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「赤狩り」を描いた映画紹介🎬

表現の自由、思想・良心の自由に反する赤狩り。それを取り上げた映画を2つ紹介したいと思います!

「グッドナイト&グッドラック」(2005年 米)


ジョージ・クルーニー監督、脚本、助演の作品です。

1940年代から50年代にかけて、アメリカでは共産主義への恐怖が広まっていました。
そんな中、マッカーシー上院議員は、国務省に200人余りの共産主義者がいると発表。
これに対して立ち向かったマスコミはほんのわずか🥺
誰もが標的となるのを怖れたのでした。
そんな時代に、赤狩りに立ち向かった、実在のニュースキャスター、エドワード・R・マローとCBSの番組スタッフの物語です!

1953年、マイロ・ラドゥロヴィッチという空軍の若者が、父親がセルビア系の新聞を読んでいたという告発があっただけで空軍から解雇すると申し立てられました。
軍に残りたいのなら父親との関係を絶てと言われます。
CBSのキャスターであったエドワード・マローは、この事件を自身の番組「See It Now」で取り上げるのです。
この問題を個人の権利の侵害だと考えたためです。
この事件後、マローに対する個人攻撃が始まりますが、それにも屈せず、番組ではマッカーシー議員を取り上げようとします・・・

 

映画は1958年のマローの記念公演から始まり、最後も記念公演のシーンで終わります

マローの言葉より
「われわれの祖先は、互いを怖れず、恐怖で理性を曇らせることなく、考えを綴り、語り、少数派の意見を守り抜いたのです。マッカーシー議員の反対者も信奉者も沈黙するべきではない。自由世界の旗手を名乗り、外国相手に自由の素晴らしさを説くのはいいが、自国の自由なくして他国の自由を守ることなどできないのです。しかし、彼一人に責任があるわけではありません。マッカーシー議員は恐怖を生み出したのではなく、利用しただけなのです。
悪いのは我々自身でもあるのです。」


「マジェスティック」(2001年 米)
フランク・ダラボン監督 ジム・キャリー主演作!

赤狩りの嵐が吹き荒れている1951年のハリウッド。
かけだしの脚本家ピーター・アプルトンはB級映画の脚本を書いていました。
そこへ大学時代に気になる女の子がいたという理由で共産党系の集会に偶々参加していたことが問題にされ、非米活動委員会の聴聞会に召喚されることになります。
そのため新しい脚本の契約も保留になってしまいました🥺
そのショックからやけ酒をし、車を運転中に事故を起こして川に落ちてしまいます。

気がつくと見知らぬ海岸で、ピーターは記憶喪失状態に。
助けられて近くの町、ローソンに連れていかれますが、その町は第二次世界大戦でたくさんの若者が戦死し、寂れた町になっていました。

そこで、ピーターは、映画館主ハリーの息子ルークと間違われます。
ルークは第二次世界大戦で多くの戦友を助けた英雄で、戦場で行方不明になり戦死したと思われていました。
ピーターの記憶が戻らない中、ルークが帰還したと誤解されたまま町中で歓迎をされます。
ルークには正義感溢れる弁護士志望の恋人アデルがいました。彼女も彼の帰還を喜びます。
ハリーは戦後映画館を閉めていましたが、ルークが帰ってきたことで、映画館を再開しようとします。
再び町に活気が戻る中、町中の人々の協力を得て映画館「マジェスティック」は再開しました。

そんなある日、ピーターが脚本を書いた映画が公開されます。
そのポスターに「脚本家 ピーター・アプルトン」とあるのを見てピーターの記憶が戻ります……

ちょうどその頃、FBIはピーターを共産党の大物とみてその行方を追い、ローソンにやってきます。ピーターの居場所がつきとめられたのです!

聴聞会出席のためロスに帰る日、ピーターは最後にアデルに会います。
やり過ごすことだけを考えるピーターに対して、アデルは意見を言います。
「ここは自由の国。間違った告発を受けたなら身の潔白を証明するために戦うべきだ。ルークならそうした。」
そして、ある物を彼に託するのです。

 

自由と民主主義、合衆国憲法そして映画への愛にあふれた映画「マジェスティック」
最後の聴聞会のシーンは感動的です。

アメリカでは、表現の自由や思想・良心の自由を守るため、たくさんの人々が言論で闘ってきました。
ひとりひとりの勇気や励ましは、きっと正しい道へ導くのでしょう!✨


執筆者、ゆこりん、ハイサイ・オ・ジサン

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