見出し画像

デザイナーと美容師は似ている。【らしさを出す、出さない問題】

 九州からフルリモートで世界中とお仕事したい。距離を超えるがモットーのフリーランスデザイナー、Maru.(まる)と申します。
現在はDTP(紙のデザイン)もWEBデザインも行っています😉✨

フリーランスのデザイナーとして活動していると、ご依頼いただくお相手は毎回必ずしもデザインに馴れ親しんだ方々ばかりではないはず。

私自身は日頃からデザインに携わる方々とのお仕事が多めでしたが、ありがたい事にご紹介や営業の成果もあり、最近は新規のご依頼も多くなってきました。

「デザインが全くわからないのでオーダーしたい」
そんな方もたくさんいらっしゃいます。

新ショップのオーナー、スタートアップの広報担当者、独立したてのフリーランス…、今すぐサービスや自分自身を告知するものが必要だけど、デザインに馴染みがなくどう広報をしていいかわからない。
そんな方からのご依頼を上手く形にしていきたい。それこそがまさに、デザイン。

そんな、どちらかというとデザインは苦手…。という方々とお仕事を進める上でよく思うことがあります。それは…

デザイナーって、
美容師さんと似ている。


ということ。このニュアンス、
とくに地元で依頼を受けるデザイナーの方は
お分かりになるのではないでしょうか。

重い前髪を、いい感じにしたいの

なんらかの交流の場で突然、
「えっ! デザイナーさんですか?  最近独立したんですよ、僕」
そんな話になり、発生する案件。

はたまたお客様や知人からのご紹介で
デザインをご依頼いただくケース。

この場合「デザインってよくわからなくて…」と
デザインに苦手意識やコンプレックスのあるお客様も。
ゆえにどんな風にしたいかの具体的なイメージが依頼する側もふわっとしていたりしますよね。

そうですよ、だって
「デザインが苦手だから決められない」
「右も左も分からないからやってほしい」
というご要望。
だからデザイナーに頼んでるんだってば。

生きてきた年数や経験、生活スタイルも全く異なるご依頼主。かたやカッコよく見映えるデザインばかり気にして日々精進しまくってきたデザイナー。

デザイナー側の「こうしたらきっと良くなる」が、お客様側の「こうして欲しい」とズレがあった場合、または「どんなのが私らしいデザイン? 自分じゃあまり判断つかなくて」というご意見があった時。そう、まさにこの瞬間、いつも思うんです。

思ってたのとだいぶ違うよね…



あ、美容室で髪を切る時に似ている。

自分では出来ないから、お金を払って依頼する。
キャラクターや自分の理想像とマッチする
センス溢れるものがいい。
だけどまだ自分の「こうなりたい」がボンヤリしてるから、美容師さんとの会話やオススメで新しい自分を発見してみたい。
仕上がりが良ければ、自分に似合えば、
結局はどんなものでもいい、とは思う。
髪を切った後どんな風に自分を見せたいのか。🤔
奇抜すぎず、手持ちの服と馴染むのか。

髪を切るとき、みなさんきっと
無意識的にもこんな事を考えてると思います。
客席やパーティーなど、自分をキチンと見せたい日の為に髪を切るなら、その場に相応しいものを。
と思って美容師さんにお願いする。

お客様が何を求めているのかを探る

「デザインがよくわからないから頼みたい」そんなご依頼の時は、デザインを始める前に、私もちょっと美容師さんになった気持ちで、それとない会話をしています。

まずは楽しくオシャレに見えた方がよい?
自分のキャラクターとズレがないのがいいですか?
誠実そうに見せたほうがいい?
パーティー系ならいっそトコトン目立たせます?👀✨
設定や目的をハッキリさせつつ
まずはお客様のご要望と「依頼した理由」などを聞き、美容師さんになったつもりで、ご本人に似合うなりたいイメージ像を探ります。

質問ばかりだと相手も疲れるから、世間話も盛り込みながら対話していく。
このあたりも美容師さんと似ている。
手持ちの服と合わせる配慮も、部分的なリニューアルを担当する時と似ているように思う。

