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リクルートからスタートアップへ転職したプロダクトマネージャーの話

こんにちは。大変お世話になったリクルートを辞めて約2ヶ月経ちました。
ブッシン株式会社でChief Product Officer(CPO)兼Product Manager(PdM)を担当しております、児玉です。

これから定期的にnoteを書いていこうと思うのですが、記事を読んでいただくにあたって、私のことや会社のことを知っていただいていた方が伝わりやすいことも多いかと思い、自己紹介の記事を書くことにしました。
同業の方、これからのキャリアを考えている方、会社の様子を覗きたい方、こいつ誰だ?と思われた方。
暇な時に読んでいただけると嬉しいです。

https://twitter.com/sosuke_kodama


自己紹介

まずは簡単な自己紹介。

児玉 宗典(Sosuke Kodama)🦦
1993年、宮崎県生まれ。 東北大学建築学部卒業。同大学院工学研究科を中退。
在学中はずっとスタバで働いていたが、世間一般に言われているようなキラキラとは無縁なまま。ひたすらにきめ細かなラテを作ることに心血を注ぐラテ職人。謎に棚卸しとかストアコーヒーマネージャーとかやってたなぁ。

■レバレジーズ株式会社(2018 - 2020)
大学院を中退して、新卒でベンチャーのプロモーションチームに参画。 複数チャネルの広告運用を経験した後、クリエイティブディレクション、新規事業PM、マーケ責任者、経営企画室、新規事業開発、事業責任者...など色々やって退社。(中央大学の非常勤講師もちょこっと)

■株式会社リクルート(2020 - 2023)
プロダクトを作れる人間になりたい!ということでプロダクトデザイン室に中途入社。住まい領域のプロダクトオーナーとして、メディア戦略やUI/UXデザイン、新規機能開発などを担当。数値にコミットの日々。2023年度MVP受賞。

■ブッシン株式会社(2023 - ) 新規プロダクト開発中✏️…

趣味はお酒を嗜むこと。目標はお酒に飲まれないこと。

これまでのキャリア

大学院なんて辞めたるで!⇨ベンチャーに新卒入社

九州出身ながら、大学は東北大学の建築学部に進学。大学時代はバイト三昧、友人と飲んで騒いでの楽しい時間を過ごす。元々建築物(特にヨーロッパ)が好きで建築学部に進んだが、建築家の歴史などの授業が肌に合わず、消去法で建築コースではなく、土木コースに進学。災害系の研究室に入り、地震や津波などの研究に励む日々。大学院にも進学したが、就活を考え始めた時、そこでやっと気づく。「土木系の仕事に就くつもりないや...」。

総合職で就活を始め、渋谷のベンチャー企業へ入社を決める&働くまでの時間と学費が勿体無い...ということで大学院の中退を決意(この間にめっちゃマーケティングの勉強した)。
マーケティング部に配属され、11ヶ月前に入社した19卒(研修は18卒と一緒に受けた)という謎の立ち位置で仕事に打ち込む日々。
当時は言うことを聞かない、いわゆる「尖り人材」で、最初に配属された上司にはずっと尻拭いをしてもらっていた(今では仲の良い飲み友達です)。

職務としては、複数チャネルの広告運用、クリエイティブディレクション、新規事業のPM、RPA導入のシステムディレクション、マーケティングの責任者やメディア事業の責任者、経営企画室、新規事業の立案など、非常に多くの経験をさせていただいた。新卒1~2年でああいう経験できたことはすごく良かった。優秀な同期にも恵まれたし。

モノを作れる漢になりたい!⇨超大手リクルートへ

本当に新卒1,2年目には十分な裁量を持たせてもらっていたが、無形商材をメインに扱う会社であったため、もっとプロダクト開発をやりたいと思うようになっていた(個人的にイーロン・マスクやスティーブ・ジョブズが好きなので)。良い会社であったが、大学院の中退に然り、思い立ったら即行動タイプなので、すぐに退社を決意。

