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ヨロン島

村おこし NPO法人 ECOFFという活動がある。
離島などに行き、地域活性化について
考え、体験し、学ぶボランティアだ。

私は以前、ヨロン島(与論島)での募集に応募し、
参加した事がある。

いくつかの開催地がある中で
ヨロン島を選んだ理由は、

一度旅行で訪れた事があり

空と海の境が分からなくなるほどの
美しいブルーが忘れられなかったからだ。

"幻の島"と呼ばれる百合ヶ浜付近

ヨロン島の農業では、
若者が島を離れる事で人手不足が問題だと聞いた。

そこで ECOFFの活動で私たちが
共同生活を送りながら
サトウキビの剪定の体験(手伝い)などを
させて頂いた。

活動はそれだけではなく 観光も含まれており、

島のことを知ってもらい
島の人との出会いを楽しむことも目的とされている。

そして、島の未来のために
人手不足をどうしたら解消できるのか
メンバーで真剣に話し合った。

島民の高齢化も進んでいる。
若者も帰ってこない。

海外では人手不足のために
機械を導入していると聞いた事があった。


機械を使えば良いのでは?

そう提案するも、島の人の反応はいまいちだった。

なんでか分からなかった。

そのときは、結局

ボランティアをしたいという若者
農業に人手が欲しいという島民

win-winの関係で問題をやわらげ、
ずるずると解決を先延ばしにするのか…


と、少し残念な気持ちになったのを覚えている。

島の方からお礼の差し入れ

そんな中、島の方から差し入れをして頂いた。

島で採れたバナナや、
手作りの野菜の島料理などが
テーブルの上に所狭しと並んでいた。

こんな手間のかかる物をわざわざ…
かえって 島の方の仕事を増やしてしまったのでは…?

と、差し入れを頂いた嬉しさだけでなく、
なんだか申し訳ない気持ちにもなった。

どれも本当に美味しかった。
お礼を言いい、のこり残さず頂いた。

すると、島の方が私たちにこう伝えた。


感謝の気持ちは、様々な方法で
時には 他人を介して伝わってくるものだよ




その時は、
意味を深くは理解できなかった。

でも、今の自分なら少し分かる気がする。


"結局は人との繋がりなんだよ"


そう聞こえる。

感謝し合いながら生きるのが当たり前。
なんだってお互い様。

それが島の文化。

いくら便利な機械があっても、
島の心は豊かにならない。

一人じゃなくて、
みんなで支え合っていくんだ。




"また会いに行きたい"

それだけで、ボランティアの目的は達成されている。

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