マガジンのカバー画像

何度も読みたい

59
また何度も読みたいと思った方のnoteを集めたマガジン。応援と好きという気持ちを込めてます!
運営しているクリエイター

記事一覧

もしかしたらフェミニストかもしれない、と打ち明けるのがすごく怖い

”もしかしたら私、フェミニストかもしれない……” そう気づいた瞬間、カッと熱くなる興奮と同時に恐怖と不安に襲われました。 理由はフェミニズムに対して、アンハッピーなイメージを少なからず持っていたからです。私の目に入る日本語の情報、とりわけSNSではフェミニストへの誹謗中傷は過激化していて、刃物のように尖った言葉で、お互いをグサグサと刺し、血を流し合っている。不毛な言い争いが止まらない。 言葉による戦争が起こっているんじゃないか、と思うほど見ていて苦しくなるやり取りに、

出発するんだと決めた。

明日、一世一代の大勝負をしてこようと思う。 どうなるかは分からないけれど、生きるってことはそもそもが、ほとんどがどうなるかは分からないことの連続だ。 周りの人たちに、たくさんの感謝をしている。 さまざまなことが、大切にしたい人の存在や、家族がしてくれたことに、感謝することから始まる。大切にすることから始まる。ありがたいなと思うから、ありがたいと思った気持ちのままを、お返ししたいと思う。ご縁を、大切にしたいと思う。人を、傷付けたくないと思う。正しくありたいと思う。そうあろう

純喫茶ローレンス、きみを想う

金沢のその喫茶店には魔女が棲んでいる。 まるで古い童話の世界に迷い込んだかのような場所。 ここに来てドライフラワーにうずもれ、レコードと店主のお喋りに耳を傾けるとき、普段の悩みはどこかへふわふわと消えて、時間は悠久のものとなる。 私が世界で一番好きな場所、純喫茶ローレンス。 美しいものを言葉で説明するなど無粋なことではあるが、 いつ閉店してしまうかわからないこの場所が、そこに在ったあかしのひとつとして 私はこれを記録しておきたいと思う。 ローレンスの魅

旅とブンガク|太宰治に呼ばれて東京・三鷹と青森・津軽へ

これを「呼ばれた」と言わずしてなんというのだろう。 2022年、それぞれ別の目的で行ったところがたまたま、太宰治ゆかりの場所だった。太宰治が晩年長く暮らした町・三鷹と、太宰治が生まれた土地・津軽。 太宰治に影響されたイタすぎる中高生時代文学好きあるあるだと思うのだが、10代の頃は太宰の作品にけっこう影響を受けていた。国語の授業中に教科書じゃなくて、こっそり太宰の小説を読むのがかっこいいと思っていたイタすぎる中高生時代。読書感想文ではじめて県で表彰されたのも太宰治の『斜陽』

【ライブレポ】amazarashi 『ロストボーイズ』ツアー グランキューブ大阪公演

※この文章はライブのネタバレを含みます。 今後の福岡公演、東京公演に参加される方はご注意ください。 また、個人の記憶をもとに私情をはさみながら書くので記憶違いや解釈のずれ、読みづらい部分もあるかもしれません。 熱量はオーバーヒートしています。 2022年10月31日(月) 世間ではハロウィンで、仮装する人々もいたりとどこか賑やかな雰囲気が漂う街中、それとは対極にあるような何かを求めて私はグランキューブ大阪(大阪国際会議場)へ向かっていた。 ずっとずっと待ち焦がれた、am

頑張らなきゃいけないんだ、ずっとそう思っていた。

いつのまにかそれが口癖になっていた。 まわりの頑張ってる人たちをみて、「よし、私も頑張ろう。」と思える。それっていいことだと思っていた、前向きな気持ちだと思っていた。 でも、ふと疑問に思ってしまったのが先日のこと。 頑張るって何をだっけ、私は何を頑張りたいんだろう。何のために私は頑張らなきゃって意気込んでいたんだっけ。 そんな問いが頭に浮かんでからというもの、私は脳みそは完全に思考停止してしまった。形のみえないモヤモヤが頭の中を覆い尽くしてしまったかのように。 ・・

すなくじら、会社辞めるってよ。

「年末で、会社を辞めます」 会社を辞めることにした。ずっとずっと、ずっと、具合が悪くなるくらい迷っていたけど、お世話になった上司とのミーティングでようやくちゃんと話をした。 「この会社辞めた先の道で、本当に文章上手くなれる?」 いつもは鬼な上司に初めてじゃないかってくらい優しく聞かれて、すっごく刺さった。泣くかと思った。というか泣いた。上司はいつも無茶振りばかりで、社内外問わずライターに対してやばいキツいFBとかしちゃうディレクターだったけど(本当にパワハラダメ)、死ぬ

