティンに恋をしてやたら映画館に通ってしまった「ロスバンド」。Blu-rayを手に入れてからもう幾度となく家でリピートしている。そんなことをしていたので、もう2年近く経つことに気づいたときには驚いた。 クリスティアン・ロー監督の最新作「リトル・エッラ」が満を持して公開を迎えた。監督本人も来日し、トークショーやサイン会を開催していたのだが、残念ながら予定が合わず行けなかった。「ロスバンド」を観てノルウェー語を始めたことを伝えたかった。とても悲しい。次回また来日することがあれ

      • 味噌汁の思い出

        大学時代のこと、学期末に数多のレポートやテストに追われて徹夜で仕上げるという経験をした人は少なくないだろう。例に漏れず私にもある。 選択必修か何かの科目でレポート課題が出た。ちょっと専攻からは外れるため、なかなか苦労した記憶がある。文献を読み、ああでもないこうでもないと文章をこねくり回し、気づけば心なしか外が明るい。夜は更け、いつの間にか明けた。 授業もあるし、今から2時間くらいは寝ておこうか。いや一度寝てしまったら寝過ごしてしまうかもしれない。それは避けたい。だが脳内は

        • 海の上のピアニスト

          社会人には時間的になかなか厳しい午前十時の映画祭、それでも名作揃いのラインナップは大変魅力的である。中でも「海の上のピアニスト」は絶対に観ると決めていたので、これを劇場で観られたのは嬉しい。 原作の書籍を読んだのはもう4年ほど前になる。図書館でふと目について借りて、どんどんその世界に引き込まれた。 船で生まれ、船で育ち、一生涯船から降りることがなかったピアニストの物語。もう発想が素晴らしい。彼は確実に船の上に存在する。しかしながら、ひとたび船を降りた世界に彼は存在しない。

        流転の地球 -太陽系脱出計画-

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          占いのはなし

          私はわりと占いが好きである。 ①手相のはなし 大学生のときに手相を見てもらったことがある。「27〜28才あたりに結婚線がある」と言われたが、超スピード婚ではないとこれは実現しそうにない。まあ手相なんてそんなものである。 とは思っていたのだが、最近ふと考えてみると、あのときああしていれば実現したのではないか?ということに気づいてしまった。少し前にとあるグループLINEから友だちかも?のリストに出てきた人、つまり向こうは私のことを追加した人がいた。別に興味もなかったし、特段

          占いのはなし

          夢を売る百貨店

          2024年、かの有名な中国SF『三体』を読んでみるかと思い立った。それならまずは中国SFなるものを味見してみようということで、短篇集を手にとってみた。これが面白い。他の短篇集も…と手を出しているうちに『三体』が遠のく。 近所の図書館へ行き、いつものように次の本を選んでいたときのこと。中国文学コーナーを眺めて進むと、隣には韓国文学がある。好奇心には抗えず、そちらの棚も覗いてみることにした。そして目に留まったのが『夢を売る百貨店』であった。タイトルと表紙に惹かれて、気づけば数冊

          夢を売る百貨店

          お気に入りアクセサリー

          いい感じのリングかピアスが欲しいなあと思って探し回っていたが、暫定的お気に入りリングを見つけたのでここ最近は毎日つけている。 ARTIDA OUDというお店で見つけたヒエログリフのピンキーリング。以前別のお店で見つけた(といってもオンラインだが)ヒエログリフの刻印リングは残念ながら自分に合うサイズがなかった。リングサイズは難しい。というか、私の手が小さいのもある。 雑貨屋の安いリングしか付けたことのない私は、そもそも自分のリングサイズがわからない。そのため、オンラインで買

          お気に入りアクセサリー

          弾丸香港旅行記

          今週初めの、2月とは思えぬ気温と雨による湿度でふと香港を思い出した。 というわけで、2024年が始まったばかりだが、2023年の話をする。ちょうど1年前のこと、2月の連休に香港へ行った。 王家衛作品のリバイバル上映を観て、広東語をこれでもかと浴び、香港へ行きたくなったのでこれまた釜山旅行同様にノリと勢いで飛び立ったのである。 このエッセイにも書いた通り、以前香港に行ったときとほぼ同じ日程である。夏に行くと湿度と気温にやられそうだし、かといって年末年始の連休などは日本との気

          弾丸香港旅行記

          深夜3時のプリンス・オブ・ウェールズ

          ふと真夜中に目覚めてしまうことがある。暗がりで枕元のスマートフォンを探し、時間を確認する。光る画面の眩しさに目を瞑る。 細く目を開けて確認するとAM2:47の文字。なんでこんな時間に……と再び寝ようとするのだが、スマートフォンの画面の光を浴びたせいか、ありえない時間に目覚めたことに衝撃を受けたせいか、なかなか眠りに戻れない。 とりあえずトイレにでも行こうと、のそのそと起き上がりベッドを抜け出す。再びベッドに戻る途中、何気なくキッチンで立ち止まった。 紅茶でも飲もうか。

