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オーストラリアの学校教育

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南オーストラリア州の公立のハイスクールで働いております。 日本人の視点で時間があるときに、こちらの状況をレポートしていきます。
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15時半に帰宅できる先生たちでもストライキ。

「マリン、今日は公立の先生がストライキする日だから、学校2時で終わりだよ。一緒に参加する?それとも、先に帰る?」

その日の通勤中に、サラッと言われて、全く意味不明だった。

南オーストラリア州の先生の労働組合に入っている先生たちは、去年の10月に政府にクラスの人数を少なくすることと、フルタイムで働く先生たちの一日あたりの授業数を少なくすることを求めたそう。でも、政府はそれを受け入れず、先生たちは

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「できない」と「やる気がない」は違う

「できない」と「やる気がない」は違う

私は、みんなに比べて全然できない、、、。

やる気はあるのにできない、、、。

そんなふうに劣等感を感じて何かを諦めていくことは誰にでもある気がする。そのことについて今の働いている環境から思う静かな怒りをつらつらと書いていこうと思う。

私は今、南オーストラリア州アデレードにある公立のハイスクールにて、アートを使って日本語を教えている。

この生活も、あと残り1ヶ月となった。

13歳と14歳の日

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オーストラリアの学校にて、授業を4回終えた感想。

オーストラリアの学校にて、授業を4回終えた感想。

オーストラリアでは、いろんな国籍の生徒が混じっていることが多い。今、私が授業を行なっているのは、生徒数約1900人、公立のインターナショナルスクールで、日本語を専攻し始めた13才と14才の76人を担当している。彼らは今、ひらがなを全部覚えつつあるくらいのレベル感で、挨拶は日本語でできるようになった。

私は、彼らに日本のアート(ちぎり絵、書道、折り紙、歌)を使って日本語を教える立場にある。

今日

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先生が1日に10人欠勤するオーストラリアの学校。

私は今、南オーストラリア州のアデレードにある公立のハイスクールで、13歳と14歳の76人にアートを用いて日本語を教える立場にある。
しかし、毎日が驚きの連続で脳内では消化しきれないので、このように文章にすることにした。

今から書く内容は、オーストラリアの学校についてだけど、これは決してオーストラリア全体の学校の当たり前ではないことは留意してほしい。

さて、本題。私のメンターでもあり、日本語の先

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宿題未提出者は親の理由書を持参するのがオーストラリアの学校スタイル。

先日、授業のアシスタントをしていると、生徒から手書きの文字が書かれた紙切れを渡された。そこには、宿題ができなかった理由と親のサインが書いてあった。

その時の授業の人数は25人で、宿題を提出したのは11人。そして、その理由書を提出したのは2人だった。

ちゃんと理由のある生徒とそうでない生徒が分かるようになっている。まぁ、詐欺ろうと思えば嘘は書けそうなんだけど。ただ、理由書の提出の有無よりも、私が

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オーストラリアの学校で起きた先生いじめ勃発事件

学校で働き始めて早くも2週間が過ぎた。

とても、先生にとって心地のいい職場だなぁと思っていたら、決してそんなことはなかった。

オーストラリアの学校では、日本のように全ての先生が一緒にいる職員室のようなものは無い。

日本でいう中高一貫校がオーストラリアのスタンダードになっていて、職員室が無い代わりに私の学校では、言語担当、数学担当、英語担当、科学担当、アート担当、、、のようにオフィスが担当科目

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南オーストラリア州トップの進学校で教えられた授業を成立させる方法。

南オーストラリア州トップの進学校で教えられた授業を成立させる方法。

私は現在、南オーストラリア州トップの公立のハイスクールにて、アートを用いて76人の生徒に日本語を教える立場にある。

中高一貫校がオーストラリアでは当たり前で、こちらの学校の生徒数は約1900人、男女共学、インターナショナルスクールなので学校全体で76ヶ国のルーツが入り混じっている。先生の数も100人を超える。

しかし、1番の進学校であっても、日本の進学校の印象とはワケが違う。授業中はうるさいし

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