見出し画像

発達障害の子を説得する

精神科医が推薦するADHD克服カウンセラー舩曳です。

最近ご相談が多いのは、

「うちの子に先生のカウンセリングやSSTを受けさせたいんですけど、なかなか乗り気にならないんです」

という内容。多くの方が間違えた説得をしているようなので、カンタンなテクニックと共に、発達障害のお子さんを説得する手順をお伝えしますね。

伝える順番を意識する
学校なんかでもよくやってしまう失敗事例なんですが、

「先に手段を伝えて、後から理由を言うパターン」

これは、響かせにくいです。後で例と共に説明します。

一般的に発達障害のお子さんの場合は、経験値が少ない場合が多いので、一通り人生を経験してきた大人は、そのことを前提に

【子どもに対してお互い分かったつもりになって】

話します。

だから、目の前のお子さんが何かしら問題を抱えていそうだ。その背景に発達障害がありそうだとなると、

・学校の先生→保護者に対して
・保護者→本人に対して

先に手段である、

「受診を勧める」

ということをします。そして後から

「実は友だちとこんなトラブルがあって・・・」

と説明されたところで、保護者お子さん共に受け入れがたいのではないでしょうか?

ちょっと視点を変えてみます。

子ども視点
子どもの立場からは、当然経験値が少ないですから、何か言われても、全貌、今後どうなるかの見通し、まで考慮に入れて、俯瞰的に考えることは困難です。

そのため結論である

「あなたのことが心配だから、一度病院行ってみましょう」

と言われて、どう感じるでしょうか?普通は

「あ、なんかボクが悪いのかな」

「なんかオレが悪い認定されるところなんかに行きたくない」

となるのが普通なのではないでしょうか?

先程の

「あなたが悪い認定」

というのは、大人が職場で、上司から

「○○さん、最近うまく行ってないみたいだから”病院行って来いよ”」

と精神の病院を勧められるようなものです。

少なくともいい気持ちはしないですよね?

説明をするならポイントだけを。でも端折らずに
順番の話をしていきましょう。

1.ニーズを持たせる・共有する
本人にニーズを持たせます。極論、ここがご本人と共有されているだけで、8割くらいは

「共に悩み、ちゃんと話し合うことが可能です」

本人にニーズを持たせるためには、

「オープンクエスチョンではなく、焦点を絞った話をする」

ことが大事です。

「最近学校生活どうなん?」

これ、一番あきまへん(笑)

曖昧さの残る質問は避け、より具体的な質問にしましょう。

「最近学校の先生から、○○が友だちと喧嘩になって、叱られたと聞いた。それで何があったか教えてくれるか?」

これが基本形です。これは勉強についていけていないようだ。点数も低いという場合でも同じです。

その上で、

「○○は困ってないのか?」

を聞いて行くのです。親子関係がある程度築けていれば、

「最近誤解されることが多い」

「先生がオレのこと信じてくれへん」

など、辛いことをポツポツと語ってくれることが多いです。

2.今頑張っていることを尋ねる
99%対処出来てないことがほとんどですが、それでも一度、お子さんが頑張っていることを聞いてあげて下さい。

「先生には相談した」

くらいは出てくるかもしれません。ただ発達障害のお子さんは一般的に適切に言語を扱うことは苦手です。思ったことが先生にうまく伝わっていない場合があります。

勉強がついていけない場合は、一番親に知られたくないことなので、なかなか言わないし、言えないでしょう。

ただ、

「あなたのことを理解したい」

という態度やあり方は、必ずお子さんのニーズを作るためには必要な行為です。

3.メリットを先に伝える
誤解を受けている場合には

「誤解を解けるなら解いた方がいいよね。そのための手段を知ってるけど、試しに行ってみる?」

ここまでを前段階としてやって下さい。

お子さんが

「それはどこ?」

と聞いて来ても、先に

「解決へのニーズがあり、解決する場所に行くことへの同意を取る」

ことが必要です。

その上で手段としての受診やSSTが存在します。

4.具体的な手段を、今後の見通しと一緒に伝える
発達障害のお子さんは見通しが持てないことを嫌います。

そのため、

「そんなん診断名なんか付けたって何も変わらんやん」

となると、これまでの流れが台無しです。

診断というよりは、

「心理テストで分かるあなたの特徴。得意、不得意が自覚出来る」

「得意分野で勝負出来る。苦手なところでは勝負しなくていい(勉強しなくてもいいではない)」

「苦手なところはこういう支援が受けられる。パターンで教えてくれる」

など、見通しまで伝えてあげて下さい。もし見通しが分からない場合は、

「そこでは今後の見通しも教えてくれる」

と次のステップに丸投げでもOKです。

5.これらを端的に、まとめて
お子さんの説得をする場合はシナリオをちゃんと紙に書いて下さい。

流れに身を任せるみたいな態度では絶対通じません。

必要最小限の言葉で、本質だけを、無駄なく、脱線は紙に書いて防ぎながら、お子さんの集中力が続いている間に、理解納得まで持っていきましょう。

まとめ
大事なことは、あなたはお子さんに対して営業マンになることです。

それは、単なる商品説明ではなく、

「それを手にすることのメリットを先に提示し、それにYesと言わせてから次の売り込みをかけること」

です。

そのために、家族であるからこそ

【省いている説明をちゃんと省かずにする】

ここを意識して下さい。

作戦会議は一緒に出来ますので、こういうことで悩んだ場合はいつでもご相談下さい。

あ、1つ忘れていました。

「診断名が付こうが付かなかろうが、その子は何も変わるわけではない」

ということ。支援を受ける手段の選択肢を増やすために診断等があるということは覚えておいて下さい。

割引クーポン付き公式LINE
公式LINE

コミュニケーションアシストツールCATはこちらから

CATを受け取る

#発達障害
#発達障がい
#ADHD
#ASD
#LD
#注意欠陥・多動性障害
#多動
#自閉スペクトラム症
#学習障害
#注意力持続しない
#診断
#説得
#前に進む
#本人理解
#甘え
#依存
#心理カウンセラー
#心理カウンセリング
#臨床心理士
#公認心理師
#大人のADHD
#ADHDあるある
#発達障害あるある

文章を書くのは大好きなんですが、フィーリングで書いているときには、誤字脱字もあるかと思います。前後の繋がり分かりにくいときには一言教えていただけると助かります!読んでくれて感謝!