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「あたりまえの繰り返し」に耐えられない

「あたりまえに繰り返されるもの」っていうものに精神が耐えられない。

毎日当たり前に朝起きてご飯を食べて仕事や学校に行って、当たり前に夜ご飯を食べて風呂に入って次の日の用意をして寝る。

当たり前に洗濯をしてシャツにアイロンをかけて、食べて汚れたお皿を洗って、爪を切って、伸びた毛を剃って、いつまでもいつまでも当たり前に繰り返さないといけない、途方もない、
あたりまえに続く毎日があることに気が狂いそうになって死にたくなる。

「結局最後は死ぬのになんでこんなことしてるんだろ」「自分は一体何のためにここに生きてるんだろ」って思考というか脳の司令みたいなものに突然襲われて気狂いそうになる、死にたくなる、漠然とした恐怖と不安、生きてるだけで地獄。
いつのまにか、みんなが普通に毎日できることが私にはできなくなった。病院ではそれをうつ病って呼んだ。


ついこの前『推し、燃ゆ』を読んだ。

寝起きするだけでシーツに皺が寄るように、生きているだけで皺寄せがくる。誰かとしゃべるために顔の肉を持ち上げ、垢が出るから風呂に入り、伸びるから爪を切る。
いつも、最低限に達する前に意思と肉体が途切れる

宇佐見りん 『推し、燃ゆ』


まさに「生きてるだけで皺寄せがくる」
何をしても犠牲や代償かのように小さな皺たちが積もりに積もる。何億回延ばしても死ぬまで寄ってくる皺をこれから先何度も延ばしなおす力が私にはもう無い。
これからも日々が続くことに、言葉にできない不安と焦燥感で耐えられそうもない、先に自分でこの人生を終わりにして無かったことにしたい、苦しさから逃げたい気持ちがずっとある。

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