          深夜3時のプリンス・オブ・ウェールズ

          さがしもの

          台北は華山1914文化創意産業園区で見つけたcoachのイルミネーション。これはこのnoteの中身とは全く関係はない。 最近探しているキラキラしたもののイメージでなんとなくキラキラしてる感じでいいかな〜と思って採用した。 生まれて10000日が経ったわけだが、去年の誕生日からずっとこの記念すべき日に何か自分にプレゼントを送りたいと考えていた。だがこれといって響くものがなく、そのまま過ぎてしまった。 候補としては、 ・ホースシューのピアス ・刻印入りリング ・誕生石や星座石

          さがしもの

          今さら釜山旅行記

          2024年が始まったばかりだが、2022年の話をする。 2022年は私にとって出会いと挑戦の多い1年だった。特に私の中でひと皮むけたと思うことは、11月に1人で韓国へ行ったことである。 少し長めの休みができたのでふと思い立って、釜山への旅行を決めた。これまでに友人と海外旅行をしたことはあるし、短期留学のために一人で国外へ出たことはある。しかし、特に決まった目的もなく1人で航空券とホテルを手配して滞在スケジュールを組んだ旅行というのは、実は今回が初めてだったのである。韓国語

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          辰年だから、龍のつく寺へ

          ちょっと変わった年越しをしたい、ということで12月31日に日本を飛び出し、1月1日に台湾へ降り立った。航空券とホテルを予約したのはクリスマス。こんな突発的な旅行を一人で計画できるほど、旅行にも海外渡航にも慣れきってしまった自分が恐ろしい。 こんなに急に計画をするくらいだから台湾へは数回渡航しているのだろうと見せかけ、なんとこれが初めてである。神社やお寺もいいけどもっと違うところにお参りしたい、ならば台湾の廟へ行こう!パワースポットを巡ろう!という思いつきである。 巡った場

          辰年だから、龍のつく寺へ

          2023年振り返り

          2023年をひとことで表すなら、よく旅をした年だった。 2月に思い立って香港へ行き、その翌週には十二国記の原画展のために宮城へ、6月には恒例となりつつある広島旅行、7月には急遽大阪へ、9月には再び弾丸で広島、そして11月末にはとあるご縁があり中国へ行った。自分史上最も移動の多かった1年だろう。 そんな1年を振り返りながら、私は今空港にいる。1年の締めくくり、そして新しい1年の始まりに、初めて年を跨いだ旅行を計画した。いや、厳密なところ計画したというよりもクリスマスに思い立

          2023年振り返り

          素直さの魔力

          「うわあ、うまそうー!俺チャーハンにしよ!」 正午少し前、最寄り駅に向かって歩いていたときのことである。近所の小さな中華料理屋を通り過ぎようとしたとき、その店の前にいた20代前半と思しき青年が言った。「私はラーメンかなー」「俺もお腹ペコペコ。全部うまそう」と一緒に店先のメニューを眺めていた男女も言う。そんなことを話しながら店内に入っていく様子を背後に、私は思わずニヤニヤしてしまった。 また別のある日、仕事終わりの時間帯のことである。疲れた足取りで歩いていると、近所のラーメ

          素直さの魔力

          中国茶のすゝめ

          気温が下がり、寒くなってきた。温かいお茶が美味しい季節である。 もともとお茶は好きである。実家にいた頃は毎日のように母が緑茶を淹れてくれたし、紅茶店を見つけたらフラッと入ってしまう。 最近は特に中国茶が好きで、都内のお店を探しては足を運んでいる。中国茶の好きなところは、お湯を注ぎ足せば何煎でもお茶が出るところ。日本茶や紅茶では一度淹れた茶葉は出涸らしとして、淹れても二煎くらいだろう。中国茶はなぜこんなに何度も飲めるのだろうかと疑問に思いつつ、延々とお湯を注ぎ足しては「まだ

          中国茶のすゝめ

          もしかして わたしの推しは この世界

          昨今推し活ブームが巻き起こっている。”推し”という言葉は今までも目にしたり耳にしたりすることはあったが、ここ数年はもはや資本主義というビジネスに大々的に取り込まれていてなんだか居心地が悪い。誰しも推しはいるだろうが、誰にでも必ずいるものではないだろう。 という屁理屈はさておき、私も自分の推しについて考えてみた。ある眠れぬ夜のことである。 芸能人、作家、アーティスト、作品の登場人物、コンテンツのキャラクター。推しと聞いて思い浮かべるのは、二次元か三次元の世界を生きる者たちだ

          もしかして わたしの推しは この世界