基本的には用途に合わせ、お客様のなりたいイメージを手助けしてデザインしていく。デザイナーのらしさや個性は、その場合は控えめに。

全部おまかせ。
というオーダーもいいと思います

「何が似合うかわからないから、全部おまかせで」
「今までの作品を見て信頼しているから、
飛び切りカッコよくしてください‼️」

逆にこういうオーダーの時もあるかと思います。
過去作品を見てご依頼があるケース。

美容室でいうところの「似合わせ」「おまかせ」。

え??もう少しパンチ効いた感じで??👀💦💦
なんて、仕上がり途中に言われた場合は、
尖った感じや実験要素を盛り込み「らしさ全開」で突っ走ります。(オプションかかるかも?笑)


どんな人がオーダーしやすいか
美容師さんから学ぶ

実はお気に入りの美容師さんがいます。

服のセンスが近く、感性が更新されている。
知らないことは知らないと言う。合わせ過ぎない。
飾らない。気取らない。難しくない。
ウェルカムで気軽に話せるが、筋は曲げない。
ツンツンしてない、センスに固執していない。
人情はあるが、媚びていない。
肩書きで態度を変えない。

何となく会話してるだけなのに
いつの間にか仕上がっている。
イライラしていない。余裕がある。
伸びてきても、別の印象で長く楽しめる。
お客さん自身でアレンジしやすい。扱いやすい。
服のジャンルが変わっても
様々な見せ方を知っている。
センスがいい割に奇抜すぎない。

そして大事なポイント🥳☝️
・扱いがデジタルにならない
・その人自身が対応してくれる
・「これはおすすめ」「この方法はすすめない」
 大事なところで意見がはっきりしている。
・自分がある(らしさがある)

大事なところでは意見がハッキリ。


デザインの仕事は、必ずしもデザイン畑の人が相手ではない

会社にいれば、上司の指示をそのまま修正すればいい。仕事も常にある。馴れた担当者とのやりとりが大半。作業もフローが決まっている

しかしフリーランスの場合、修正内容や方向性の決定は「依頼主からの指示」になり、仕事に関しては「選ばれる理由」を突きつけられる。デザインには馴染みのない、全く異なるものを見てきた新たなお客様からのご依頼になることも多い。

世間一般の、デザインとは全く関係ない場所で生きている皆さんから親しまれ選ばれるデザイナーって、どういう人なんだろう。

どういうコミュニケーションが心地いいか。
それを考える時に、いつも思い浮かべるんです。

どうやってお気に入りの美容師さんを見つけたんだっけ。
なぜその美容師さんを指名してるんだっけ。

ちなみに、私の場合はWEB上のカット作品集を見て、好みのものを誰がカットしたのかを調べ、作品で指名しました。

毎回のオーダーの仕方は「NGワード」と、
テーマをお伝えします。たとえば、NGワードは
「エレガント×」「お姉様×」「ゴージャス‪×」
テーマは「古着が好きな海外デザイナー」
「白T1枚で映える」など。
遊び要素を盛り込み、軽いイメージを伝えて、
全てお任せにしています。
どんな仕上がりになるか、ワクワク。

忙しい時には手間がかかるからアレですが、
お任せした方が美容師さんも感性を活かして新しい挑戦もできるし、私も新しいものが見れて楽しい。
他者から見た時の、自分のチャームポイントの発見にもなる。

結論:
デザイナーと美容師は、似ている。


デザインもヘアカットも、まずは作品集を見て選び、おもいっきりお任せにしてみても面白いんじゃないでしょうか。🙂 実はその方が仕上がりがよくなり、新しい発見があったり、リピートの際もその後の関係が長く続くことを、私は知っています。笑 😉

編集後記:
ちょうど先日、初めてのデザイン発注の打ち合わせの時、何を用意すれば?というご質問があり、このようなNoteを書きました。はじめてのデザイン発注者の方々、もしよろしければご覧ください。(必要最低限なので、よりよい項目があればぜひお知らせください🙏)


この記事が参加している募集

広報の仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?