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心理士の私のこころの本棚:現代文学①


本が好きです。 たくさんは読みませんが、それでもコンスタントに読んでいます。

最近はもっぱら専門書を読むことばかりになってしまいましたが、心理の仕事を通して様々な方から教えて頂いた本もたくさんあります。


ここに、たまにふと思い返したり、読み返したりする本を記していこうと思います。
たくさんあるので、ひとまず今回は現代文学に絞って、パッと思い出すものを挙げてみました。
(ランキングではありません。)

斜に構えず有名な作品をピックアップしたつもりなので、読んだことがある方も多いと思いますし、それぞれに感想をお持ちかと思います。
読んだことのない方がいらっしゃったら、お暇なときにぜひどうぞ。


(さて、これは不特定多数に向けた紹介でもあり、個人的に反芻するためのメモでもあります。)




『アルジャーノンに花束を』(ダニエル・キイス)

知的障害を持つ主人公が、脳の手術によって高い知能を得るというストーリー。
精神医学において忘れてはいけないロボトミーを彷彿とさせます。人の"こころ"は何処にあるのか、人の"豊かさ"は何処にあるのか、考えさせられます。
また、作中には心理学者が登場するので、個人的にはその点において、"自らの研究が、果たして本当の意味で人々の益になるか"を振り返る材料にもなったように思います。



『風の影』(カルロス・ルイス・サフォン)

10歳の主人公が手に取った一冊の本『風の影』から始まる、バルセロナを舞台としたダイナミックな冒険物語です。
主人公と本の作者、2人の人生/世界が交差するまでを細かな人物描写とともに描いています。
登場人物すべてに生命があり、感情があり、物語があります。文学が持つ強大な力を改めて感じさせてくれる作品です。
自分の内面と向き合う時期にある若者から、出会いと別れの経験を積んできた大人まで、読めば深い体験ができるのではないかと思います。



『アルケミスト』(パウロ・コエーリョ)

羊飼いの少年が、宝物を求めてエジプトのピラミッドまで旅に出ます。
とても短く読みやすい本ですが、どこを切り取っても哲学的で深層心理学的な内容が凝縮されています。
一方で、作品の"本質"や"意味"に囚われることなく、まさに直観で読むことが重要であるようにも思います。




ふと物語の中のワンフレーズが頭の中に浮かぶような本というのは、自分の身体の一部になっているんだなぁと感じます。

また、思いついたら書きます。


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