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戯作の箱

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本
戯作 なんかこう、ナンセンスとかニヤッと笑ってほしいやつ
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しりん
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愚痴/射出

愚痴/射出

決定的に、いまの仕事が不向きだ。在宅で事務、このご時世には贅沢すぎる環境なのだろう。この2ヶ月、気まぐれな病状に翻弄されて、出勤できたり、できなかったり、その間に事が進んで、パソコンに向き合って、何が起きてるのかも分からないまま、ずっとこころで泣いている。訊けばいい、しかし、訊くことも多大な労力を費消する。ずっと、早く寝ころがりたい、それだけを願っている。寝ころがっても、身体中がこわばって痛い。た

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戯れ言/ 好きな英ことば

戯れ言/ 好きな英ことば

思いが思いを生み、日本語にいいかげん煮詰まってきたとき、それでもことばに執着したがる、難儀なこの人に、じゃあ、英語で好きな語はなんだろうか、と問いかけてみると、この人は、張った右背中のストレッチをしながら、黙りこくって天井を眺め、思案に暮れているから、かれこれ5分ほども、同じ腰椎まわりをほぐしていて、いかに気持ちがよいとは言っても、ちょっと伸ばしすぎなのではないか、とたしなめると、この人はやおら反

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小説/『く旅れた』・番外篇

小説/『く旅れた』・番外篇

今回のコラム『く旅れた』は、ちょっと趣向を変えてみる。

筆者の懲戒解雇のちょっとした休暇を利用して、ヴァカンスの穴場であるプラベント首長国へと足を伸ばすのだ。
あまり聞きなれない地名だが、知る人ぞ知る、まだ知る人に会ったことはないが、私も知らなかった。

まだ雪が舞う当地から、国内便で成田へ、そして国際線の端っこでプラベント・エアに乗り換える。離陸の瞬間は、何度経験しても胸が躍るが、今回は、離陸

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小説/何となく

小説/何となく

月明かりを頼りに浅い濠を渡り、櫓の前に立った。武市小太郎は、鍔に指を掛けた。
――最早。許してはおかぬ。
小太郎が四つの時、父上はなぶり殺しに殺されたと云う。さらに最愛の妹まつまでも拐われた。そして、敵共は呑気に酒盛りだ。
――だが。
小太郎は思いを廻らす。今、血気に逸って俺が乗り込んだとて、到底犬死は避けられまい。総ては闇へと葬られ、何をも生むまい。
鍔から指を離した。
――世論じゃ。
小太郎は

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Marie e Stella

Marie e Stella

彼女の話を続けることを、お許しいただきたい。

ステラおばさんは保母さんで、お尻を叩いた数だけ、子どもたちにおいしいクッキーを食べさせてくれた――この件を、わたしは妻に話した。

彼女は目論見通りドン引きした。とにかく刃傷沙汰が死ぬほど嫌いなのである。刃傷沙汰に触れるくらいなら、死んだ方がマシなのだ。

もちろん冗談です。
フィクションよ。

以後しばらく、『ステラおばさんのクッキー』の購買を控え

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うさぎ＿かめ

うさぎ＿かめ

むかしむかし。

ナザヌール王国の西の果て、ブレン湾のほとり。イリエワニの家族が暮らしておりました。

彼らはとても食いしんぼうで、目につく魚、貝、動物、何でも食べては、もっと美味いものがないか、もっと腹にたまるものはいないか、と、そればかりを思って暮らしておりました。

そんなある日のこと。

なんだかうさんくさい人間が数人、湾の近くを訪れました。ワニたちはさっそく、このごちそうに食らいつこうと

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裏箱根

裏箱根

しはすです。師走であります。

2022年の12月も、あっという間に、本格的に慌ただしくなってまいりました、もう30日です。

今年も、無事にこの日を迎えることとなりました。

『サカキホールディングス・プレゼンツ 全国師走駅伝競走 2022』、裏箱根、の愛称で知られるこの大会も、今回で第127回を迎えます。

恩師、教師、常勤講師、非常勤講師、医師、看護師、薬剤師、検査技師、助産師、調理師、法師

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助夜の鐘

助夜の鐘

大晦日。

あわただしい昼を過ぎて、夕餉の座。仕事先、奉公先、あちこちから家に戻り、久々に家族一同、膝を突きあわせる。
蕎麦をすする。

「今年もこうして、無事に」
と父親が話しはじめると、筋向いの妙行寺の梵鐘が、とぅおおおぉぉん、と鳴る。

家族それぞれ、ふと箸を止め、鐘の音に聴き入る。

誰もが、一年間を生き抜けば、よいこと悪いこと、数え切れぬほどある。

来年も、よいこと悪いこと、数え切れぬ

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サブリミナル

サブリミナル

本日はよろしくお願い致します。

小難しい話を聞いたあと、「それは、兵隊の位で言うと、どれくらいなのかな？」と訊ねるエピソード、これは確か、山下清画伯のものであります。

これに遅れた世代のわたくしは、逆に兵隊の位が分からない。自衛隊の位も、なんだかちんぷんかんぷんであります。
三等兵は、どこに潜んでいるのだろうか？

そもそも、そういうシチュエーションが、私などには皆無だが、もしひょんなことで

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コラージュ/Amadeus

事実は、歩きはじめたこの旅、その旅を、そう、

(サビ)
とにかく目を逸らすのだ
耳のみを傾けよ
そして、愛でよ、愛おしめ

ぼくたちは実に多くの格言をもつ
終わりよければすべてよし、立つ鳥跡を濁さず、有終の美、晩節を汚すなかれ
あるいはまた
後は野となれ山となれ
ことばが多すぎるのだ
人間はすこし、煮詰まりすぎたのだ

Mozart を流すといい
だまされたと思いなさい
Mozart が何とかし

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【戯作】転んだ後の杖

【戯作】転んだ後の杖

はい、お電話痛み入ります
有限会社 Sネクストライフ
担当の益江でございます

ええ、只今営業時間外で
こちらは
コールセンターとなります
はい、はい
ええ、もちろん大丈夫です

ええ、ええ
シカタ タカナリ様
新聞会員様で
お間違えなかったでしょうか
あ、読流新聞チラシのですね
誠にありがとうございます

大丈夫ですよ
まずは、ええ
呼吸を整えていただいて
呼吸の感覚は、ええ
なるほどですね

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しりん改造計画～20 閏

ただ、わたし的にゆかいに、夜を跨ぐのだ
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Ivan Kotzhaneý のノート

Ivan Kotzhaneý のノート

1．レシピ閃いて400字から、せいぜい1000字ほど書き進めたら、粗熱を取るためにいちどログオフします。
数分から数時間あけたら、再度開いて、書きかけのものを読み直します。
そうすれば、生地全体が冷めてしっとりとしてきますから、たいていのものは書き続けるには及ばない、とよく分かります。
――先生、そのような生地はどうしたらよいでしょうか？
それはですね、いったん下書き保存しておきましょう。
――下

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縛られるふたり

縛られるふたり

あしたまた、ここで会えるかい

いいわ　あなたがよければ

うれしいな　

ええ、きっとおんなじ気持ち

オカリナ吹いてもいい？

かまわないわよ

きいてもらいたいんだ

くるみ割り人形、できる？

けっこう難しい……

こんどでもいいわ

サンキュー　恩に着る

しっ！……ちょっと静かに

スパイ？　何人だ

せいぜい二人ね

そりゃ助かった

ただね……

ちょっと、どうしたんだ？

つまら

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