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栽培設備マガジン

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農業ハウスを建設する際に考えなければならない基礎知識の記事です。 ※500ビューを越えた記事から有料とさせていただいております。
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ハウス栽培では季節の変化への対策を! ③ ~冷却技術~ 

ハウス栽培では季節の変化への対策を! ③ ~冷却技術~ 

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。前回の続きハウス栽培での高温対策についてお話したいと思います。まだ春になったばかりなのに、、、と一般の方は思うでしょうけど、ハウス内の日中温度は既に30℃近くになってきています。日本の夏はドンドン暑くなってきていますし、高温対策には設備投資が必要なモノもあるため、まだ春になったばかりですがこの時期からしっかりと夏に向けて対策を考えていく必要があります。

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ハウス栽培では季節の変化への対策を! ② ~遮光~ 

ハウス栽培では季節の変化への対策を! ② ~遮光~ 

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。だいぶん暖かくなってきましたね。前回の続きハウス栽培での高温対策についてお話したいと思います。まだ春になったばかりなのに、、、と一般の方は思うでしょうけど、ハウス内の日中温度は既に30℃近くになってきています。日本の夏はドンドン暑くなってきていますし、高温対策には設備投資が必要なモノもあるため、まだ春になったばかりですがこの時期からしっかりと夏に向けて

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ハウス栽培では季節の変化への対策を! ①

ハウス栽培では季節の変化への対策を! ①

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。だいぶん暖かくなってきましたね。季節の変わり目はハウス栽培でも栽培環境管理に気を使う時期です。外気温が温かくなってくるともちろんハウス内温度も高くなってきます。

下記のグラフは2024/3/31の大阪のある農家のハウス内温度と外気温の変化を表したものです。

3/31でハウス内の最高温度は既に29℃近くまでになっています。
日の出あたりからハウス内温

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少量培地の栽培システム!(農業)

少量培地の栽培システム!(農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。土耕で栽培する場合、植物がしっかりと根を張れるように土の上層部分を耕します。(不耕起栽培などもありますが・・)この部分を「作土層」といいます。

植物ごとに根の張り方が違うので必要な作土層の深さは異なりますが、通常、野菜の栽培では25㎝以上は必要といわれています。柔らかく耕された作土層が深いと植物は根が張りやすくなり、根がしっかりと広がります。根張りが

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財布にも環境にも優しい農業設備 ~アグリーフ~

財布にも環境にも優しい農業設備 ~アグリーフ~

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今日は環境に優しくかつコストダウンも図れる設備の話です。

トマトやイチゴ、きゅうりなどハウス栽培では温度管理のために重油を燃焼させる暖房機がよく使われています。促成栽培や安定収量、安定品質のためには必要な設備ですね!

重油を燃焼させるとCO2が排出されます。植物の栽培では光合成を促進させるためにCO2が必要なのですが、暖房機で重油を燃焼させるとCO

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ハウス栽培にはどのような農作物がよいか!

ハウス栽培にはどのような農作物がよいか!

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今日はハウス栽培の話をしたいと思います。ビニールなどの被覆資材で外部の環境から遮断することで自然環境の影響を減らし、ハウス内部を最適な環境にするハウス栽培は、露地栽培に比べて自然の環境の影響を受けにくく農作物を安定的に栽培することができます。

特にハウス栽培ではビニールなど被覆資材を張るだけで、寒さ対策(温度管理)にもなるとともに、雨風にさらされるこ

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DIYでスマート農業! 

DIYでスマート農業! 

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。よく新聞やニュースで言われているのでご存じだとは思いますが、農業経営は非常に厳しい状況です。農業は儲からない、、、これは昔から言われていることですが、最近は農業の資材価格が高騰しているにもかかわらず、その高騰した分を野菜の販売価格に転嫁できず、農業所得(利益)が今まで以上に圧迫し、経営状況はますます厳しくなっています。

実はこれは農家だけでなく農業設

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農業 収穫ロボットへのチャレンジ!

