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注意トレーニングとリラクセーション(不安症の集団認知行動療法の一部)

今週からかかりつけのクリニックで実施されている「リワークプログラム・不安症ショートケア」に参加しています。

そこで、本日のプログラム(不安症の集団認知行動療法の一部)で学んだことを復習もかねて、簡単にまとめておきたいと思います。(こうしてnoteに書いておくと、いつでもどこでも見ることができるので助かります)

1.間違った危険信号・過剰反応

・危険を察知する能力が高すぎるため、安全な場所でも脳がアラーム(不安、恐怖、自律神経系の反応)を発する。
                 ↓
・実際には安全を脅かすものは何もない。(不安なことが起こりやすい状況に不安を感じる)

2.身体感覚への過敏性(主にパニック障害)

・過敏性①(少しでも体調変化があると注意がロックオンしてしまう)
 本来そこでやるべきこと、したいことから注意が逸れてしまい、症状の確認をすることに一生懸命になってしまう。

・過敏性②(少しでも体調変化があるとネガティブな予測をしてしまう)
 些細な体調変化や違和感を感じると、最悪の事態や症状が悪化することをイメージしてしまう。本来は些細な体調の変化を、大きな発作に続くものであると誤認することで、不安や恐怖が高まる。

3.目標は「身体感覚に動じないこと」

・特にパニック症では…
 本来「身体に無害」なパニック発作を恐れるあまり、かえって症状を大きくしてしまったり、日常生活に支障が出たりしている状態(=パニック発作恐怖症)

・認知行動療法の目標
 この悪循環を断つために、脳や身体が発する過剰な危険信号を無視し、多少症状があっても本来の日常生活を守れるように、自分の対処法を変えていく。

「不安感」があること自体は悪いことではない。「ロックオン」してその不安を大きくしないようにすることが大事)

4.安全行動による不安の維持

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「不安」を回避するための「安全確保行動(回避行動)」を取ると、一時的に急激に安心はするものの、不安は維持されてしまう。

5.注意のコントロール

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「不安」に対して「安全確保行動(回避行動)」を取るのではなく「注意トレーニング」を積み重ねて、不安に対処していく。(「不安を消す」のではなく「不安な状況への対処の仕方」を身につけていく)

6.注意トレーニングの効果

・「注意トレーニング」を積み重ねると、客観的な視点で自分を捉えられるようになる。(主観的な視点だけでは、どんどん「不安、恐怖、ドキドキ、息苦しさ」等で頭も気持ちもいっぱいになってしまう…)
・ただし「不安や緊張」は消えるわけではない。(あくまでも「不安や緊張」にロックオンせず、他の部分にも注意が向くようにすることが大事)

7.外的環境への注意のシフト

・ロックオンしないように、五感全てを使ってみる
 ①視覚の注意を外部に向ける(五感の中で最も意識が向きがち。「ぼんやり見る」のではなく「細かく見る」ことが大事)
 ②聴覚の注意を外部に向ける
 ③嗅覚の注意を外部に向ける
 ④味覚の注意を外部に向ける
 ⑤触覚の注意を外部に向ける(一番周りに気付かれにくい。「足の裏で地面を感じる」など)

(「不安や緊張」をし過ぎないように、意識を五感に持っていき、注意をそっちに向けることで「緊張し過ぎない」「不安になりすぎない」「パニックを起こさない」ように、自分の注意をコントロールする)

8.注意トレーニングの注意点

・回避ではない
 苦手な状況から意識をそらす練習ではなく、自分を観察するための方法である。(不安は「磁石」のようなものなので、剥がそうとすればするほどくっつこうとする)

・練習が必要
 
不安が強い状況では「注意のロックオン」が勝ってしまう。
 まずは予期不安や実施後の不安感等で実践してみる。
 上手くいかない感覚やできない感覚を感じ取る。

・普段の練習で「いざという時!」の真価が問われる。
 「1ミリずつでも…」これが大事。(やったことを記録に残すことも大事)
  やったことは必ず積み重なるトレーニングなので非常に有効である。
 不安感が少ない場面での練習も有効。

・緊張を緩める「筋弛緩法」も効果的(リラクセーションのひとつ)
 
「緩んだ感覚まで」「力が抜ける感覚まで」続けることが大事。(ただし、力を入れ過ぎないように)
 「簡単な足し算をする」なども効果あり。(意識を適度に散らす)

※自分自身の今の状況と感想

・基本的に「準備しすぎ」「考えすぎ」(逆に緊張を高めている)
・その時々の状況に過剰反応して「緊張や不安」を自分で大きくしている。
・人前で話をする時に「手が震える」という状況になると、完全に意識がそこに「ロックオン」されてしまい、さらに緊張が増し「さらに震える」という悪循環に陥ってしまう。
・「注意トレーニング」はすぐにでもできるし、非常に有効な方法である。
・今までスピーチやプレゼンをする際には、できるだけ目を合わせないようにぼんやりと遠くを見ていたが、逆にそれが緊張や不安な気持ちを高めていることが分かった。(ほとんど「五感」を使えていなかった)
・意識的に苦手な状況を作りながら、注意トレーニング(五感を使う)を積み重ねていきたいと思う。

                               以上。

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