その後、プロダクト開発に関する書籍を読み漁ったりプログラミングの勉強してみたりする中で、大学時代にインターンにも参画していたリクルートへ縁あって中途入社。インターンに参加していた時も思ったけど、やっぱめちゃくちゃ良い会社。社内制度は言わずもがなだけど、天才肌のUI/UXスペシャリストの元でプロダクト開発のイロハをたくさん教えてもらったり、マネジメントの教科書に書いてあるベストプラクティスを体現しているような上司に良いチームを組織してもらったり、ディベート大会日本チャンピオンの同僚とプロダクト戦略についてあれこれ議論したり、潤沢な開発リソースを用意してもらってプロダクトのPDCAを回しまくったり...。

気づいたらプロダクトオーナー(PO)として大きめのプロジェクト推進であったり、部下の企画レビューをするようになっていて、2023年には会社のMVPを受賞することもできた。
今思えば、リクルートでも本当に自由に働かせてもらった(上司部下含め多くの方々の支えあってだな...としみじみ思う。正直、自分が部下になると思うと結構嫌だw)。

自分は住まい領域のSUUMOを担当していたが、賃貸領域、引越し領域、注文領域...と色々な領域を担当させてもらったことで、会社メンバーにもプロダクトにも愛着が湧いてきて、「ずっとこの会社で働くんだろうなー、良い会社だ!」と思ってさえいた。社外秘なので言えないが、新規プロダクトのMVP開発も始まっており、とてもワクワクしていた。

そんな中、新卒の時にお世話になった上司と飲みに行く機会があった。入社時に研修の講師をしてもらったり、過去に事業部マーケを2人で回したり、一緒に中央大学の非常勤講師をしたり、など戦友のような仲だった。起業して今はスタートアップの社長をやっているらしい。
「うちの会社で一緒にプロダクト作ってくんね?」と打診があった。「うーん、いいっすよ。」

0→1にはロマンがあるよね!⇨スタートアップへ

過去回想的に思い出話を書きました。少し長くなりましたね、すみません。
というわけで、「いつか戻ってきたらお願いします〜!」という言葉を残し、慣れ親しんだリクルートを退社。そして私はブッシン株式会社へ入社しました(笑)。
スタートアップということもあって多少の不安はありましたが、スタートアップへの転職を決めた理由は主に下記3点です。

  • ①本当の意味で「0⇨1」を経験できる

  • ②良くも悪くも環境が未整備なので、リスクもあるが自由度は最強

  • ③少数精鋭で、スピード感持ってプロダクト開発に100%向き合える

例えると、これまでは所属する会社ごとに畑が用意されていて、そこで育てられている作物をどう高単価にたくさん育てるかについてフルコミットするのがこれまでの仕事でしたが、これからはどこの畑にするのか?何を植えるのか?から始まるわけです。ロマンを感じませんか??
一旦リスクを無視して、この状況を「楽しそうだなあ」そう感じた方はスタートアップ向きかもしれません(笑)

余談ですが、どうぶつの森の最初の村づくり(家を建てる/借金返済のためにキャッシュフローを考える/コミュニティ構築など)に一番の楽しさを感じている人は気が合うと思います(※僕がそのタイプなので)

今ってどんなことしてるの?

ポジション/業務内容的な話

改めて、現在はブッシン株式会社でCPO兼ProductManagerとして、解くべきイシューの設定に始まり、ビジネスモデルの検討、新規プロダクトの機能要求/要件定義や、UI/UX戦略、開発のマネジメントなどを担当しています。

現在、ベータ版をやっとリリースしたところなので、テスト導入してくださるCL様の声を拾いながら、ああでもないこうでもないと言いながらプロダクトを磨き込んでいくフェーズにあります。
もちろん、コストも有限ですし、スピードも維持しなければいけないので、毎日「この決定でいいのか?間に合うのか?CLにウケるのか?このプロダクトは世に必要とされるのか?」という自問自答を繰り返しながら痺れる毎日を送っています。