農業 収穫ロボットへのチャレンジ!

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今日は農作業のロボット化についてお話したいと思います。農業分野でロボット化というのはまだまだ、、と思ったりしますよね。実際まだまだ課題は山積みですが研究や実証はドンドンされています。

農業分野でのロボット化の課題はなんといっても投資回収。ロボットの導入にかかる投資額が大きすぎて、総じて単価の安い農作物では投資額を回収できません。
他にもロボットの機能

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あれば便利! 栽培スマートツール (農業)

あれば便利! 栽培スマートツール (農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今日は「ちょっといいかも」的な植物栽培のスマートツールの紹介です。

植物の栽培環境が良い状況なのかよくない状況なのかを知りたい場合に、温度、湿度などは今やいろいろなセンサーなどが出ており簡単に測定できます。

●SwitchBot
「みどりクラウド」や「Farmo」のようなプロ農家が使うモニタリングシステムもありますし、そこまで精密に管理しないのであ

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農業経営!設備投資をするときには考えよう!

農業経営!設備投資をするときには考えよう!

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。現在、あらゆる物価が高くなっています。
農業においても肥料、農薬、梱包資材、燃料代、などなどすべてが高くなっていますが、農業設備も鋼材や被覆資材、工事代金などすべてが高くなっています。

特に農業の経営的な特徴は農業ハウスや内部設備など設備は高額ですが、農産物価格は安いので設備投資の回収が長期間にわたってしまうことです。

巨額な投資をして設備を導入し

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日本最高峰のトマト栽培施設「トマトパーク」をVRで見学!(農業)

日本最高峰のトマト栽培施設「トマトパーク」をVRで見学!(農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。
農業×VRが様々なシーンで導入されてきていますね。以前は農産物直売所へのVR導入に関して記事を書かせていただきました。

今回は農園へのVR導入です。
栃木県にある施設園芸の最先端を行く日本最高峰のトマト栽培施設「トマトパーク」。敷地面積18,000㎡。最先端技術のトマト栽培施設がVRで見学出来ちゃいます!

まずトマトパークの全体像から。

そして

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お勧めのハウス栽培のモニタリングシステム! (農業)

お勧めのハウス栽培のモニタリングシステム! (農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。農業IoTなど農業のデジタル化は徐々に進んできています。そこで今日はハウス栽培の栽培環境を見るためのモニタリングシステムについてお話したいと思います。モニタリングシステムは、ハウス内にセンサーを設置し、ハウス内の温度、湿度(飽差)、CO2濃度、光量など光合成要素を継続的に記録し、PCやスマホなどでいつでもハウス内環境の状況・変化を把握するためのシステム

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寒暖差の激しい季節!夜間は寒い(農業)

寒暖差の激しい季節!夜間は寒い(農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。秋も深まってきました。昼間はまだまだ日差しも強いですが、夜になると冷えてくるようになりましたね。

ハウス栽培では日差しが強いとハウス内は非常に温度が上がり35℃くらいにはなりますのでまだまだ本当に暑いです。しかし夕方になると外気の温度が急激に下がってきます。特に近畿地方の秋は晴れの日が多く、夜間、空には雲がない状態だと「放射冷却」でより一層冷え込み、

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ハウス建設はワクワクします!④ 暖房・光合成促進、環境制御 設置完了 (農業)

ハウス建設はワクワクします!④ 暖房・光合成促進、環境制御 設置完了 (農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。現在、建設中の農業ハウス。
暖房機。光合成促進装置、環境制御システムの設置工事が完了しました。だんだん夜間の気温が下がってきているので、既に定植済みの苗が低温にやられないか心配していましたが、暖房機が入ってほっとしました。

暖房機はネポンの「HK2027TCV」、光合成促進装置は「グロウエア(CG-254S1)」、環境制御システムは「MC-6001」

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