福田奈美

双極性障害になり15年になるライター。自らの経験を踏まえ、当事者目線で障がい者が好きな…

福田奈美

双極性障害になり15年になるライター。自らの経験を踏まえ、当事者目線で障がい者が好きなことで働いて欲しいと願い書いています。たまに日記も書きます。 http://namifukudablog.com(こちらは息抜きに書いています)

最近の記事

新しい季節とともに変える部屋

そろそろ4月。部屋のインテリアを変えています。テイストはアンティーク。最近アンティークにハマっていて、一番気に入っているのは、飾り棚。 わかりづらいけど、中目黒にあるアンティークショップで見つけた飾り棚。お値段は5万円くらい。 高いと思うかどうかはわからないけど、アンティークは、けっこうお値段します。 そしてアンティークは奥が深い。新品のものと違って味があるんですよね。傷や多少の汚れにもまた良さがあるんです。そして、時代によって流行っていたデザインとか、作りがなかなか凝って

    • 私に「恋心の春」が来る/#おんなの性歳時記

      すっかり春の陽気ですね。私はこの時期、実はあまり浮かれ気分にはなれません。季節の変わり目は苦手なのです。精神障害者だからというわけではないかもしれないし、そうだからかもしれないし。 どうなるのか。気がふさぎがちになります。ひどい時は寝込んでしまうことも。 今年の春はどうでしょうか。 実はただいま女の春が来ています。 女の春って何? 恋愛? 恋愛なんてもんじゃないかな。今は恋心と言ったほうが近いのかな。 好きな人のことです。 でもそれでも本当は違うのかもしれない。たとえばエロス

      • 必要のない人は離れていくでしょう

        人は誰しも人間関係で悩んだことがあると思います。その理由は人の数ほど様々です。 初めに結論を話してしまうと、自分に必要のない人はおそらく相手から離れていくでしょう。私も不思議なことがこの数年で起こりました。離れていっても、次にまた新たなことや人が待っているのです。本当に必要とする人は一生で一握りかもしれません。もしかしたら一人?もしかしたら人は孤独な生き物かもしれません。なぜなら誰一人同じ行動をとる人なんていないから。  打算で付き合ったり、誤解を与えたまま離れていってしまっ

        • 双極性障害ってどんな感じ?

          私は夫の仕事の関係で、毎朝4時には起きる。正確に言うと、3時過ぎには目が覚めてまう。 朝食は4時半から、5時過ぎからは自分の時間ができてしまう。調子のいい日は5時からnoteの執筆をしていたり、ブログを書いていたり、原稿も書ける。 一日中寝なくても平気な時もある。 そんな時は「やるべきこと」がはかどるのだ。私は短期集中型で、気持ちが上向きだったり、もしくはやらなければならないことが多いと張り切ってやれる。 いろんなアイデアも浮かんでくる。自分はなんでもできるように思えてく

        新しい季節とともに変える部屋

          愛犬の癌を通して知る「今を生きること」

          愛犬が癌になった。 フレンチブルドッグ、オス8歳。8歳で癌になるのはまだ早いなあと言われた。 腫瘍は副腎に癒着していた。手術は大がかりになるだろうと、前もって医師から言われていた。3時間におよぶ手術だった。 それでも無事に手術は終わった。 愛犬は膵臓も弱っていたので、手術前にまず一週間入院し、点滴を受け回復させた。その後手術は行われまた一週間入院したので、二週間ぶりの我が家になった。 腹部にはかなりメスを入れられていて傷は腫れ上がり痛々しかった。 入院費用もかなりい

          愛犬の癌を通して知る「今を生きること」

          引きこもりも生き方の多様化。「普通」の生き方って何?

          2年前、Facebookで私が自分のブログをシェアしときのことをお話しいたします。 これは別に、誰かに伝えようと思ってはいませんでした。ですが、原稿を書いているうちに、精神障害者と呼ばれている人たち全てが、かわいそうではなく弱者ではないことを伝えたくて、今回書くことにしました。 1月29日に「精神疾患は誰もがなりうる病である。」というタイトルでブログをシェアしました。その後、あるFacebook上での「お友達」がコメントを入れてきました。「こういう記事は正社員のことばかりで

          引きこもりも生き方の多様化。「普通」の生き方って何?

          「過去」を受け止めて、「今」を生きて、「未来」を変える。

          私がおそらく双極性障害になったきっかけがある。 ここでカミングアウトするつもりはないけれど、突拍子もないことをやってのけた。それは社会的に受け入れられないことであり、いや、もしかしたら「文化」として歴史に残るようなものなのかもしれない。 私は都会の片隅で自分を曝け出して生活していた。 まったく平気だった。むしろすべてを見せることに快感を覚えた。躁の始まりだった。まとも?な人たちは、私に冷ややかな視線をおくっていたに違いない。 なんだってやって見せた自分に私は酔っていた。

          「過去」を受け止めて、「今」を生きて、「未来」を変える。

          それでも、あなたは精神障害者を弱者と言いますか?

          精神障害者にとって、社会に出るということにあたっては、いくつかの試練があります。安定した勤怠、専門的技術の取得。この二つを「強み」に変えたという障害者もいます。 私は以前、7人の障害者に取材しました。1人につきおよそ2〜3時間、彼らに喋ってもらったことがあります。 双極性障害、統合失調症、発達障害(3名)身体障害者。彼らのうち、最初に就労出来たのは誰かわかりますか? それは、「やりたいことが明白だった人」です。 就労するために必要なのは、技術や才能だけが全てではありませ

          それでも、あなたは精神障害者を弱者と言いますか?