個人的に業務の中で意識しているのが、「不確実性(Uncertainty)の取り扱い」です。多くのプロジェクトに参画する中で、ProductManagerとして最も必要なスキルだなあと感じてます。

不確実性って話はよく聞くけど…という方向けに、わかりやすく一般的なプロダクト開発における「①調査⇨②設計⇨③開発」を例に、簡単に説明します。


簡易版のプロセスで示す不確実性の厄介さ


仮に、①〜③のそれぞれの不確実性を10%(90%は確実なものである)とすると、その場合、①〜③が予定通りに確実に遂行される確率は

「0.9×0.9×0.9=72.9%」

となりますね。
それぞれが遂行される確率が90%...高いやん!と思っても、蓋を開けてみると10回に約3回は遂行されないわけです。
恐ろしいことに、実際にはプロジェクトというのはもっと複雑なもので、この確率はさらに低くなってしまいます。
「◯%!」と見積もった人の見積もり精度の不確実性、そもそものプロセスが孕む不確実性、プロセス接続の不確実性、外的要因の不確実性...。考えるほどに嫌になってきますね(笑)
でも、ProductManagerの仕事はそういうものだと思います。

  • どこに不確実性が存在しているのか

  • その不確実性の程度はどの程度か

  • その不確実性のリスク影響(最悪シナリオ)はどの程度か

  • その不確実性をどこまで低減させる必要があるのか

常に、実施インパクトやコスト、期限、リスクを考えながら最大確率でプロダクト開発を回していく、それがProductManagerの仕事かと。頭フル回転でパンクしそうになることも多いですけど。それが楽しいですよね。

今作っているプロダクトの話

現在はHR特化型のSaaSプロダクトを作っています(ベータ版のしかもver1なので機能はまだまだですが)。プロダクトの詳しいことはまだ言えないのですが、ただでさえ忙しい人事の業務を、さらに効率良く、合理的に推進するためのプロダクトを目指しています。

僕も前職で、現場担当として候補者の方の面接や採用イベントへの参加、サマーインターンのメンターなど人事の業務は一部担当したことがありますが、とっても大変でした。候補者の募集、スカウト、日程調整、面談設定、面接、評価、内定承諾後のフォロー...。人事の業務は基本的にマルチタスクです。人が人を確実に見極めるなんて、よっぽどのプロファイリング技術を持った人にしかできない芸当です。
しかしながら、会社の行く末を担う人財の見極めに手を抜くことはできません。そんな人事の業務負荷が少しでも軽く、楽になって、より候補者に向き合うことができ、会社にとっても候補者にとってもWin-Winな採用活動が活発化されることを願っています。(興味を持たれた人事担当の方、是非是非ご連絡をお待ちしております!)

一方で、プロダクト開発という観点では、「こういうことできたらいいな」くらいの課題感ではプロダクトとして成立しないということはこれまで働いてきた会社でも痛烈に感じてきました。
痛烈なPainがあって、そのPainの対処法として「これだ!」というHowを提供できているサービスが市場として受け入れられるので、やはり、

  • 問題発見:どれだけ深いPainを解くべきイシューとして設定できるか

  • 問題解決:そのPainに対してよりクリティカルなHowを提示できるか

これに限ると思います。ぶっちゃけめっちゃ難しい。でもこれがモノづくりを担う人としてのやりがい、醍醐味かなとも思います。大変だけど頑張りたいと思える仕事っていいですよね。あと正解のない問いって楽しくないですか?

