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運動療法・ピラティスをする際に欠かせない主動作筋と拮抗筋との機能的な関係!

運動療法・ピラティスなど行っていく際に、〇〇筋を使うトレーニングという様な考え方しかなければ、その対象としている〇〇筋を適切に扱うことができないことを臨床経験的にも実感しています。

主動作筋であったり、弱化筋群に対して運動療法をしていくケースがあることは事実だと思いますが、前提条件によってその弱化筋を鍛えることに繋がらないことも多々あります。

今回は、それを踏まえて主動作筋に対する拮抗筋・反対に位置する筋群の位置付けについて解説する内容にさせて頂ければと思います。

腸腰筋の運動療法(拮抗筋の役割)

腸腰筋の運動療法において、拮抗筋にあたるハムストリングスの関係性を考えた時に、ハムストリングスは骨盤を後傾させる筋肉であって、腸腰筋は骨盤を前傾させたり、腰椎を伸展方向に起こす働きがあることが知られていると思います。

臨床的には、骨盤が後傾している高齢者など、骨盤前傾や腰椎を伸展させる方向にアプローチをすることがあると思います。

そのため、、

腸腰筋の拮抗筋や反対に位置する筋肉であるハムストリングスはしっかり伸張する必要性があるためストレッチを取り入れて、ハムストリングスの短縮を改善させたり柔軟性を高めるアプローチを行うケースも少なくないと思います。

ですが、ハムストリングスが伸張しなければいけないことは事実ですが、短縮したまま伸張しない筋肉に対して他動的にただストレッチを行っても筋肉を使う感覚(筋収縮感覚)を得られることはできません。

ハムストリングスが伸張しなければ、骨盤を前傾方向に動かせないのは事実なんですが、ハムストリングスの抵抗感がなければ骨盤前傾に動かす際のストッパーと言いますか、ブレーキがないので腸腰筋が機能しない状態になります。

腸腰筋が働けば腰椎が前弯する方向に動かす作用があるのは間違いないですが、反対にあたるハムストリングスの適度な緊張がなければ、そもそものスタート位置が機能的に骨盤が前傾している状態から前傾している様なものなので、ハムストリングスによる固定点を作れないことで腸腰筋を効かせることはできないです。

そのため、腸腰筋のトレーニングでは腸腰筋だけに着目してもエクササイズになっていないケースも数多くあり、ハムストリングスの短縮の改善だけではなくハムストリングスの筋収縮も欠かせない機能になってきます。


横隔膜の運動療法(拮抗筋の役割)

横隔膜は安静時呼吸において働く筋群として、重要な役割を果たしています。横隔膜も先ほどの腸腰筋の例と同様に拮抗筋や反対の役割をする筋群が重要になってきます。

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