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私の本棚 ー不定期な本の棚卸しー

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読んで本当に良かった本だけをピックアップしてご紹介しています。具体的には、①時事を深く理解するための旬な本、②仕事柄読んでいてためになった本、③生活を豊かにしてくれる創作物になる… もっと読む
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記事一覧

心のあり方について問い直す5冊 -2022年9月読書録-

心のあり方について問い直す5冊 -2022年9月読書録-

すっかりご無沙汰となっていた読書録を再開します。と息巻きながら、今週末は体調を崩して丸2日間寝込んでいて、投稿自体が遅くなりました。

この読書録は、単にその月に読んだ本を羅列するのではなく、ランダムに読んでいた本を有機的に繋げて見たり、無理やり関連性を探したりしながら最低5冊は紹介できれば…という試みです。私自身の思考の整理になることはもちろんですが、皆さんが普段読まないような本への道しるべとな

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遺伝か環境か?尽きることのない議論の先には… ~社会人読書会記録#2~

本日は、第6回オンライン社会人読書会の模様をお届けします。前回の記事で、この会がどのような経緯で開催されるに至り、過去5回は何を読んできたかをまとめています。

1. はじめに今回扱った書籍は、安藤寿康先生が著した『日本人の9割が知らない遺伝の真実』を取り上げました。

この本は「行動遺伝学」と呼ばれる比較的新しい学問領域で研究されているテーマや成果について、平易な内容で記載されています。この本自

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アジェンダを敢えて決めない読書会のススメ ~社会人読書会記録#1~

はじまりは突然にふとしたきっかけで、社会人になってから知り合った仲間同士のオンライン読書会が始まりました。はじまりは一本のLINE。現在スイスで新婚生活を送りながら、開発コンサルタントとして働いている友人からの彼女らしいお誘いでした。

詳細こそ忘れましたが、そこには月一回のペースで1時間、共通の本を読んで意見を共有する、といった読書会の概要が書かれており、すでに第1回目の課題本まで指定してある徹

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【私の本棚#3】今月の5冊(2020年10月)

1.はじめに仕事が長い停滞期に入り新常態化した。慢性的な疲労感が心身を蝕み続ける日々は不健全極まりないが、自分に現状打破できるだけの実力がないのが口惜しい。多くの時間を仕事と向き合うことに費やしてしまい、擦り減る自分を補ってくれる書籍を無意識のうちに探していたように思う。

本当は腰を据えてじっくりと取り組みたい古典的名著や専門書があったが、全体的にライトな書籍を栄養補助飲料のごとく注入した。その

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【私の本棚#2】在宅勤務に限界を感じた四半期(2020年7月~9月)

【私の本棚#2】在宅勤務に限界を感じた四半期(2020年7月~9月)

はじめに在宅勤務という日常が延々と続き、かつての生活にあった「彩り」について考える時間が増えた。オフィスの喧騒、大事な会議前の張りつめた空気、社内ゴシップに満ちた宴会、終電を逃して飛び乗ったタクシーでのまどろみ…

今まで無駄だと思っていた通勤や出張は、自分の五感を刺激する程よい緊張をもたらしていたのだと、今更ながらに気付く。

休日どこかに行こうにも、何か特別な理由がないと誰かを誘いづらい。一人

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【私の本棚#1】世界がガラガラと音を立てて変わった四半期(2020年4月~6月)

【私の本棚#1】世界がガラガラと音を立てて変わった四半期(2020年4月~6月)

はじめにビル・ゲイツ氏が、読んだ本を定期的にブログ上で公開している。どの本も読みごたえがあるため、私は約2年間にわたり、その選書の中から次に読む一冊を決めていた。

ゲイツ氏が選書した本を読む習慣を続けてしばらくすると、自分でもブックリストを作り、公開したくなってきた。もちろん、彼には読書量でも思索の深さでも遠く及ばない。ただ、その時々の関心事を、読書歴で振り返ることは、備忘録として意味ある行為だ

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