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摂食障害から回復して3年。心と体のケアに役立ったこと

「完璧主義」「自己肯定感が低い」など摂食障害になりやすい人の傾向を上げれば見事にあてはまっていた私はあれよあれよと体重が30kgを切ったこともあれば、正常体重に戻ってから+18kgの増量まで経験した。

拒食症から過食症となり、そこから体重(脂肪)を落とす形で健康へ近づけていったのだが、「症状が息の根を潜めていつ再発するかわからない恐怖におびえている」状態から「『私は大丈夫』」と、多少の波はあってもそれを大らかに受け入れることのできる安定した状態」になるまでかれこれ3~4年かかった。

ちなみにここで言う「症状が出る」とは:
・精神的な不安定さによってお菓子(クッキーやチョコレート)を食べ続けてしまう、そして食べた後に自分に絶望する
・上記の精神的状況によって全く食事を摂らなくなり、体重の数値が小さくなることに喜びを感じる(たとえ一時的な体内の水分量による変化だとしてもそれを喜ぶ)

精神的に安定し自分で自分を良しと認められるくらいの自己肯定感が戻ってきた(今でも決して高いわけではないが)今、これまでを振り返って「今思えばこれが良かったのかも」と思い当たるものを2つ上げてみる。


パートナーができた


損得ではなくて心から自分が常に見方でいたい、そして自分の見方でいてくれる人生のパートナーができたことが一番大きい。

一緒に美味しいごはんを食べたい人がいる。一緒に出かけたい人がいる。
そしてその人は人生のパートナーという、他の誰とも変えられない特別感がある。
独占欲にもなってしまうかもしれないがパートナーがいることで精神的な安定さがすごく高くなった。

歩く


通勤や休日のおでかけでたくさん歩くようになった。
電車も使いつつ、30分ほど1駅分歩いて移動することも日常。
幼いころに習っていたバレエの先生に教わった良い姿勢と身体のバランスを意識すると歩くだけで歩数以上の運動にもなる。

リモートワークしていた時は仕事前や後に15分ほど外へランニングへ行っていた。
引っ越しをして通勤生活になり、ランニングをやめてただ「移動」を「歩く」にしていわば強制的に歩く環境を作っただけで明らかに体重と体型のポジティブな変化が起きた。
リモートワークだとそもそも日常生活での運動量が少ないこともあると思うが、私にとって「意識して運動の時間を作る」よりも「そうせざるを得ない環境」を整える方が効果的だった。

摂食障害と言ってもそれに苦しむ一人一人の背景や現在の状況は異なる。
克服後にふくよかと言われる(国や地域によって基準に差はあるが)体型に落ち着き「自分らしさ」として明るく生きる人。
*全くこの考えを否定しません、一例として。

対して私は「太ればみんなハッピーになるの?それって自分に妥協してるんじゃないの?*」という考えがずっと抜けなかった。
*命に関わるほどに体重が少ない場合は当てはまらない

現在は痩せすぎず自分が心地よく生活できる身体なので体重を落とす・減らすことは考えていないが、それでも「華奢だね」「細いね」と言われると喜ぶ自分がいるのもまた事実だ。

摂食障害の「完全な終わり」はどこなのか


「細く見られることに喜びを感じる」ことがなくなればいいのか。
適正体重にさえなればいいのか。

一見健康的に見えても心がついてこないことだってある。
「症状の再発におびえる日々」と「多少食べ過ぎてもそういう日もあるよね、流せる心のゆとりを持っていること」は全く違う。

私は後者の状態にいるが、生活環境が変わればまた苦しむことがあるかもしれない。

命をも奪ってしまうこの病気のことを考え問い続けていく、そうして自分の体験で誰かを救えるようになりたい。

★過去の記事

留学中に摂食障害になった


ダイエットをやめると痩せた


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