 さらに余談ですが、モノづくりに従事する皆さんに是非おすすめしたいドラマがあります。「リッチマン・プアウーマン」という小栗旬と石原さとみのドラマです。僕はこのドラマを見てIT業界への就職を決めました(浅い)。
ただの恋愛ドラマだと思ってる方こそ是非見てみてください!
ちなみに、主人公のモデルはあのスティーブ・ジョブズらしいです。作中でも国家規模のプロダクト開発が行われていて、小手先じゃない、モノづくりってこうだよねっていうのが感じられると思います。ネタバレしそうなのでこれ以上は黙ります。

あ、ちなみに、僕はまだ石原さとみに出会えていません(笑)。

ぶっちゃけスタートアップってどうなの?

スタートアップに転職したと知人に話すと、大変そう〜とか、そういうことを言われて心配されることが多いです。それで、早速転職してみての感想ですが、「あんま変わらん。なんならやりやすい?」です。大きくすることよりも生み出すことに楽しさを感じる僕の性格的な要因もあるのかもしれないですが、前職、前々職と振り返ってみても大変じゃない仕事ってなかったかなと思います。その上で、敢えてスタートアップの特徴をあげるなら下記かなと思います。

■メリット

  • わかっていないことも多く、手探りであらゆることに挑戦できる。

  • 組織としてもまだ小さいので少数精鋭で事業開発に取り組める。

  • 自由。とにかく裁量権が大きい。

■デメリット

  • とはいえリソースは大企業に比べ限られているので、意思決定にシビアになる。

  • 企業認知度は低いので、初対面の方にはまずは会社説明から。

  • 1人あたりに求められる成果は大きくなる。

現時点で、大きめの企業でも前線でバリバリ働かれている方についてはスタートアップに転職しても特に違和感ないかなーと思います。培ってきたスキルを色んな角度で試すことができるので、逆に、今より楽しいと感じられるかもしれないです。
また、早期のプロフェッショナル人材化を目指す意識の高い新卒の学生や新卒についても、是非是非スタートアップはおすすめしたいです。社会人早期にどれだけの経験を積めるか、仮説検証のサイクルを高速かつ大量に回せるかで、今後自分に降りてくるビジネスチャンスも全然変わってくるので。

これからの野望/展望

会社としては、「企業様/消費者の皆様に、 成果を最大化する最適なソリューションを提供し続けること」を目標にしていきたいです。そして、それを生み出すことについて一切の妥協なく会社メンバーが一丸となって切磋琢磨できる環境の構築が実現できると最高だなと思います。「自分たちだから生み出せるもの」、それにこだわった集団でありたいです。

また、個人としては、(少し大きい話になりますが)今の課題をそのまま解決!といった線形的な解決策ではなく、根強く残る課題(≒Pain)を別の角度から捉え、業界そのもののあり方を変えるような非線形的な解決策を生み出したいな〜と思っています。

例として、これは天才的だな〜やられた!と思ったサービスの記事を下記に置いておきます。気になる方は是非見てみてください。
何がすごいって、そこまでお金もかけずに仕組みの発想だけでユーザーの課題を解決しているのがかっこいいんです。痺れる。

最後に/ブッシン株式会社について

ブッシン株式会社は、現在設立してちょうど1年ほどの会社で、従業員数もまだ10名ちょっとです。
事業としては、自社での新規事業開発だけでなく、マーケティングやプロダクト開発、経営など様々な分野のコンサルティングなども行っています
(手前味噌ですが、メンバー的には結構プロ揃いだなーと思います。是非他のメンバーの記事も見てみてください)。

また、ブッシン株式会社では、企業様のお悩みごとなどのご相談も是非是非お待ちしておりますので、お気軽にご連絡お待ちしております!
(働いてみたいなどのご連絡もお待ちしております)。

さて、長くなりましたが、以上で僕についてのあれこれ話については筆をおきます(筆使ってないですけど)。
最後までお読みいただきありがとうございました!
これからはプロダクト開発についてのあれこれや、ビジネスについてのあれこれを書いていこうと思うので、是非”スキ♡ & フォロー”お願いいたします!

ご連絡先はこちら!↓
Mail: sosuke.kodama@bushing.jp

(ご相談の際には、企業名とご相談内容も明記していただけると助かります!)

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