釈 和大@まことねんぶつ

ここ数年で叔母、母、祖母を相次いで亡くしました。「死」と向き合い、この世の無常を知りま…

釈 和大@まことねんぶつ

ここ数年で叔母、母、祖母を相次いで亡くしました。「死」と向き合い、この世の無常を知りました。立直るきっかけとなった阿弥陀様との出会いを中心として、徒然に書いていければと思います。

最近の記事

017お経を読む

こんにちは。 4月も終わりに近づき、すっかり初夏の陽気ですね。 昨日は、家から最寄りの川までお散歩しました。大人になると歩いたり、走ったりすることが少なくなります。だからこそ、何も考えずに、お日様の下をゆったりと歩いて、川べりに座って、ぼうっとすることは、普段せわしなく働いて、悩み苦しみ生きている我々には大切なことなのかもしれません。 さて、今日はお経の話を少しだけさせていただきます。お経と聞くと、何やら呪文のような良く分からない単語の羅列で、ご利益がありそうで、特別な力

    • 016善光寺参り②

      こんばんは。 先日に引き続き、善光寺参りについて、お話させていただければと思います。 善光寺の御本尊の一光三尊阿弥陀如来は、インドから朝鮮半島の百済を経由して552年の仏教伝来の折り伝えられた日本最古の仏像と言われています。遠い旅路を歩み、日本にやってきた仏様は苦難に見舞われます。なんと、崇仏・廃仏論争の最中、廃仏派によって水路に捨てられてしまうのです。 そこを信濃国国司の従者として都に上っていたが信濃の国へとお連れし、お祀りされたことが善光寺の縁起と言われています。そ

      • 015善光寺参り①

        こんにちは。 先日、JR東日本の「キュンパス」を使って、長野市の善光寺にお参りに行きましたので、そのお話を少しだけさせていただければと思います。 まずは、「キュンパス」のお話から、キュンパスとは、新幹線も含めたJR東日本全線と一部地方鉄道が1日間乗り降り自由となるお得な切符です。(設定期間は2月14日(水)~3月14日(木)の平日限定で、指定席は2回まで利用可能) 今回はこのお得な切符を使って、前からお参りに行きたかった善光寺と仙台の方に弾丸日帰旅行に行ってきました。

        • 014ミニショベルカーを操作する

          こんにちは。 先日、1月に亡くなった祖父の四十九日のため帰省しました。ここ最近、帰省が重なっており、財布が悲鳴を上げています。。。今回、実家に帰省した際に、少し珍しい体験をしましたので、そのお話を少しだけさせていただければと思います。 私の実家は兼業農家なのですが、最近ミニショベルカーを購入したそうでして、私有地で少しだけ操縦させていただきました。 ショベルカーは、主に左右2つのレバーで操作します。根本からアーム、ブーム、バケットの三か所を連携しながら操作して土を掘削し

          013プラネタリウム

          こんばんは。 今週は月曜日からの大雪で大変な一週間となりました。 仕事が休めなかったので、無理に出勤したのですが、やはり予報通りの大雪となり、帰りの電車は大幅に遅れ、最寄り駅から家までの道のりは、靴も服もびしょびしょに濡れてしまいました。そんな疲れた体と心を休めるために、前から行きたかった横浜のプラネタリウムに行きました。 最新のLEDドームプラネタリウムは投影機がなく、今までにないリアルで鮮やかな映像で、まるでその場にいるような臨場感でした。作品の内容は、昭和・平成・令

          012祖父が亡くなる

          こんばんは。 2024年も既に一か月が経とうとしています。戦争は全く終わる気配もありませんし、天変地異、格差の拡大と今年も激動の時代になりそうです。 さて、先日、1年以上入院していた祖父が亡くなりました。八十年と少しの生涯でした。 夜に電話をうけたため、翌朝、急いで実家に戻りましたが、既に顔には白い布がかけられていました。ここ数年で、叔母さん、母、父方の祖母といくつもの死に触れてきたはずなのですが、どうにも、面と向かって、死と対峙することは慣れません。やはり、何度経験して

          011能登半島地震

          こんばんは。 1月1日から北陸での能登半島地震、2日には飛行機の接触事故と不穏な始まりとなり、心が落ち着きません。 私自身も、ちょうど北陸の実家に帰省しており、用事のため1日のお昼に新幹線に乗り、自宅に戻っていたところでした。少し遅ければ、新幹線内で閉じ込められていたかもしれませんし、落下物や何かの下敷きになって怪我をしていたかもしれません。 最近読んだ本に、「死は必然で、生は偶然の連続」と書かれておりました。年明けから、そんな当たり前のことを思い知らされることになりまし

          010旧交をあたためる②

          こんばんは。 あまりの寒さに今年初めてのエアコンを稼働しました。 前回に続き、友人の話と親鸞聖人の歌について、書いていければと思います。 親鸞聖人は、9歳にして仏教の神髄である無常の心の片鱗を得ていたようですが、私にはまだまだ難しいようです。頭では分かったつもりになっているのですが、どうしても心の奥底で実感を以て受け止めることはできていないようです。 我が身を振り返ってみましても、将来への不安や日々の不平不満ばかりに、目が向かってしまい、明日が無いなんて思って生活するこ

