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ザワザワするのも私の個性ーー【書くこと、暮らすこと】前編:言葉に助けられ、物書きを目指した日のこと(小説家・土門蘭さん)

ザワザワするのも私の個性ーー【書くこと、暮らすこと】前編:言葉に助けられ、物書きを目指した日のこと(小説家・土門蘭さん)

ブラウザには改めてwebページを開き直す手段が満載で、ネット記事を読むのもつい後回しにしてしまう。

ようやく開いたのも家事の合間。「ライティングコミュニティでおすすめされていたから!」と勢いで開いたままのタブに気づいたタイミングだった。

内容は『書くこと、暮らすこと』をテーマにしたインタビュー記事。「合間にサクッと読めたらいいなー」と思って読み始める。途中で家族から声をかけられて、「あ、これは

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趣味を始めたりやめたりしたらいいーー日本人は「やめる練習」がたりてない

趣味を始めたりやめたりしたらいいーー日本人は「やめる練習」がたりてない

多くの人は「辞める練習」が足りてない。自分の意思で転校したり、部活辞めたりした経験がない。「自分で辞めるとどーなるか」って経験してないから、会社だってそりゃ辞めるの怖いよね。マレーシア人は「学校合わないな」と転校する。それが小さい頃の「辞めて結果を引き受ける練習」になるんだな。

(野本響子、『日本人は「やめる練習」がたりてない』p3、集英社新書)

3万6,000回を越えてリツイートされた野本響

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選択肢が増えすぎて難しいーー『選択の科学』

選択肢が増えすぎて難しいーー『選択の科学』

「仕事にやりがいなんて求めてないから、給料と休みがたくさんあればいい」

友人がそんなことを言ってた。うんうんうなずきながら、それもなんだか悲しいことだなと思った。

「仕事行きたくない」という話はよく聞くけれど、「仕事が充実してこの上なく楽しい」という話はそんなに聞かない。「上司の言っていることが昨日とぜんぜん違う」「言われた通りやったのに文句つけられた」こんな言葉は何度耳にしたかわからない。

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20代の内にやっておいた方がいいことって何?ー『人生は20代で決まる』と『ライフピボット』

20代の内にやっておいた方がいいことって何?ー『人生は20代で決まる』と『ライフピボット』

はじめに「20代の内にやっておいた方がいいことってなんだろ?まだやってない坊主にしてみるとか?」20代の終わりが近くなってきてそんなことを友人に尋ねていた。大したことも思いつかないし。

「20代でやっておきたいこと」と検索すると、たくさんの情報がヒットする。本もいくつか出ているのは知っていて、YouTubeで本の解説動画も見た。それでも共感する答えは特に見つけられないなと思っていたところ。「運動

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きっかけはいつもそばに

きっかけはいつもそばに

「なんか上手くいかない」「現状に不満がある」ことは多々あれど、どうしたら良いか分からない。

常に誰かが悩んでいそうな程にありふれたこの悩みの解決の糸口は、些細なことなのかもしれない。

青山美智子さんのこの小説では、
たくさんの主人公が猫のお告げをきっかけに人生が好転していく。

その人は、娘と仲直りする父親だったり、諦めた漫画家を再び志す主婦であったりする。

きっかけとなる出来事はどれも現実

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感想『ライフピボット』黒田悠介

感想『ライフピボット』黒田悠介

変化の激しい時代、就職したらそこで定年まで居続けることがほとんどない時代。

そんな時代で納得した生活を送るにはどうしたらいいのか。

考え方から次の行動の方向性まで教えてくれるのが、この「ライフピボット」でした。

何もせず楽な人生を送りたい人には向かないけれど、自分の人生を自分で選びたい人、充実した人生を送りたい人には一読の価値があると思います。

前提の話著者はバブル崩壊以降、人生の流れが変

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2020年読書の私的トップ3

2020年読書の私的トップ3

早いもので今年もいつの間にか年末ですね。

年間50冊読む!と一年を始めた私ですが、まだ36冊しか読めておりません😱

ので、せめてあと4冊を...と思っている今日この頃です。

とはいえ、今年は今日までに36冊読んでいるので、私的トップ3を考えてみようと思います。

1位 「日日是好日」森下典子私的1位はこちら、森下典子さんの「日日是好日」。
振り返ってみて1番印象深い本だったなーということで

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感想『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ

感想『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ

瀬尾まいこ作品は元気ない時にも沁みるなー、元気湧いてくるなーと思って読んでます。本って読むタイミングによって見え方が変わるというのが自論なのですが、娘がいる自分には今読んでよかった本だったと思える本でした。

あらすじ幼い頃に母親を亡くした主人公の優子と、一緒に暮らした4人の親との物語。

感想こんなにもしみじみと、人と暮らすのは良いものだと思わせる作品は始めてだったかもしれない。優子の親として登

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感想『日日是好日』森下典子

感想『日日是好日』森下典子

映画版を見て泣けたので、原作も!と思い購入。何度も読み返したくなる本だったので、買って正解かもしれないです。

あらすじ作者の、茶道を通じて気付いたことを物語とした小説。大学生の時から通い始めた茶道が人生の様々な場面でつながり、次へ進む後押しをしてくれている。

感想私はこの本に影響を受けたなあと思うところが2つあって、1つは日頃の振る舞い、1つは自由の定義である。
前者はシンプルで、日々の動作の

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感想『「考える力」の鍛え方』上田正仁

感想『「考える力」の鍛え方』上田正仁

考えるってどういうこと?と疑問に思うことが続いたので読んでみた。自分には読みやすい分かりやすい本であったし、複雑に絡んだ糸が一つ解けるような感覚に陥った。

考える力と創造する力本書では、「考える力」を問題の本質を見極める力、「創造する力」を他の人が意識していない問題を見出しそれを独自の方法で解決に至るまでやり遂げる能力 としている。これらの能力は表裏一体なので、本書では「自ら考え、創造する力」と

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感想『はじめての哲学的思考』苫野一徳

感想『はじめての哲学的思考』苫野一徳

宗教を入り口にして哲学に興味を持ち始めたところに加え、考えるってなんだろなーとか悩んでたので買ってみた。
まとめてみたものの、読めば読むほど、内容がぐるぐる循環しているような気がするし、構成がシンプルでない気がする。自分の読み取り力の問題だと思うのだけど。

もっと適切な解釈ができてる人がいたらぜひ教えて頂きたいです。

哲学とは哲学とは、さまざまな物事の本質をとらえる営みである。これは、絶対の真

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感想『「具体⇄抽象」トレーニング』細谷功

感想『「具体⇄抽象」トレーニング』細谷功


仕事で、内包と外延を理解するといいよ と言われた頃に見かけたのが↓。似てる話だなあということで、紹介されてた本を読んでみました。
https://youtu.be/6rBrDedAUJY

why具体と抽象本書では人間の知的能力には二つの柱があり、「具体と抽象の往復」と「知識量」であるとされています。なかでも具体と抽象の往復は、扱える情報量の拡大に貢献できる点で重要です。抽象を頂点に、具体が放射

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感想『アルケミスト』パウロ・コエーリョ

感想『アルケミスト』パウロ・コエーリョ

羊飼の少年が旅する物語。少年は旅を通してたくさんのことを学んでいく。
世界中で読まれている圧倒的ベストセラーらしい。よく見るYouTuberが熱烈におすすめしていたので購入してみた。

自分の人生を生きる本書は名言がたくさん散りばめられており、それに共感したり、はっとさせられたりする。

「…おまえが何かを望む時には、宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれるのだよ」

序盤に少年が出会

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