こんにちは、DJムッチーです。
隣の借家に住んでいたバングラディシュ人の2家族（？）が引っ越して行きました。ご主人2人は、近所にある自動車整備の専門学校への留学生だったようで、卒業を機会に引っ越したのでしょう。
（おそらく帰国したのだと思います。）
彼らが隣に住み始めて2年。近所には高齢者世帯しかなくて、外国人の彼らに話しかける人はいませんでしたし、彼らから交流を求めることもありませんでした。夕方になると独特の香辛料の臭いが近所に漂って、顔をしかめるお年寄りもいらっしゃいました。
2家族は、アルバイト労働で生計を立てていたようで、女性2人は夜勤をして早朝帰宅する生活でした。
主人2人が通っていた学校は、2年制で全学費が300万円。そんな大金を支払ってまで来日したのに、急な円安で母国に仕送りも儘ならなかったのでしょう。夢を掲げた勇気ある決断だったはずなのに残念でしょうね。

地方都市で外国人の労働力が減っている

地方都市に住んでいる私の肌感覚なので、東京や大阪の肌感覚とは少し違うかもしれませんが、我が町に沢山いたアジア系外国人の数が減ってきていると感じています。（ミャンマーの人が多いです）
第一の要因は、地方都市と大都市の賃金の違いが大きいと思います。円安の影響で、母国への仕送りが大きく減っています。地方都市の専門知識の無い外国人の賃金は時給千円をやっと超えた状態です。少しでも給料の良い場所へと移動するのは当然でしょうね。
第二の要因は、日本人がやりたがらないい仕事に外国人を就かせようとしているのではないかということ。
明け方、散歩していると自転車で帰宅する夜勤明けのアジア人と何度もすれ違います。少しでも、高い時給をもとめての夜勤でしょうが、過酷な労働であることは間違いないです。
第三の要因は、地域コミュニティーに溶け込めるような、媒介装置がほとんどないことです。我が家の隣のバングラディシュ人2家族も、近隣との付き合いはなく町内会では、いないことになってるし、故にゴミ収集場の掃除などの地域のお仕事もやらない。これでは、地域との溝は深まるばかりです。この溝をボランティアで埋めろと言うのはちょっと酷です。これからの不動産業はこの辺りを調整することを仕事にするべきですね。
これら3つの要因が、地方都市で外国人労働力が減っている大きな原因ではないでしょうか？

日本の魅力が低下している

アメリカの平均時給は3千円に達しています。TSMCの工場が建った熊本県菊陽町のサービス業の時給が、2千円に達するのではないかと騒いでいる日本とは雲泥の差と言えます。
外国を目指して国を出るモティベーションは、当該国での事業への使命ではなく、インセンティブであることは間違いないと思います。それは、貧しい国であればあるほど言えることです。かつて日本人も、大陸へ渡りアジアへ渡ったことからも想像できるでしょう。技能実習であろうと、出稼ぎ留学生であろうと、稼げない国には魅力は無いはずです。
日本の場合、労働力を外へ求めるのではなく、社会構造を変えることによって生産性を向上させて、労働力不足解消を狙う方法が適しています。
なぜなら、実は日本はまだまだ人が余っているからです。

日本は稼げる国なのか？

最近発表された日本の経常収支は、前年より9兆9千億増えて、20兆6千億円ほどの黒字。これだけを見て稼げていると見ていいのかが問題です。経常収支の世界一の黒字国は中国、また世界一の赤字国がアメリカです。アメリカは投資に熱心なので赤字国となっている側面があります。しかし、アメリカの経済は強く、中国の経済は？です。
経常収支の大部分を占める貿易収支は、6兆円の赤字ですから1970年代の加工貿易と言われた日本の姿とは様変わりしています。では、なぜ日本の経常収支は黒字かと言うと、第一次所得収支つまり海外進出や買収した日系海外企業からの配当や利子が円安のおかげで35兆円の大幅黒字なっています。
気になるインバウンドとアウトバウンドの収支は、サービス収支に現れますが3.4兆円の黒字です。
つまり、日本は海外からの収入とインバウンドによる収益で黒字ということになります。なんとなくひ弱な感じがしますよね。
この状況で、海外からの労働者や留学生が稼げる国だと思うでしょうか？
答えは見えていますよね・・・

隣に住むバングラディシュ人の家族が引っ越したことで、いろいろ考えてしまいました。
やはり日本は、配当と観光で稼ぐおじいさんの国になっているようですね。
おじいさんなら、せめて品の良いおじいさんにならないといけませんね。
（どうして、こんな時の比喩はおじいさんがいいのだろう？・・ひ弱だからでしょうかW）

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