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詩にまつわるエトセトラ

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詩についてのいろいろ雑記
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詩人まど・みちおさんの「かまぼこ」レポを読む

詩人まど・みちおさんの「かまぼこ」レポを読む

実家に帰ったら、朝ごはんにかまぼこが出てきた。しかも、山口のものだと聞いて、小躍りした。

なにを隠そう、わたしは、かまぼこ好きだ。
なかでも、山口の宇部かまぼこには目がない。

くちっとした噛みごたえに、上品な白身魚のうまみが凝縮している。なかでも「嶺雪」は、その名の通り白く輝き、もはや神々しい。うやうやしい気持ちで、大事にいただく。「新川」はふっくらと丸くてギザギザでかわいい。

山口のかまぼ

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雑記|はじめての里帰り〜平家と源氏とロミオとジュリエット〜

雑記|はじめての里帰り〜平家と源氏とロミオとジュリエット〜

ポエジオな日々・・・
"ポエジオ"は詩情のこと。くだらない話からまじめな話まで、気ままに綴ります。

はじめての帰省「GWは旦那さんの実家に帰ってたんだよね、どうだった?」と聞かれて、
「そうですね…平家の圧が思ったより強かったです」というのが最初に出てきた感想だった。

夫のふるさとは、離島。コロナのせいで行くことが出来ず、はじめての帰省となった。かつて平家が流れ着き、それを助けた海士たちの物語

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雑記|タイムトリップしたら、どうやって生きる?"コンティンジェンシープラン"を考える 

雑記|タイムトリップしたら、どうやって生きる?"コンティンジェンシープラン"を考える 

ポエジオな日々・・・
"ポエジオ"は詩情のこと。くだらない話からまじめな話まで、気ままに綴ります。

会社員時代に培われた能力を発揮したところ…
"詩のソムリエ"になる前、教育系の会社で5年働いた。仕事を通じて身につけたものはたくさんあるけど、そのひとつはズバリ「危機管理能力」。

失敗すると影響が大きい仕事がその能力を磨いてくれた。その最たるものが、センター試験(※現在は名称変更)の自己採点を集

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浅くてもいい、深くてもいい。ボードレールの詩を味わおう

浅くてもいい、深くてもいい。ボードレールの詩を味わおう

ひょんなことから、ボードレールの訳に挑戦することに
こんにちは。詩のソムリエです。
noteを通じてなかよくなった、詩を翻訳しているひよこのるるさん。「フランス語気軽に勉強したいね〜」なんて流れで、わたしのリクエストで「詩を訳してみたい!」ということになりました。(気軽?)

好きな詩でと言っていただいたので、「じゃあボードレールのÀ une passante(通りすがりの女に)でー!」と即答。

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だから、"詩のソムリエ"をやり続ける

だから、"詩のソムリエ"をやり続ける

美しい仕事がしたいと願ってわたしの仕事は、「詩のソムリエ」だ。
「よい詩をあらゆる手段で人に届けること」を仕事にしている。

2018年に本職のかたわらはじめたけど、だんだん仕事らしくなってきたし、開業届も出したし、胸をはって名乗ろうと思う。

独立前は、とある会社で高校生のキャリア教育教材をつくっていたので、《仕事》というのは大きな関心事であり続けている。
生活の大きな領域を占める「仕事」は、「

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詩のレシピ2020振り返り

詩のレシピ2020振り返り

詩を好む人は、ことばのグルメポエジオ食堂は、2020年3月にはじめた《詩を食べる仮想の食堂》。
"ポエジオ"という聞き慣れないような、なつかしいような響きの言葉。エスペラント(世界共通言語)で詩情のことです。

エスペラント(「希望する人」の意味)…ポーランドのラザロ・ルドヴィコ・ザメンホフが1887年に創案し弟子たちと作った人工言語。宮沢賢治が魅了されたとも。

「詩」にはそれぞれ固有の香りがあ

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フランスからクリスマスに届いた一篇の詩

フランスからクリスマスに届いた一篇の詩

「詩のソムリエ」を名乗ってもう3年たつ。これまでずっと「詩を贈る側」だったわたしが、クリスマスにはじめて詩を贈られた。詩を贈ってくれたのは、フランスに住むレミさん。両親くらいの年齢の、素敵な紳士。フランスで会って以来、クリスマスとかふとしたときにメールをやりとりしている。

↓これまで贈ってきた詩

「詩を贈られる」という心うるおう体験「レミさん元気ですか?わたしは今年、詩を楽しむワークショップを

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【衝撃の出会い】一冊の本からはじまった恋と人生は続く。

【衝撃の出会い】一冊の本からはじまった恋と人生は続く。

寺山修司(1935-83)青森生まれ。俳句や詩を10代からはじめ、短歌、演劇、ラジオドラマ、映画監督など様々なジャンルで活躍。

寺山修司の初恋の人?!今冬、脳天を宇宙からなぐられるくらいに衝撃的な出会いをした。

取材で長崎に行った際に、ドライバーのKくんの同級生も呼ぼうよ、ということになり電話したら来てくれたHくん。

学生のとき戦後詩の研究してたんだよね、という話をみんなとしていたら、2軒め

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