1904_読書メモ_サマリー

【#読書メモ】ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング

実体験に裏打ちされたコミュニティマーケティングのノウハウが詰まった良書。

【特に気になった言葉まとめ】

【目次】
第1章 AWSを成功に導いた「コミュニティマーケティング」とは何か
第2章 新しい視点をもたらす「コミュニティマーケティング」(ファーストピンをねらえ!
第3章 「コミュニティマーケティング」を成功させるための鉄則(自分が扱う商材を本当に信じているということ
第4章 「コミュニティマーケティング」の実践ケーススタディ(LTV(ライフタイムバリュー)が重要な商材
第5章 「コミュニティマーケティング」は人生もグロースさせる(パラレルキャリアをどうやって実現したのか
【著者プロフィール】
小島英揮 Twitterアカウント@hide69oz
1969年高知県生まれ。明治大学商学部卒業。パラレルマーケター。Still Day One合同会社代表社員。PFU、アドビシステムズを経て、2009年から2016年までAWSの日本法人で、マーケティング部門のヘッドとして従事。AWS在籍中に、日本最大規模のクラウドコミュニティ「JAWS‐UG」を発足させ、多くのエンジニアがコミュニティを通じて新たなビジネスや価値創出に関わるモデルを確立、日本のクラウド業界全体に大きな貢献を果たした。2016年のAWS退職後、コミュニティマーケティングの実践者を増やすコミュニティ「CMC_Meetup」を立ち上げる。2017年より、国内外でAI、決済、コラボレーションなどの分野でサブスクリプション系のビジネスを展開する企業のマーケティングやエバンジェリスト業務をパラレルに推進中。



【特に気になった言葉①】

コミュニティマーケティングの基本
「Sell To The Community(コミュニティに売る)」ではなく、
Sell Through The Community(コミュニティを通じて売る)」が大事。

売るだけだど”消費者”で終わり、その先の事業参画(共創)を見据えた”パートナー”化を目的にする事がポイントなのかなと思った箇所。

消費者(生活者)との関係性をどこまで縮めるのかを考えるのは重要で、深い関係を構築できればその価値は自社の「生産→伝達→利用」の何れか又は複数の過程に貢献してもらえますよね。



【特に気になった言葉②】

コミュニティマーケティングのポジショニング
コミュニティマネジメント志向
ー目的:コミュニティ維持
ーフォーカス:リピーター比率・製品へのフィードバック・リレーションシップ
コミュニティマーケティング志向
ー目的:コミュニティの拡大=共感者の拡大
ーフォーカス:新規参加者比率、外部へのアウトプット数、自走化

この2つの志向は片方では成り立たない要素だなと思ったポイント。コミュニティに関わらず、メディアとかでも影響力を高めるためには、「コミュニティマネジメント志向=引きつける力」と「コミュニティマーケティング志向=伝える力」をセットに高めることは必要ですよね。たとえば、電気がない無人島で素晴らしい絵を描いても、影響するのは自分だけになるので。



【特に気になった言葉③】

惜しみなく与えることは、成功することにとても大きな意味を持つけれど、与える相手を選ばないといけない、ということです。したがって、コミュニティに「クレクレ君」をたくさん入れてしまうのは危険なのです。

