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業務用(プロフェッショナル向け)機器の技術を核に民生用機器にも別格の性能持たせている会社 その3 私の推したい会社 当たり前過ぎて意識しなくなっていること 


 私の推したい会社は、業務用(プロフェッショナル向け)機器の技術を核に民生用機器にも別格の性能持たせている会社です。

 その理由を一言で言えば、業務で使われる程最先端で信頼性が高い技術を民生用に昇華して日々の暮らしの中に活かせるからです。

 具体的には例えばソニーさん。

 その1.0では民生用の製品は皆さんの染みの少ない放送業務用制作機材に絞ってご紹介し、今後の期待感まで吐露させて頂きました。その辺りはこちらをお楽しみ下さい。

 如何でしょうか。街で見かけるソニーさんの製品とは全くの異なるプロフェッショナル向けの機能美を感じる製品群って素敵ですよね。
 このとんでもない高価な業務用製品向けの技術が民生用にもフィードバックされていると思うと、何かお得感を感じませんか?
 というオチでした。

 その1.1はソニー・インタラクティブエンタテインメントグループさん。研究所が手掛けた際物(きわもの)を民生用、しかもゲーム機という最も大衆ウケするプラットフォームにというお話でした。

 その1.2は、ソニーさんとCBSソニー(ソニー・ミュージックスタジオ)さんの話です。ソニーさんの民生用製品を元に、ソニーさんとCBSソニーさん(ソニー・ミュージックスタジオ)さんが業務用製品を共同開発され、余りの好評のためにその業務用製品は、今ではまるで民生用製品の様に販売されているという珍しいお話でした。

 その1.3は、業務用の可搬型テープレコーダーが、私的な演奏会や鉄道·自然等の生録音のニースに応える形で民生用製品に仕立てられ大ヒットしたというお話でした。その名はカセットデンスケ。

 その2は、鉄道や機械等に用いられる業務用の電気モーターが、家電として掃除機、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの民生品の心臓部として転用されるというお話でした。

 今回は、流体力学と誘導機技術(誘導電動機(モーター)・誘導発電機(発電機)ともに成り立つ技術)から始まり電力インフラやエレベーター等の業務用機器をしつつ、扇風機から始まりエアコン等の民生用機器へその技術を展開されているというお話です。

 その会社は三菱電機さん。

 そもそも三菱さんのロゴマーク、三菱さんの前身九十九(つくも)商会さんのロゴマーク意匠です。由来の1つは船のスクリューから来ています。中央のポッチはスクリューの回転軸の名残り。

三菱さんの前身
九十九商会さんのロゴマーク

意匠は船のスクリューから来ている
中央のポッチはスクリューの回転軸
九十九商会 天水桶

日本郵政歴史博物館

 この様に明治の初期、三菱創業時の九十九商会が船旗号として採用した三角菱のマークが、現在のスリーダイヤ(三菱マーク)の原型ということだそうです。これは、岩崎家の家紋「三階菱」と土佐山内家の家紋「三ツ柏」に由来するそうです。後に社名を三菱と定める機縁ともなったとのこと。

コーポレートロゴの歴史   三菱電機企業情報より

 三菱電機さんは発足当初、業務用の水力発電機や民生用扇風機の製造をされています。

1920 ~ 70年代 三菱電機企業情報より

 ここを源流としてエアコンを作られる様になるのです。
テレビがブラウン管から有機EL、液晶、プラズマの薄型テレビになった様に、エアコンも一体型からセパレート型になりラインフローファンを使った1968年式から一気に薄くなりました。そして軽量化も果たし、エアコンは壁掛け式が中心となった様です。

 そして運命の三菱電機さんの名機に出会います。
中学生になり兄弟8畳間に同室で二段ベッド、机を並べてという時代から10畳超えの個室を増築し、その部屋に移ることになったのでした。高校受験が意識される齢になり夏の暑さ対策ということでエアコンが着くことになりました。大気汚染等の公害も酷く光化学スモッグで子供が倒れるなんて事件も小学校高学年から近所で多発していました。
 当時は日立さんはエアコンで少し出遅れていて、薄型の最新型エアコン霧ヶ峰 (MS-22RJ)が私の部屋に付きました。応接間に有ったGEの一体型エアコンの騒音とは別世界の静かなエアコンでした。室外機も軒下で1日中日陰となる風通しが良い場所に設置。雨が全く当たらないので錆も発生せずエアコンとしてはこの上ない好条件での設置でした。しかも美しさに拘るタイプなのでフィルタや内部の清掃も小まめにして大人になってからも大切に使っていました。

 因みにその霧ヶ峰は国立科学博物館に三菱電機殿の1975年発売 薄型エアコン霧ヶ峰 (MS-22RJ)として登録されています。

国立科学博物館

 選定された理由は、当時業界最薄のエアコン室内機であることだそうです。
 断熱設計や熱交換器アルミフィンへの親水処理などの技術開発により奥行き17㎝を実現し、今日のエアコンの原型となっています。省スペース化、省エネルギー性はエアコン技術で重要な視点で、エアコンが機能を発揮するためには狭い日本の家屋にも取り付けられる必要があります。省スペース化はそのための技術で、視覚的にもインパクトを与える「薄さ」は家庭への普及を促進したということだそうです。エアコンの技術開発の一段階を示すとともに、発売当時の時代ニーズを捉えた日本の家電製品の特長を示す資料としても重要ということで未来技術遺産に登録どなた名機。


私が愛用した名機 霧ヶ峰MS-22RJ

技術の歴史を未来に生かす 「未来技術遺産」
日本冷凍空調工業会

 エアコンの省エネ化が進んでいると言っても原型はこの時から変わって居ません。

三菱電機エアコンの歴史

ここ10年、エアコンはいかに進化してきたのか?
|生活家電.com

 電子制御機能は物理屋なのでマニルアルで小まめに調節、綺麗好きなので機械のコンディションは何時もベストなので何も工夫しないで使っているリビングにある最新型のエアコンと大差ない省エネを実現出来ていました。しかしとある事情で子供は東京にそのまま残し、夫婦で海と丘陵が美しく、横須賀線や京浜急行等の鉄道や空いている湾岸道路があるので都心へのアクセスの良い横須賀市と横浜市の境界あたりを別宅として住んでいました。それでも母親には何度も説明して買い替えの危機を回避し名機を大切に使っていました。

 ところが、晴天の霹靂。

何を血迷ったか(笑)その新品同様のコンディションで完璧に動作していた霧ヶ峰を廃棄して電気代節約と言ってチープな単機能エアコンに交換してしまいました。(笑)

 まぁ怒っても人生の無駄なので直ぐにこの件は忘れましたが、今回の出稿で思い出してしまいました。

 まぁ私も記憶力低下していますから今晩の晩酌でまた忘却の彼方に…

 これを理由に暑いし夏休み時期ということで、今からビールにしますね。なので筆を置きます。(笑)

蛇足
 そう言えばこんな歌有りましたかね♫

酒が飲める飲めるぞ〜酒が飲めるぞ♫
月曜日は霧ヶ峰ネタで酒が飲めるぞ〜(笑)♫
〜酒が飲めるぞ♫ 〜酒が飲めるぞ♫…

乾杯 

超蛇足
 おっと。締めを忘れてました。

 ということで発電所、送電インフラ、エレベーターからコンピュータ等までの業務用に使われる信頼性のある技術を民生用に展開されている三菱電機さんが、業務用(プロフェッショナル向け)機器の技術を核に民生用機器にも別格の性能持たせている会社として私の推したい会社の1つなのです。 

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