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74.Metempsychosis(輪廻)

廻っている

一つ二つと数えて
また自惚れを知る

信じた君が馬鹿だったんだ


死ぬほど迷った旅路は楽しかった?


いろいろあったけど
今となっては良い思い出ですなんて
良く言えたもんだね

僕は許せない

しがらみを踏み躙り
憎悪を引き摺り
錆びた手で散々弄んで棄てるなんて

僕は善人ぶっている

いっそ忘れて
頭の螺から溢れ出して
その一言で固まった
静まり返る空気感
未だに慣れない数時間

投げかけられた言葉は
そんなことまで
要らなくて
あんなことまで
言わなくても良かったのに
でも事実だから
背けるわけにもいかないな

廻っている

一つ二つと数えて
また自惚れを知る

信じた僕が馬鹿だったんだ


もどかしさなんて要らないから
早くここから出してくれ
一番じゃないのなら
いっそ関わらなくていいと思ってしまう

そっぽ向いて 独りで歩き出した
こんなところにもう用はない
簡単だけど嫌いなこと
仲良しごっこは勝手にどうぞ


廻っている


一つ二つと数えて
また自惚れを知る


そう

瞬間とはまさに
生であり 死なのである


廻っている


僕が

この世界の様に

在るならば

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