これはコミュニティに関わらず、いいチームを作るための重要な要素のような気がする。「クレクレ」だけの人は、もらえないと不満を撒き散らし始めると思うし。

参考:上記の話で著者が紹介していた記事



おわりのつぶやき

上手くいっているサロンはこの書籍のポイントを捉えてそうな気がする。




【その他に気になった言葉】

マーケティングは、恋愛と同じだ。好きな人がいたら、その人のことを考えて、食事に誘ったり、ドライブのコースを考えたりする。相手によって、オファーは変わる。これが、マーケティングそのものだ。誰に、何を、どう売るか、Who,What,Howなんだ。
いいコミュニティは情報を発信していくことが自分自身のプラスになっていく、というメリットに最初から気づいてる人たちが中心になっていました。
そしてコミュニティが面白いのは、「あの人はコミュニティにも貢献しているし、どんどんアウトプット、発信している」という人を見て、「自分も頑張らないと」という人が現れ始めることです。ロールモデルにフォロワーがつき始めるのです。
マーケティングにおけるコミュニティは、集まることが目的ではありません。集まった人が情報を発信、拡散しないといけいない。つまり、コンテンツ生成装置なのです。そうでなければ、「Sell Through The Community」になりません。
コミュニティは、勉強会、懇親会、情報発信の3点セット。
懇親会で大事なことは、次回の「事例紹介」のスピーカーを探すことと、そしてコミュニティのファシリテートが上手な人、コミュニティリーダーが候補を探すことでした。
1つのコミュニティが大きくなりすぎると、どうしても密度というか同質性が落ちていきますので、ある程度の大きさになったら、それぞれの興味関心の強いところだったり、属性だったり文化していくことで、コミュニティへの求心力が保たれるのです。
ソーシャルでは、リツイートなどで一気に情報が拡がっていきますが、最初にシェアしたりするとき、実は発信者と面識がある、知人同士であるケースが圧倒的に多い。ネットだから、会ったこともない人の情報が拡がっていくイメージがありますが、実はオフライン起点であることが多いのです。
ソーシャルネットワークは「リアルの写像」だということです。リアルできちんとネットワーキングできる人が、ソーシャルネットワーキングも上手くできるのです。例外的な人もたまに見かけますが、多くの場合はこの関係が成り立っていると私は思います。
楽しんでいる人が進んでアウトプットし、それが称賛されるのがコミュニティの力学です。大事なのは、楽しんで「ギブする」「アウトプットする」人が増え続けること。それができていれば、コミュニティの新陳代謝が起こり続け、健全に成長していくのです。
3つのファースト
1.オフラインファースト:インターネットやソーシャルネットワークなど、爆発的な拡散力を持つ情報メディがすでに世の中にある時代ですが、最初に熱量を伝えて方向づけるのは、やはりリアルな場で対応して行うのが一番だと思っています。
2.コンテキストファースト:コンテキストとは文脈とか背景となる事情のことです。関心軸、何に共感して集まっているのか、どうしたいと思って集まっているのかが重要なので、それをきちんと設定しておく、とうことです。
3.アウトプットファースト:クラウドはいいね、という人たちが集まってきて、そこだけで盛り上がっていても仕方ありません。メンバーが、外の人たちに「こんなにいいものをどうして使わないの」「これはこんなふうに使うといいよ」とアウトプットしてくれないと熱量が伝播しません。
ブログを書くまでが勉強会というパワーフレーズ
焚き火の初期段階でやってはいけないのは、熱量の高い「種火」に、生乾きの、燃えるのに時間がかかる「生木」をくべてしまうことです。これでは火はすぐに消えてしまいます。
しっかりアウトプットが行われると、踊っている人たちの様子が見えるわけです。それを見て、どんどん人が集まっていったツイートやブログで、みんな「いいね」と言っている。ちょっと行ってみよう、と。逆に、ツイートやブログなどでアウトプットが行われていなければ、誰かが踊っていることに気づきません。それでは、フォロワーは増えていかない。その場のことをきちんとアウトプットしてもらわないと、踊りの楽しさがわからないのです。
コミュニティ拡大の3つの軸
1.自走化:ベンダーの人がいなくても開催できる。
2.地方展開:参加しやすい地域単位で開催。
3.株分け:細分化された「関心軸」で開催。
コミュニティは農業と同じ。収穫は選んだ種からしか得られない。
集めた種と、育て方を間違えると、期待した成果は実らない。
それなりの人数のコミュニティがあれば、ついそれを母体にしたくなってしまう。でも、私にはアドビ時代の経験値がありました。一度できてしまったコミュニティの方向転換はすごく難しいということがよくわかっていたのです。
ハイスペックがどうかではなく、使いやすくて顧客の課題を解決してくれるのが、いい商品。


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