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改革をするなら本格的に。甲子園が午前・夕方の2部制に。今夏から一部で試行。高校スポーツなのだから、7イニング制も導入してほしい

改革をするなら本格的に。今夏に行われる夏の甲子園。午前と夕方からの2部制が一部で導入されることとなった。この改革には賛成だ。真夏の午後に行われる試合は炎天下での開催だ。選手たちにとっては酷な環境でのゲームとなる。それが改革されるのは喜ばしいことだと思う。そして改革するならば、7イニング制をぜひとも導入してほしい。

今回の改革は、大会最初の3日間で試験的に行われる。1日3試合を2部制に分けることとなった。第1日は午前8時半からの開会式後、第1試合は午前10時から行われる。そして、夕方の部で第2試合は午後4時、第3試合は午後6時半開始の予定だ。

昨夏は開会式が9時から、第1試合は午前10時半からだった。いずれも30分前倒しとなる。昨夏の第2試合は午後1時5分、第3試合は午後3時40分開始予定だった。

大会2日目と3日目は3試合を2部制に分ける。第1試合が午前8時開始。第2試合が午前10時35分開始予定。そして第3試合は夕方の部として午後5時から行われる。昨夏ならば午後1時10分開始予定だった。

この改革で日中の午後の試合が回避される。酷暑化が進む日本の夏で、もはや屋外球場で日中の午後に試合を行うのは、現実的ではない。

「選手ファースト」を意識した高校野球の改革に、私は賛成だ。阪神甲子園球場は今年100周年を迎える。高校球児たちは、ここでプレーするために、練習を励んできた。このスタジアムで行われる高校球児の熱いドラマ。今後も続くために、改革は不可欠だった。

そして改革を行うならば、本格的にやり抜いてほしい。それは7イニング制の導入だと思う。大人が行う野球は9イニングで行われるが、成長途上の高校生が、同じイニングを戦うことが果して「選手ファースト」といえるのだろうか。

昨年9月に行われたU-18ベースボールワールドカップ。日本が悲願の初優勝を成し遂げた。そしてこの大会は7イニング制だった。世界的なスタンダードは7イニング制なのではないだろうか。日本の国内大会が9イニングにこだわるのは不思議な気がする。

2020年に全国選手権大会が中止となった際に、各都道府県で独自大会が行われたが、一部の大会では7イニング制で行われた。
酷暑の中、選手たちの健康面に配慮するならば、なにも9イニング制にこだわることはない。まずは甲子園に直接的につながることのない春季大会で7イニング制を行ってみてはどうだろうか。

国内の高校スポーツでは、サッカーやラグビーが大人のプレー時間よりも短く設定されて行われている。生徒たちの健康面に配慮されて開催されているのだ。

選手たちが憧れの甲子園で今後もプレーできるために、改革は本格的に行われなければならない。九回まで試合を行うことにこだわることはない。それは夏だろうと、どの季節でも言えることだろう。

7イニングの真剣勝負。短くなる試合の中で選手たちのプレーはよりいっそう密度が凝縮されるはずだ。

高校野球が未来永劫続くために、改革はどんどん推し進めなければならない。7イニング制の導入も、その一手である。改革を行うならば、本格的に。青春の密度は、もっと凝縮されていいはずだ。

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