          010旧交をあたためる②

          009旧交をあたためる①

          こんばんは。 今朝は寒く、なかなか布団から出られませんでした。 週末は、高校の友人と半年ぶりに電話しました。久しぶりでしたが、近況やそこから派生した取り留めのない話を沢山しました。卒業から何年も経ちますが、気が置けない悪友との会話は楽しいものです。 さて、今日はそんな友人との話の中から一つ。 突然ですが、私の友人A氏は、10月頃に無理が祟り倒れて救急車で運ばれたそうです。夏に会ったときは元気そうだったので、電話口で、その話を聞いた時は全く信じられませんでした。

          009旧交をあたためる①

          008東京と地元の納骨の違い

          こんにちは。 突然のように寒くなったり、少し暖かくなったりと体調管理が大変ですね。 皆さまもお気を付けてください。 さて、本日は11月の納骨の際に、お坊さんがお話されていた「東京と地元での納骨方法の違い」についての法話を思い出しながら、書いてみたいと思います。 曰く、  〇東京は、江戸時代以前、入江が広がった地形であり、現在の皇居外苑のあたりまで海だったそうです。そのため、日本最大の都市である江戸を作り上げるため、各地方から多くの出稼ぎ労働者が来ていました。そして

          008東京と地元の納骨の違い

          007祖母との冬の思い出

          12月に入り寒さも一段と厳しくなってきました。 いかがお過ごしでしょうか。 春に亡くなった祖母との冬の思い出を少しだけ書いてみます。 私の家族は両親が共働きでしたので、幼少期は祖母が家事や子育てをしてくれておりました。そのため、寝るときも両親ではなく、おばあちゃんと寝るくらい、おばあちゃんが大好きな子供に育ちました。 祖母は、冬になると電気あんかを使っていまして、冬の寒いに日には、おばあちゃんの布団にもぐりこんで暖まりながら寝ていました。今日みたいな寒い日に、冷え

          007祖母との冬の思い出

          006読書_君は月夜に光り輝く2

          こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 前回に続き、佐野徹夜さんの「君は月夜に光り輝く」の読書感想を中心に書ければと思います。 佐野さんは、あとがきで友達が自殺した過去を明らかにされていました。私自身、叔母を亡くした直後は、主人公の卓也のように、どこか投げやりで、冷めた生き方をしていたのを思い出し、卓也のリアルな言動に共感させられました。 これは、佐野さんが、大切な友達を亡くすという経験を経て得た「この世界は、理不尽で、辛くて、酷いことに満ち溢れています。死にた

          006読書_君は月夜に光り輝く2

          005読書_君は月夜に光り輝く1

          こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 先日、BOOK・OFFで佐野徹夜さんの「君は月夜に光り輝く」と出会い、手に取りました。 不治の難病を抱えた余命わずかな少女に、姉の自死という大きな出来事を経て、死への憧れを持つ少年が出会い互いに惹かれていくという、生と死が描かれたラブストーリーでした。 ヒロインの「まみず」は、お見舞いにきた少年に、自身の死ぬまでにしたいことを託して、代わりに実行してもらおうとしたのです。そんな交流を通して、淡い恋心をもち、互いに惹かれあっ

          005読書_君は月夜に光り輝く1

          004祖父のお見舞い

          こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 先日、一周忌の法事にあわせて祖父のお見舞いに行きました。 祖父は、昨年の初夏に脳梗塞で倒れて、救急車で運ばれました。それ以降、転院を続けていたのですが、徐々に容体が悪化してきています。救急車で運ばれた時には、普通に会話が出来ていたそうですが、コロナ過で会えない日が続き、私が最初にお見舞いに行った時には、半身不随となり、言葉も話せない状態でした。 そして今では、「胃ろう」となり、骸骨のように痩せ細り、目も半眼しか開かない状態

          003納骨を終えて

          こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 先日、一周忌の法事・納骨が無事に終わりました。母が亡くなり、後を追うように祖母が亡くなったため、今回は二人の納骨を行う、少し変わった形となりました。 生物には、必ず死というものがあり、必ず亡くならなければならないというのは、ごくごく当たり前のことです。 しかし、骨壺の中の骨は、私の知っていた母や祖母の姿とかけ離れており、あまり実感が沸きませんでした。母の遺骨を納骨していると、関節の膨らみの骨がありました。それは、小学校で見

          002まもなく一周忌

          こんにちは。 いかがお過ごしでしょうか。 まもなく母の一周忌を迎えます。今でも、実家に帰省すれば、楽しそうに待っていてくれるのではないかと考えてしまいます。頭では、亡くなった事実を理解しているつもりなのですが、心の奥底ではそれを認めたくない自分がいるようです。心の整理がつくのは、もうしばらく時間がかかりそうです。 今日は、自分の中での「気づき」について、お話できればと思います。 私は高校を卒業してすぐに、田舎から上京して暮らしていました。生活力もあまりないので、と