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運命のプランシングホース(8)
■最強の遺伝子
ポルシェ917のエンジンは4.5リッターフラット12。V12をそのまま水平まで開いた状態のエンジン。でかい。これが空冷というから、空冷フィンがついていてさらにデカイ。これを冷やすために上部にデカイファンがついていて、それがぐるんぐるん回るのである。ファンの位置は90度違うものの、エンジンとしては911に非常に似ている。
ポルシェというのは外観でなく、エンジンフードを開けたとたんポル
運命のプランシングホース(6)
■王者の雌伏~前編
50年代~60年代、フェラーリの6連覇、フォードとの死闘で、これでもかと盛り上がるスポーツカーシーン、一方のプランシングホース、ポルシェは何をやっていたのか。
以下、ポルシェ略史である。
(面倒ならざくっと飛ばしてください。)
創業者フェルディナント・ポルシェは、1875年、当時のオーストリア=ハンガリー帝国に属する北ボヘミア(現在のチェコ西北部)で、ブリキ細工職人の生まれ
運命のプランシングホース(5)
■フォードvsフェラーリ
60年代前半ル・マン6連覇を続けるフェラーリに、新大陸から魔の手が忍び寄っていた。
「イタリアのフェラーリ、買収できるのか?」
「エンツォ・フェラーリはなかなかの曲者です。相当な値段を言ってます。」
1960年代、世界最大の自動車メーカー、フォードを率いるヘンリー・フォード2世はフェラーリを買収しようと画策した。しかし、エンツォは交渉のテーブルに座ったものの、裏でイタリア
運命のプランシングホース(4)
【戦い続ける跳ね馬】
日本人はどこでイタリア人を学ぶか?サーキットに群居するフェラーリの大応援団、巨大なカナリア・イエローのフラッグを振り回し、声の限りごひいきの赤い車を応援し、ライバルを早口で口汚く罵る。
F1を見たことのある人なら“ティフォシ”と呼ばれる彼らから、イタリア人というのはこんなにも熱い人々だと教わったことはないだろうか?
そのうちフェラーリはさらに特別な存在だと気づく。
アルファ
ストラトス洗礼(3)
まあ、朝青龍の引退じゃないですが、ストラトスの引き際は堂々勇退なんていうものではなく70年代中盤の3連覇後、ランチアの親会社フィアットによって引っ込められちゃったんですね。
そもそも、フィアットはストラトスの栄光を喜んではいなかった。いくら勝っても販売利益に結びつかないスーパーカーの存在を疑問視していました。おまけフィアット124スパイダーという当時WRCに参戦していた自社の車はストラトスに軽く蹴
ストラトス洗礼(1)
スーパーカー。なんと素敵な名前でしょうか。スポーツカーと似て非なる、速さとともに夢(主に少年たちに)を売るマシンたち。
フェラーリ512BB、ポルシェ911、ロータス・ヨーロッパ、マセラティ・ボーラ、ランボルギーニ・カウンタック、ミウラ
1970年代の大ブームを体験した者にとって、数々のスーパーカー達の記憶はかけがえのないものでしょう。
ところが70年代も終わりに近づくと一気にそのブームは静まって