見出し画像

薬を飲むか、飲まないか。手術を受けるか、受けないか。あなたはどうしますか、どうしてあげますか。

以前記事でもご紹介した『医者のトリセツ』の著者、尾藤誠司先生 vs 今回ご紹介する『決められない患者たち』の訳者、堀内志奈先生対談です。

まずは対談の中から、堀内先生のご体験や疑問の箇所を一部引用します。

堀内 以前,「がんの放置もリスクは高いが,高齢のために手術もリスクが高い。どちらでも好きなほうで決めてください」と医師に言われ,困惑したと話す患者さんがいたことを思い出しました。よく言えば「自律性の尊重」なのかもしれませんが,決定にかかわるすべての責任を委ねられると,患者も大きな戸惑いを覚えますよね。

医学書院HPより

堀内 例えば,本邦の医療現場で意思決定支援の難しさに直面しているケースとしては,胃ろう造設をめぐる場面が想定できます。特に本人の意思が確認できない場合,家族,親類の方々の間で意見が割れるなど,意思決定に難渋することも少なくないようです。こうした場面では,医師はどのようなかかわり方をしていくべきでしょうか。

医学書院HPより

堀内 医療現場には,さまざまな理由で治療を拒む患者もいますよね。私が経験した例では,ある書籍を取り出して,「ここには『胃がんは手術不要』と書かれています」と言って手術を拒否した胃がん患者さんがいらっしゃいました。

医学書院HPより

「“決められない患者たち”を前に、医師ができること(尾藤誠司、堀内志奈)」というテーマでの対談です。

約10年前の対談ですが、現在も状況は変わりません。古くて新しい問題ばかりです。逆説的ですが、医療の進歩や過剰な情報によってむしろ増えています。

さて、皆さんはどの立場で考えられたでしょうか。当時の尾藤先生はどのように考えてどう回答されたでしょうか。ぜひ、リンク先から全内容をご一読ください。

そして、書籍決められない患者たちも併せてお読みいただけると、より深く向き合うことができたり、考え方のヒントがあったりするかもしれません。

こちらの記事で尾藤先生の本も紹介しています。
とても良い本ですよ!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?