          発達障害グレーゾーンの謎。悩むその前に。

          私は昔発達障害と診断されたことがあります。 テストを受けただけで診断されたので、当時の私にとっては、不信感でいっぱいでした。 私は、双極性障害です。 質問表の問いに、「はい」「いいえ」だけで答えていくのですが、もしかしたら、その時の気分で答えてしまいそうな回答で判断されてしまって「あなたは発達障害なのでこの薬を今日から飲んでください」と言われ、私は戸惑ったのを今でも覚えています。 コンサータを飲み出したら気分も体調も悪くなり、結局、私が発達障害だということは、薬をやめ

          発達障害グレーゾーンの謎。悩むその前に。

          私たちが考える普通ってなんだ?#多様性論

          私は、書いているテーマのために、常日頃、人間の多様性「私たちが考える普通ってなんだ?」と考えたりします。 一つは、日本はグローバリズム競争を勝ち取るためのツール、ダイバーシティ経営もそうですが、「多様性」を標語のように掲げているわけです。本当の多様性ってなんでしょうか。 二つは、アイデンティティ、人種や文化、LGBTや社会階層など、「属性の多様性」に目がいきがちになります。個人が尊重されること、これも多様性です。 これらは、もう知られていることで、日本も「個」を尊重する

          私たちが考える普通ってなんだ?#多様性論

          もっと楽しいことに貧欲になっていい。

          原稿を書いていると、私はなぜか世の中に対し、ついつい批判めいたことを書いてしまう。自分としては訴えたい一心なのですが。 でも、そうじゃなくて「世の中には、日本にはこういう側面もあり、じゃあそれに対し、私たち(当事者)はどうすれば良いのか。 障害者が誰かと自分を比べるのではなく、世の中を批判するのでもなく(これ大事)、充実した心で日々幸せに過ごすには、楽しい!と思ってハリのある生活を送るにはどうしたら良いのか。 それはコロナ関係でも言えることなのではないかと私は考える。誰

          もっと楽しいことに貧欲になっていい。

          社会で生きるためにみんなが精神疾患を知ることの大切さ。

          私も双極性障害という精神疾患を抱えています。その精神障害の当事者から言うなら、これからの時代「障害者が社会で働くと不利」になる時代はもう終わりだと思っています。 なぜかはこの先書いていこうと思いますが「障害者が社会に出て不利」とは、障害のない人たちとの格差のことを言います。たとえば「障害があるから健常者と同じ成果をもとめられてもやはり不利というか厳しい部分がある」。これは当事者の声ですが、その人は決して、仕事に対する技術や能力が他の人より劣っているわけではありません。 ◉

          社会で生きるためにみんなが精神疾患を知ることの大切さ。

          就労した精神障害者はみんな「夢」を持っていた。#精神障害者の素顔

          これは、精神障害者雇用を考えている企業の方や障害者に偏見がある方などにも読んでいただきたいです。 私は就労移行支援事業所にいたのですが、そこから就労した人達に以前取材をしたことがあるんですね。 共通していたのは、自分というものを持っているから、将来の「夢」の話を聞くことができたんです。 その答えは、 就労した企業で働き続けたい 転職して上を目指したい 語学を活かして本を出版したい お金持ちになりたい 海外で生活したい など 私が印象に残っているのは、 国会議員になりた

          就労した精神障害者はみんな「夢」を持っていた。#精神障害者の素顔

          やりたくないことはやらなくていい。「好きなこと」からすべては始まる。

          やらなきゃいけない精神で、頑張っていませんか?私もそう。やめたいけどやめられない。ここ1、2年でなんだかこの「やらなきゃいけないことをしている時間」に虚無感を覚える。 もちろん重症ではない。 私はこの「やらなきゃいけない」から抜け出すふたつの方法を考えた。 ひとつは、やりたくないという考え方を変えて、とにかくやってみる。 これはちょっと難しいかもしれないけど、「気をそらす」のだ。いやなことを直視しない。直視しないでなるべく楽しいことを考えて、やってみる。でもやった達成感

          やりたくないことはやらなくていい。「好きなこと」からすべては始まる。

          障害を持つ自分の昔の文章を読んで、いま考えること。

          私のしょうもない愛について思うことでしょうか。 「愛するということ」というと、フロムが出てくるんだけど、これはあくまで、私の経験というか、自分が思ったこと。 まぁ愛する対象って色々あったりするけれど、愛するということは、すでに自分を受け入れている人が出来ることのように思う。愛する人がいるから、強くなれるのか、強い自分であるから愛する人を受け入れられるのか。  40クライシスを知っているだろうか。ミッドライフクライシスとも言うらしい。40代・50代に、自分の人生はこんなんで

          障害を持つ自分の昔の文章を読んで、いま考えること。

          障害者雇用のコンプライアンスから精神障害者を考えてみる。

          企業の助成金は必要だと思いますか?助成金とは、簡単に言えば、障害者を雇うごとに国から支給されるお金のこと。 その反対もあるんです。つまり、罰金。 企業は今、障害者を雇うことが義務となっているため、遵守しなければ、国にお金を払わなければならないのです。 この仕組み、この記事を読んでいただいている方なら、知っていることと思うので申し訳ないのですが、この遵守は企業だけの問題ではありません。 ここで企業の良し悪し、優良企業の差が出てきます。 大手企業だけが優良とはもちろん限ら

          障害者雇用のコンプライアンスから精神障害者を考えてみる。