毎日更新、まるっと4年記念日

noteで毎日更新を始めてから、まるっと4年が経った。 今日から5年目に突入する。 日付が変わってしまう前に、23:59までに、毎日noteを投稿する、という形での毎日更新が始まったのは、2018年の9月25日。 その前は、ほぼ毎日更新と言う形でずっと書いていたのだけれど、23:59まで、という厳密なルールは決めていなかったので、普通に夜中の2時とかに更新したりしていた。でも、それだったらnoteを更新した時に出てくる「〇日連続の更新!おめでとう!」みたいなポップアップが

彼の不安と応援、そして信じること。

「行ってらっしゃい」とマンションのエントランスで抱き寄せられて、そこで初めて「そうか、彼も不安なのか」などと思うなどしたぼくは、その瞬間まで彼の心を置いてけぼりにしていたこの数ヶ月の自分を悔いた。 乳房縮小術を受けること、これはぼくら“ふうふ”間で、何度も何度も、繰り返し話し合いを重ねた議題である。結婚前に自分のセクシュアリティについてカミングアウトはしていたものの、彼はそれをぼくの「生き方」や「思想」なのだと思い込んでいた。 だからぼくが胸オペを望んでいると打ち明けたと

わたしの推しはもうすぐ死んじゃうんだって。

推しのグループの現体制終了。つまり、事実上の推しの卒業が決まった。 思考がピタッと止まってしまって、次に嘘だと思った。ちょっと待ってよ。でも、ぐるぐる回る視界の端でメンバーの卒業コメントを二度見したら、そこにはしっかり私の大好きな推しの名前で、推しの言葉で、卒業の意思が綴られていた。 --『これからもグループを守っていく』という選択を出来なくてごめんなさい。 冒頭に、そう書いてあった。 推しはグループができてからの唯一の初期メンで、8年もの間グループの要として、そこに

毎日更新は1人ぼっちでは出来なかったかもしれない

先日、毎週連続更新180週を達成したというバッジを獲得したという通知がきた。 何週連続で更新したかなんて気にしたこともなかったのだけれど、180週って3.45205年のことらしい。すごいやん。継続力の塊。 このポップアップ、よーく見てみたら、こんなことも書いてある。 『360週連続で投稿すると次のバッジがもらえます!』 180週の次にバッジをもらえるの、360週だなんて。360週、つまり6.90411年、日数にすれば2520日。わたしの今の毎日更新が今日で1206日目

20代が終わるまで、「諦めグセ」だけはつけないほうがいい

何歳になったって、チャレンジしたくなったら挑戦すればいいし、やりたいことが見つかったら飛び込んだらいい、そう思います。 とはいえ、まだ「これぞ!」ってものが見つかっていない人も、なんとなく「これなら頑張れそう」と思えるものに出会ったばかりの人も、「辛いかもしれないけど、頑張らなきゃ」な状況に出会う予定がある人も、1つだけ伝えておきたいことがあり、書いてみました。 途中作り話みたいなこと書いてますが、嘘のようで本当の話(笑) とりあえず人生経験を多分20年くらい先取りしてしま

【私たちは、迷いながらも“なぜ書くのか”】

今すぐ、この感情を書き留めておきたい。そんな衝動に駆られることが、よくある。自分のために書くときほど、両手の動きが溢れ出る言葉に追い付かない。タイピングが遅い自分に、ひどく苛立つ。書きたい想いが逃げてしまう前にキーボードを叩きたいのに、焦れば焦るほど指先が言うことを聞かない。誤字を連発し、バックスペースを連打する。奥歯を強く噛みしめ、全身に力が入り、呼吸さえも忘れている。書き終わった瞬間、ぐったりと脱力する私の目の前で、忘れ去りたい過去の残骸がバラバラと散らばっていた。 軋

病気について知ろうとしたら、「元気そうでよかった」が別の意味を持った

「ショートムービーの原作小説を書いてもらえませんか?」 ワンメディアの明石ガクトさんからメッセージをいただいた。 昨年12月末のことだった。 みなさんもご存知のとおり、わたしはいつも、見たままの天国も地獄もおもしろおかしく調子よく、とっ散らからせながら書く芸風だ。小説となればそうもいかない。手持ち無沙汰と手乗りブタさんくらい違う。 お引き受けするには荷が重い、と思っていた。 なんのショートムービーかをたずねると、世の中であまり知られていない難病について、多くの人に知っ