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うたかたの日々(原作:ボリス・ヴィアン)【読書紹介は心臓型抜きで。映画感想は肺に花が咲く奇病で。そしてマンガ感想は千の風となっていなくなった】

これはフランス小説が原作。
海外では無論、何度も映像化されているし、
日本でも「クロエ」のタイトルで映画化されてます。
さらに日本でのマンガ版(著:岡崎京子)もあります。

いずれにせよ、雰囲気のある名作です。
ぜひ、どれかをご体験ください。

ええと、では簡単にあらすじを。

お金もちの主人公は美女と結婚。
友人のカップルも併せて4人、幸福の絶頂でした。
この時点では絵に描いたような上級国民の若者たちでしたよ。
しかし、そこから転落。
彼女は肺に推連の花が咲く奇病にかかってしまいます。
ガンのメタファーなんだと思いますが。
そこからふたりの親友カップルも含めて、
どんどん幸福が崩れていき、
嘘みたいに不幸になっていきます。
物語が進展するにしたがってふたりの住居も安いものになっていきます。
幸せなふたりを不幸の連鎖が次々と襲う。

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まあ原作も、
最新フランス映画版「ムードインディゴ」の映画も、
観たことないので、観てみたいけど、
まあいまのところは岡崎京子版と「クロエ」でしか知りません。
でも雰囲気は抜群です。
ロマンチックでメランコリックです。

ズキッときます。

こういうのが必要なんです。

リイナクトメントという現象がありまして。
人間は心的外傷を受けると、
それを追体験したいという衝動に駆られるようになるのです。

○○帰りの人は○○○したり、☆○★○☆★になったり。
▽▽▽の被害者は☆★の仕事についたり。
決して○○や▽▽▽▽が好きなわけではないのです。
ただ自分に脅威や苦痛を与えるものに対して、
同化しようとする根源的な衝動が人間にはあるのですね。
ここでその意味を考える必要はありません。

そしてそれは外傷といえるほどの経験をしてない人たちも同じで、
私たちはいつか経験した悲しいことや嫌なことと同化するために、
(もしかしたら今の人生じゃないかもしれない)
切ない作品を読みたい観たいと考えてしまうのです。
程度の差こそあれ変わりません。

私たちはメランコリックな作品をみて、
涙を流さないといけない肉体の持ち主なのです。
一か月にいちど、そういう時間があると、心は健康を取り戻せます。
ふしぎなことにつらいことに対する耐性が強くなるようです。
心の筋トレです。

心がズキッとくるものは体と心に良いものなんです。
積極的に採りましょう。
では次、今日の天気は・・・・なんだろな。雨かな。
(6月に書いた記事です)

追記:ムードインディゴの映画をツタヤ古いものバーゲンで買いました。
まだ観てません。観たら書きます予定。

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