見出し画像

【読書記録】妊娠してから改めて読んだエッセイ。

このnoteのAmazonリンクはAmazonアソシエイトを使用しています。

日曜日にデイキャンプをしてきました。3連休だったので混んでるかもということで朝早くに家を出て、コンビニでおにぎりを買い車内で食べながらキャンプ場へ。

到着すると受付の前には既に車が何台か停まっていましたが、それほど待たずにキャンプ場内に入ることができました。入ってすぐのところにいい感じの場所を発見。水場とトイレが近くてラッキーでした。

夫作 キャベツとツナマスタードのホットサンド🥪

柿の木の下だったので柿爆弾が落ちてこないかちょっと心配でした。柿爆弾があるからこの場所が空いていたのかと納得。真後ろには落ちましたが頭上には落ちてきませんでした。

ミノムシ……?

焚火の近くに腰かけてせせらぎに耳を傾けつつ色づき始めた山を眺める。特に何をするわけでもなくぼんやりと過ごすのが我が家のキャンプの楽しみ方です。

帰りにすぐ近くにある温泉に入って、休憩室のテレビですみっこぐらしの番組を観ていたらなんだかうとうとしてしまいました。

とても楽しかったです。楽しかったのですが、行き帰りの車内で、お風呂あがりに、布団のなかで。わたしはほんのり悲しくて。日常のなかでもふとした瞬間に感じるこの気持ち。夕焼け空をひとり見上げているような。なんだか少し懐かしいような。

一体、なんなんだろうと思っていたのですが、昨日、図書室で借りてきた川上未映子さんの『きみは赤ちゃん』を読んだらそうかこれは思春期の頃に抱いた気持ちに似ているんだなと思いました。

『きみは赤ちゃん』は作家である川上未映子さんの妊娠生活と出産、育児に関する出来事がユーモアたっぷりに綴られているエッセイです。

わたしがこのエッセイを初めて読んだのは2年前。本格的に不妊治療に取り組み始めた時期でした。

川上さんの『すべて真夜中の恋人たち』を読んだ後、色々調べていたら出産されていたことを知り手に取りました。これから出産を控えている方や育児真っ只中の方におすすめしたい1冊です。

わたしはつわりは軽い方だったと思うのでつわりに関する部分はあまり共感できませんでしたが、所々「あーわかる……」と共感してしまう箇所がありました。(わたしも今が人生で一番肌つやつやです)

この本を初めて読んだとき、出産はクライマックスに人間最大の痛みである指の切断をはるかに上回る痛みが待っているとあったので「ぜぜぜ絶対無痛分娩にする!」と夫に言い放ちました。が、色々あって自宅から近い病院で産むことになったので自然分娩の予定です。(あぎゃー

話を戻しますが……今のわたしが日々のなかで感じているセンチメンタルな気持ちについて、川上さんがエッセイのなかでこう表現されています。

よくわからないけれど、でも、すぐそこで、なにかとても大きな変化が待ち受けているような感覚。これから自分はどこかちがう場所へ行かなければならないんだなという不安と喜びとがまじった、でも、あきらめのようなもの。

「心はまんま思春期へ」より

初めて読んだときはさーっと通り過ぎてしまったのですが、この文章が今のわたしの気持ちにぴたりと当てはまりました。

思春期に起こる感覚と少し似ていたから。だからなんとなく懐かしい気持ちになったのかな。

出産が近づくにつれてこのあきらめのような気持ちは明確になってきていて。その代わり自分がやり遂げなければならないんだという強い気持ちも芽生えてきたような気がします。

前回読んだときに出産のエピソードで赤ちゃんと対面したときの旦那様の描写に思わず涙が出てしまったのですが、今回もやっぱり涙が出てしまいました。

自分が妊娠している状態で読んでみて驚いたのは川上さんが通っていた病院では妊娠中はたくさん食べて体重を増やしていこうぜというノリだったということです。(注:「たくさん食べてもかまいませんが、運動はしてくださいね!」ということらしい)

わたしが通っている病院は体重管理が厳しくて。増えすぎてしまうと栄養士さんから指導を受けることになってしまうらしくどきどきです。(お金を払うらしいので絶対回避したい)

たまに爆食したい衝動に駆られる日もあります。先日も夜にシャトレーゼのケーキ食べたい欲が爆発しそうになりました。つわりの後、川上さんが食べまくっていたことがちょっと羨ましかったです。

妊娠ってほんと色々しんどい。そんな時期を乗り越えてこどもを育てているすべてのお母さんたちを心から尊敬いたします。

『きみは赤ちゃん』のほかに妊娠中に心が曇り空になったときに再読したのがたかぎなおこさんのコミックエッセイです。

40代で結婚して出産。ドギマギしながらも子どもとの日々のなかで少しずつお母さんになっていくたかぎさんの日常がほのぼのと描かれています。

ひとり暮らしをしていた頃からたかぎなおこさんのファンだったのですが結婚されたときは驚きました。これから家族のコミックエッセイとか読めるかも?とちょっと期待していたら『おかあさんライフ。』が出版され、すぐ買いました。(笑)

妊娠してからも子連れの人を見かけては「自分にはああいうことができる気がしない」と思ったり、「自分は親になることができるんだろうか……」と思ったりしていたのですが、たかぎさんのコミックエッセイを改めて読んでみたら少しずつ子どもと一緒に成長していけばいいんだなと心が軽くなりました。

たかぎなおこさんのコミックエッセイ『はらぺこ万歳!おかわり』も我が家の本棚に置いてあります。

たかぎさんの自由気ままな食生活を描いた『はらぺこ万歳!』に続く『はらぺこ万歳!おかわり』ではふたり暮らしの食生活や忘れられない母の味、旦那様の男の料理、大忙しのママごはんが描かれています。食卓の風景が写真付きで紹介されているところも嬉しい1冊です。

『はらぺこ万歳!おかわり』のお義母さん直伝の自家製なめ茸のエピソードが好きで。お義母さんが作ってくれるごはんって実家のお母さんとはまた違う美味しさがあるんですよね。このエピソードを読んだ後、なめ茸が食べたくなって作りました。(笑)

お弁当に関する本が好きなので9月に出版されたお弁当デイズも気になっています。

これから大変な日々が待っていますが、読書もしつつ残りの妊娠生活をなるべく平和に楽しく過ごしたいと思う今日この頃です。


この記事が参加している募集

読書感想文

わたしの本棚

いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます。